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PS5に関する考察

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はじめに

PS5のスペックに関する情報一部が発表されましたが、はっきりしてない部分が多いため、ソニーの情報戦術的な部分もあって、少しまとめてみることにしました。

CPUPS2PS3PS4PS4ProPS5?
Emotion EngineCellJaguarカスタムJaguarカスタムZen2
アーキテクチャーMIPSPowerPC+SPEx86x86x86
動作クロックなど128bit・RISC・300MHz3.2GHz1.66GHz2.1GHz不明
CPUメーカーソニーソニーAMDAMDAMD
初代製造プロセス250nm90nm28nm16nm7nm
コア数1コア1+7コア8コア8コア8コア?
メモリ種類・容量RDRAM・32MBXDR・256MBGDDR5・8GBGDDR5・8GBGDDR6・不明(16-32GB?)
メモリ速度--5.5Gbps6.8Gbps18Gbps?
メモリ帯域幅3.2GB/s25.6GB/s176GB/s218GB/s576GB/s?
消費電力18Wシステム全体で197Wシステム全体で250Wシステム全体で310W不明
GPUGraphic SynthesizerRSXGCN(Radeon HD7850相当)GCN(Raedeon RX480相当)Radeon Navi
GPUメーカーソニーnVidiaAMDAMDAMD
GPU製造プロセス250nm90nmCPUと共通CPUと共通CPUと共通
GPUコア数--11522304不明
動作クロック150MHz550MHz800MHz911MHz不明
GPUメモリ種類・容量4MBGDDR3・256MBCPUと共通CPUと共通CPUと共通
GPUメモリ帯域幅48GB/s20.8GB/sCPUと共通CPUと共通CPUと共通
演算性能-192GFLOPS1.84TFLOPS4.2TFLOPS8.8TFLOPS?
GPU消費電力不明不明CPUと共通CPUと共通CPUと共通
発売年2000/32006/112014/22016/112020/Q3?

上が歴代プレイステーションのCPU・GPUの仕様をまとめたものです。大きく分けて、PS2・PS3までのソニー独自仕様が強かった世代とPS4以降のAMDのAPU(CPU+GPU)を採用した世代に分かれると思います。

PS5のスペックを予想するには、互換性があることもあってPS4以降のスペックを参考にするのがよいと思います。

PS4以降のCPUはAPUといって一つのチップの中にCPU+GPUが入っており、それをGPU用のメモリであるGDDR5という高速メモリで接続しています。

PC用の内蔵GPUは一般に性能が低いといわれていますが、この仕組みのため、PS4の内蔵GPUは単体GPUに匹敵する性能があります。

では、まず最初にCPUについて考察してみましょう。

PS4のCPUは表からもわかる通り、AMD製のコードネームJaguarと呼ばれるCPUです。

はっきり言います。このCPUは出た当時もそれほど高性能ではないCPUです。

グレードとしてはAtom相当といわれていました。

但し、PS4に搭載されたものは8コアでゲームで比較的よく使うといわれている一部の演算命令が高速化されたカスタムモデルといわれています。

このJaguarは低価格用のCPUだったため、PC用では4コアまでしかありません。

性能をまとめたものが下の表です。

A6-5200PS4APUPentium Silver J5005Core i9-9900K
コードネームJaguarJaguarカスタムGemini LakeCoffee Lake Refresh
コア数4848コア16スレッド
クロック2.0GHz1.66GHzベース1.5/ターボ2.41GHzベース3.6/ターボ5.0GHz
PassMark Single2431不明290820171
PassMark Multi779不明11922899

比較のためにA6-5200とPS4のCPUとPentium Silver J5005、Core i9-9900Kを入れています。

Pentium Silver J5005は現世代のAtomで現役の一番性能が低いCPUで、Core i9-9900KがZen2とほぼ性能が同じといわれている現世代で最強のゲーミング性能を持っているといわれているCPUです。

 

