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AMD RX 9000シリーズ、さらに10〜15%値上げ計画——RAMpocalypseの波は止まらない

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GPUの基板が価格チャートとDRAMチップの渦に沈み込んでいくコンセプトイラスト。

■事実

今回の新たな値上げ報道(2026年6月)

WCCFtechが2026年6月20日に報道:AMDがRX 9000シリーズをさらに10〜15%値上げする計画があるとパートナーから情報が流れています。

対象時期はQ3 2026(2026年7〜9月)とされており、年後半のVRAMコスト上昇に連動した動きと見られています。

NVIDIAは現行価格を維持する方向とされており、AMDとNVIDIAの対応に差が生じる見通しです。

今回の値上げは公式発表ではなく、流通・パートナーチャネルからのリーク情報に基づいています。(確定情報ではない)

これまでの値上げ経緯(2025年11月〜2026年現在)

第1波(2025年11月末):AMDがAIBパートナーに通知。GDDR6 8GBあたり$10の卸値引き上げています。(16GBモデルは$20増)

第2波(2026年1月):ASUS・Gigabyte等がRX 9000シリーズを10〜15%値上げ実施。16GB VRAMモデルは15%、8GBモデルは10%の幅です。

市場最高値(2026年2月ごろ):RX 9070 XTの実売価格が$800超にまで上昇しています。(日本市場でも13万円前後まで高騰)

小売値引き(2026年2〜3月):需要不振でリテーラーが自発的に15〜20%値下げ。RX 9070 XTは$649〜$729ラインまで下落しました。

現在(2026年6月):2月ピーク比では下落したが、MSRPからは大幅高い水準で横ばい推移。そこへ今回の新たな値上げ計画が浮上しました。

RX 9000シリーズの価格推移(参考)

時期RX 9070 XT 16GBRX 9070 16GBRX 9060 XT 16GBRX 9060 XT 8GB
発売時MSRP(2025年初)$599$549$349$299
第1波後(2025年11月)約$619約$569約$369約$309
第2波後(2026年1月)約$639+約$589+約$389+約$319+
市場最高値(2026年2月)$800超
小売修正後(2026年3月)$649〜$729
新値上げ予測(Q3 2026)さらに+10〜15%

DRAMクライシスの構造的背景

根本原因はAIデータセンター向けのHBM・DDR5需要が爆発し、Samsung・SK Hynix・Micronの3社(世界DRAM生産の約95%を占める)が生産能力をAI向けに集中シフトしたことです。

HBMが2026年の全DRAM生産ウェハの約23%を消費すると推計(AI向け全体では最大70%との試算も)されています。

GDDR6はRDNA 4(RX 9000シリーズ)が採用するメモリ規格。同じ製造ラインを争う構造的競合があります。

DRAM全体の価格は2025年9月〜11月だけで一部構成が4倍に急騰したケースも報告されています。

2025年末から2026年Q1・Q2にかけてさらに最大50%の上昇予測も出ていました。

GPU製品原価(BOM)に占めるGPUダイ+VRAMの比率が**約80%**に達しており、メモリ価格の変動がGPU価格にほぼ直撃する構造です。

供給逼迫は2027〜2028年まで続く可能性があるとアナリストが警告しています。

NVIDIAとの比較

RTX 5000シリーズはGDDR7を採用(GDDR6とは別規格だが同じサプライヤーが製造)しています。

2026年2月時点でNVIDIAはRTX 5000シリーズのミッドレンジ生産量を削減し、AIBパートナーに自前でVRAMを調達するよう指示した経緯があります。

今回のレポートでは、NVIDIAは当面現行価格を維持する方向とされており、値上げはAMDが先行しています。

AIデータセンターが全リソースを吸い上げ、隅に取り残されるコンシューマー向けGPUを描いたアイソメトリック図解スタイルのイラスト。

解説

今回の10〜15%値上げ計画は、2025年11月・2026年1月に続く第3波に相当する。半年に一度のペースで値上がりが繰り返される構図になりつつある。

問題の根本は「AIがメモリを食いつぶしている」という産業構造の変化であり、AMD単体の判断や在庫戦略の問題ではない。フェアに言えば、AMDに選択肢はほとんどない。

一方でNVIDIAが現行価格を維持するという情報が正しければ、RX 9000とRTX 5000の価格差が縮まる可能性がある——これはAMDにとって最も避けたい展開のひとつだ。

RX 9000シリーズはGDDR7ではなくGDDR6を使っている。つまり「より安いメモリを使っているはずなのに、同様に値上がりしてしまう」という皮肉な構図。AI需要の影響が旧世代規格にまで及んでいることを示している。

2026年2月の価格急騰時、消費者はRX 9070 XTを$800超では買わなかった。これは需要曲線の底を確認した数字として重要——今回の新値上げがそのラインに再接近すれば、また販売停滞が起きる可能性が高い。

GPU+VRAMのBOM比率が80%というのは異常な数字。かつてはGPUダイのコストが主導権を持っていたが、今やメモリ屋が値付けをする時代になった、と言っても過言ではない。

Micronが2026年2月にCrucial(コンシューマー向けブランド)を事実上終了したことで、コンシューマーDRAM市場のサプライヤーがSamsung・SK Hynixの2社に絞られており、競争圧力がさらに薄い。

「待てば安くなる」という従来の常識がまったく通じない市場になってきた。2月に待った人は結局あまり得をしていないし、Q3値上げ前に動いた人が正解になるかもしれない——これはゲーマーにとって非常に不快な状況だ。

GPUメーカーが「うちのせいじゃない、DRAMが悪い」と言い、DRAMメーカーが「AIデータセンターが悪い」と言い、AIデータセンターは「需要が悪い」と言う。誰も悪くないのに、悪くなっているのはゲーマーの財布だけ、という状況だ。

RX 9060 XTを$299で買えた日々は、もう遠い昔の話になりつつある。

 

さて、日本では一時期値下がりしていたRX9070XTだが、無事に値上げすることが出来るだろうか?

AMDの価格に対する懸念はことごとく外れているわけで、今回はきちんと値上がりするだろうか?

どちらにしても、RX9070XTを買うかどうか迷ってる人はこの機会に買っておいた方がよいだろう。

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