10月6日に開催されたシタデル・セキュリティーズのイベントで講演したNVIDIAのCEOは、米国の輸出規制を非難し、同社は現在、予測の中で中国からの収入を想定していないと語った。

エヌビディア(NVIDIA)のジェンスン・フアンCEOは先週、米国の輸出規制が引き続き厳しくなる中、中国の先進AIアクセラレーター市場における同社のシェアが約95%からゼロに急落したと述べた。
この発言は、10月6日にニューヨークで開催されたシタデル・セキュリティーズ主催の「Future of Global Markets 2025」イベントでのライブインタビューの中で行われた。
フアンCEOは「現時点では、中国市場から完全に撤退している」と述べ、「市場シェアは95%から0%に落ち込んだ」と付け加えた。
シタデル・セキュリティーズは今週、このインタビューの完全版動画をYouTubeで公開した。NVIDIAが撤退規模を公式に数値化したのはこの動画が初めてとなる。フアン氏は具体的な製品名を挙げなかったが、その発言は2022年10月以降、相次ぐ輸出制限に直面しているNVIDIAのデータセンターGPU製品群を如実に示している。
同社の中国向けA800およびH800製品は2023年の輸出禁止措置により規制違反となり、さらに新しい設計のH20もライセンス取得のハードルに直面している。
フアン氏はこの結果について、「いかなる政策を実施したとしても、アメリカが世界最大級の市場の一つを0%にまで失ったことを良いことだと考える政策立案者はいないだろう」と述べた。
NVIDIAは以前、データセンター売上高の20~25%を中国が占めていると公表しており、直近の決算ではこのセグメントの売上高は410億ドルを超え、前年比56%増となった。
この数字には幅広いワークロードを扱うクラウド顧客が含まれているものの、AIインフラは依然として同社の成長エンジンとなっている。
規制が長期化すれば、需要とサプライチェーンの両方が再編される可能性がある。
米国政府は、中国による最先端半導体へのアクセスを制限するための広範な戦略の一環として、中国に販売されるAIアクセラレーターに対する規制を強化している。
しかし、フアン氏の発言は、現地の状況がいかに急速に変化したかを浮き彫りにしている。
「当社のすべての予測において、中国は0%を想定しています」とフアン氏は述べた。
「中国で何かが起これば、それはボーナスとなるでしょう。」
NVIDIAの慎重なガイダンスは、AIスタックの分断化が進む兆候が見られる中で発表された。中国のハイパースケーラーやAI研究所は、輸出規制への対応として、国産シリコンや代替ハードウェアへの転換を加速させており、コンピューティングインフラの現地化に向けた取り組みを加速させている。
これは、フアン氏が今年初めに警告した傾向であり、包括的な規制は競争力のある代替品の開発を促す可能性があると警告した。
フアン氏は、NVIDIAの事業が将来的に中国に戻ることを期待していると述べたものの、現時点では事実上、中国事業を諦めている。
解説:
NVIDIAの中国のシェアが0%に。
念のために書いておきますが、もちろん新規販売シェアのことで、H100/H200などの既存の製品が中国内から消えたわけではありませんので念のため。
未練たっぷりですが、中国向けのNVIDIAのAIアクセラレーターの出荷は完全に止まってしまったようです。
性能をかなり落としたH20が中国向けに準備されていましたが、チップにバックドアが仕掛けられているのではないかという懸念を中国側が表明し、輸入そのものを停止したため、このような発言につながったのでしょう。
NVIDIAはバックドアは仕掛けられてないと主張しています。
しかし、中国側の懸念はぬぐえなかったようです。
私はアメリカの同盟国の日本の人間ですから、NVIDIAの言ってることが正しいように感じます。
しかし、中国は自らの半導体製品、マザーボードなどにバックドアを仕込んできたこともあって、「自分がやってるんだから他所もやっている」という思考から抜け出せないのでしょう。
今後中国は国産製品を中心にAIの開発を進めるのでしょうね。
中国の最先端プロセスは7nmクラスで、こちらはまだ採算ラインの歩留り70%にはどいていないといわれています。
しかし、20%だろうが40%だろうが税金を投入してなりふり構わず生産するのが中国の強みのひとつですから、今後もそのような取り組みが加速するのでしょう。
5nmクラスの半導体プロセスもそろそろ話が聞こえてくるのではないでしょうか。
歩留りなど気にする必要がないのですから、かなり強いですね。