比較にはPassMarkというCPUの性能を測定するベンチマークソフトを使っています。

マルチスレッド性能はコア数が違いますので参考になりませんが、シングルスレッド性能は参考にできます。

見ての通り、PS4に使われているCPUは現時点でいえば、かなり遅いです。intelの現役世代の最低ランクのCPUであるPentium Silver J5005のシングルスレッド性能の約65%程度ということになります。

この性能はぶっちゃけた話、今現在、これで自作してもネットサーフィンが快適にできないレベルの遅さです。(笑

ただし、PS4に使われているJaguarはゲーム向けに改良されているのでもう少し性能が上だと思います。それでも倍は行かないです。せいぜい行って1.2倍程度でしょう。

繰り返しますが、比較として出しているPC用のJaguarはPS4向けJaguarの半分のコア数が4であることに注意してください。

PS5に搭載されるZen2はおそらくCore i9-9900Kとほぼ同等の性能になると思われます。

この点は文句のつけようもなく現時点でゲーミングPC用としても最強のCPU性能と言ってよいでしょう。

ゲーム用だけに使うのはもったいないです。普通に動画編集もできるレベルの性能です。

また、AMDの幹部がZen2の次に予定されているZen3は小改良にとどまると発言しており、すくなとも1-2年くらいは最強の性能のCPUになるかもしれません。

CPUのスペックに関しては、性能も将来性も十分以上であると言えます。

 

GPUについて

ではGPUについてはどうでしょう。

残念ですが、PS5に搭載されるNaviというGPUは現時点で発売されておらず、その性能ははっきりしていません。

しかし、断片的な噂レベルのリーク情報とPS4に搭載されたGPUの性能から簡単な予想をしてみましょう。

考察に入る前にPS4とPS4Proに搭載されたGPUと同時期にPC用に発売されたGPUとの関係を見てみましょう。

GPUコードネーム:Liverpool

PS4Radeon HD7870Radeon HD7850
SP数115212801024
クロック(MHz)8001000860
演算性能(TFLOPS)1.842.561.76
TDP-175W130W
発売時価格-38,000円前後26,,000円前後

PS4に搭載されたGPUはAMDのRadeonでいえばHD7000世代で、HD7800系が使われています。

この上にHD7950、HD7970というGPUがあり、グレードでいえば中間あたりのミドルレンジということになります。

 

GPUコードネーム:Polaris

PS4ProRadeon RX480Radeon RX470
SP数230423042048
クロック(MHz)91112661206
演算性能(TFLOPS)4.25.84.9
TDP-150W120W
発売時価格-32,400円26,000円

こちらがPS4Proに搭載されたGPUです。

AMDのRadeonでいえばRX400世代で、スペック的にはRX480ですが、性能はRX470に近いです。

これはノーマルのPS4と互換性を取らなければならなかったため完全にこのPolarisと同一の仕様にはできなかったためと言われています。

これも上位にRadeon Vega56/64というラインナップがあり、性能としては中間くらいのミドルレンジということになります。

 

世代間の性能比較

ではPS4、PS4Proの世代間の性能を比較してみましょう。

比較には3DMark FireStrikeを使います。

PS4PS4ProGTX1050GTX1080RTX2080
3DMark・FireStrike4,29211,8636,69021,83027,949

PS4では残念ながら3DMark FireStrikeは動作しませんので、PS4は性能が近いといわれるRadeon RX 550を、PS4Proは演算性能が近いRadeon RX 470の数値を使っていることをお断りしておきます。

比較としてPascal世代のローエンドGPU Geforce GTX1050とGTX1080、Turing世代のGeforce RTX 2080の数値も掲載しています。

Naviには上位と下位、二つのバージョンがあるといわれていますが、もともとNavi自体がミドルレンジGPUといわれているので、PS5には上位版が搭載されるものとして考察を進めます。

現在の上位版のNaviの性能には二つの説があり、GTX1080と同程度の性能とする説とRTX2080と同程度の性能とする説です。

いずれの説が当たったとしても2倍近い性能ジャンプになることはほぼ確定と言ってよいでしょう。

また、初代PS4の性能は現世代(正確には一つ前の世代)のローエンドであるGTX1050の6-7割程度の性能しかないことがわかると思います。

ちなみに、PS4Proの性能は4Kゲーミングには完全に力が不足しています。

それをどのように実現しているかというと、WQHDの画像を4Kにアップスケーリングして出力しています。

この辺の仕組みは4gamerでテクニカルライターの方が詳しく解説されていますので、参考にしてください。

参考記事:4gamer - 西川善司の3DGE:知られざるPS4 Proの秘密(2)明らかになった「4Kレンダリングのレシピ」

 

PS5の8K対応に関する考察

ここでNaviの大体性能がどの程度の物か理解していただけた思います。

ではこのNaviの性能で8Kゲーミングは可能なのでしょうか?

結論をはっきり書きます。

無理です。(笑

それでは納得できないと思いますので、PS5がどのように8Kを実現するつもりなのか説明します。

先ほど、PS4Proの4K対応のからくりを説明しましたが、この方式はソニーが特許を取っており、PS5にもこの方式を応用してくるものと思います。

つまり、PS4ProではWQHD(2560X1440)をハード的な仕組みで4K(3840X2160)に拡大して実現していましたが、PS5では同じようにWQHD(2560X1440)を縦横それぞれ2倍にした5120X2880を8K(7680X4320)に拡大して対応してくるものと思います。

元から8Kで出力するものをネイティブ8Kと言いますが、それはぶっちゃけ無理なので、このPS4Proで使った方式を応用してくるものと思います。

もちろん、何らかの改良が加えられ、PS4Proの時より画質がアップする可能性はあると思います。

 

PS5のレイトレーシングに関する考察

レイトレーシングという言葉が先日のWiredの記事から突然出てきましたが、このレイトレーシングという奴は、去年の10月に新しく発売されたnVidiaのGeforce RTX 2000シリーズがハードウェアで再生支援できる機能を搭載して今PCゲームの世界で最新技術として話題になっているものです。

ゲームと映画のCGにはリアリティに大きな差がありますが、その差はこのレイトレーシングが大きなウェイトを占めているといわれています。

要は、このレイトレーシングを採用することによって、映画に使われているCGのようなリアルなグラフィックが実現できるということになります。

上はUL社という会社が出しているPCゲーミング界のベンチマークソフトでデファクトスタンダードになっている3DMarkというソフトの中に含まれるPortRoyalというレイトレーシングのベンチマークです。

レイトレーシングの処理が至る所に(嫌味になるくらい)使われています。

一番わかりやすいのはテカテカの宇宙船に映っている景色の処理で、こういった処理が典型的なレイトレーシングということになります。

実はこのテストはWQHD(2560X1440)で作られており、現在最上位のGPUを使っても60FPS出せていません。

要するに4Kでレイトレーシングで60FPS出すのは現時点では無理ということになります。

 

とんでもなくハードルが高いレイトレーシングの現実

しかし、このレイトレーシングという描写方法が採用されてこなかったのには理由があります。

このレイトレーシングというのは現在ゲームで主流として使われているラスタライズと呼ばれる方式よりもかなり処理が重たく、ゲームのようにリアルタイムで処理するには向きません。

それをnVidiaが昨年発売された新製品のGeforce RTX 2000シリーズでレイトレーシングのハードウェア再生支援機能を実装してようやく実現したということです。

ではNaviにこのレイトレーシングのハードウェア再生支援機能はついているのでしょうか?

詳細が明かされていないのでわたくしの個人的な予測になると前置きして話を進めさせていただきます。

私はNaviにはレイトレーシングのハードウェア再生支援機能は無いと思います。

理由は今までそうしたリーク情報が出てこなかったこと、このレイトレーシングという処理は非常に重たく、上でも説明しましたが、15-20万円程度するnVidiaのGeforce RTX 2080 Tiをもってしても4Kで60FPS出すのは難しいとされています。

上で挙げたGPU部分の性能の比較を見てもわかる通り、PS4、PS4ProはあくまでもハイエンドGPUではなく、中間くらいの性能のミドルレンジGPUを採用してきました。

ハイエンドGPUが採用できないのはコストの問題だけでなく、発熱の問題も絡んできて無理なのでしょう。

ではPS5はどのようにしてレイトレーシングを実現するつもりなのでしょうか?

 

突然出てきたレイトレーシングの技術デモ

実は今年の3月に突然このような話が出てきました。

参考記事:Crytek Demos Noir、AMD Radeon RX VegaでのCRYENGINEベースのリアルタイムレイトレーシングデモ - ほとんどの主流、現代のAMDおよびNVIDIA GPUで実行可能

実は今年の3月に上のようにレイトレーシングのハードウェア再生支援機能無しでもレイトレーシングが実現可能だよというソフト的な仕組みを発表した会社がありました。

PS5がレイトレーシングと言い始めたのはつい最近になってからなので(笑、おそらくはこれか、これに類するソフト的な仕組みを使って実現するつもりなのではないかと私は予想しています。

このCrytekという会社は私も初めて聞く名前で、このデモが出てきたときはとても驚きました。

 

PS5のスペックに関する語られていない部分

PS5のスペックに関する話を聞くとすべてが一度に実現可能であるかのように見えます。

しかしそれは無理であると私は断言します。

例えば、8Kで60FPSは実現するのは難しいでしょう。

同様にレイトレーシングと8Kも無理だと思います。

WQHDからのアップスケーリングの4K+レイトレーシング+30FPSなど、60FPSを前提としたフルスペックゲーミングにはならないものと思います。

これでも一応言い方は紛らわしいですが、嘘はついていません。

 

ではソニーは詐欺師なのかというとそんなことは無いと思います。

自社製品の良いところだけを伝えようとする努力というのは重要ですし、要は受け手がどのように受け止めるかということです。

今まで上げてきた内容だけでも現在のハイエンドPCゲーミングの世界から見ても十分革命的な内容だと思います。

特に8Kに関してはネイティブ8Kではなくてもこの記事を書いている現在、4Kより上のモニターがほぼ存在しないという点を考えると非常に希少性が高いと言わざるを得ません。

現時点で出ている情報だけでは詳細は分からず、結局予想するしかないわけですが、PCゲーミングから見たPS5の予想しうるスペックとその内容をできるだけわかりやすい形で説明してみました。

これからPS5を買おうと思っている方は参考にしてください。

 

この記事の内容は動画内(Youtuberの方)に限り、すべて引用可能です。

そのまま、SSを取って切り取りして動画内で使っていただいて構いません。

但し、動画内に限るのと引用する場合は動画の説明欄にこのページへリンクを貼ってください。

また、引用されたYoutuberの方はご連絡をいただければ、ささやかながら当サイトからもチャンネルの宣伝をさせていただきますので、引用した動画のURLを添えてメールフォームから連絡をください。

 

2019年5月4日追記

4gamerで西川氏がPS5の予想をしています。

西川善司の3DGE:無茶を承知で「PS5」の姿を予想してみる。CPUは大幅に性能向上するがレイトレ対応GPUはダイサイズが問題に

機能から予測するダイの実装面積など、私の今回の考察よりもかなり踏み込んで考察していますので、もっと詳しく知りたい方はこちらをよく見てみることをお勧めします。

GPUというのは同じような回路の集合体を並列に動作させて性能を稼ぎますので、トランジスタ数がリニアに性能に結び付きやすいパーツです。

ある程度の知識があるレベルなら、何ができて、何ができないのか割と正確に予測できると思います。

この「無理を承知で予想してみる」シリーズはみんないち早く知りたいと思っているので、Impressさんやほかのメディアさんも含めて是非続けていただきたいです。

見てる人もそれはわかってると思いますので、「外したらゴメンネ」ってことでいいと思います。(笑

 

 

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