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AppleのA17 Pro、シングルコア性能でIntelのi9-13900K、AMDの7950Xに10%差以内

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アップルの3nm A17 Proはシングルコア性能を10%向上。

 

TSMCのN3生産ノードで製造されたアップルの最新のスマートフォン向けシステム・オン・チップA17 Proは、Geekbench 6でAMDのRyzen 9 7950XやインテルのCore i9-13900Kプロセッサに匹敵するシングルスレッド性能を発揮した。

しかし、キャッチがある: ベンチマークによると、アップルのA17 Proは3.75GHzで動作するのに対し、強力な競合製品はそれぞれ約5.80GHzと6.0GHzで動作する。

アップルのA17 Pro SoCは、同社の有名な6コア構成を維持し、最大3.77GHzで動作する2つの高性能コアと、より低い周波数で動作する4つのエネルギー効率に優れたコアを搭載している。

A16 Bionic(TSMCのN4で製造)と比較すると、A17 Proはパフォーマンス・コアの最大クロックを8.95%(3.46 GHzから)向上させており、これはTSMCのN3(3nmクラス)プロセス技術が5nmクラスと比較して提供するものと同じである(N5と比較すると+10%~+15%、N4と比較すると約10%)。

A17 ProA16 BionicCore i9-13900KAMD Ryzen 9 7950XSnapdragon 8 Gen 2
主要スペック2P+4E,
最大 3.77 GHz
2P+4E,
最大 3.46 GHz
8P+16E/32T,
3.0 GHz - 5.80 GHz
16P/32T,
最大 5.70 GHz
5P+3E,
最大 3.19 GHz
シングルコア2,9142,6413,2233,1722,050
マルチコア7,1996,98922,74422,2405,405

Geekbench 6におけるアップルのA17 Proのシングルコア性能に関しては、その前世代であるA16 Bionicよりも10%高速であり、これはアップルが最新のSoCでマイクロアーキテクチャCPUの改良を導入したかどうかという疑問につながっている。

もちろん、Appleのカスタムコアは伝統的にArmが開発したものよりも高速である。

シングルスレッドのGeekbench 6ワークロードで2,900ポイントを獲得したことは、多くのデスクトップクラスのプロセッサーに挑戦するには十分だが、最速モデルには〜10%及ばない。

つまり、アップルの高性能コアは、少なくともこの特定のベンチマークでは、3.77GHz前後で動作する場合、Raptor CoveやZen 4コアに挑戦できると言える。

いつものことだが、1つのベンチマークがすべてを物語っているわけではない。

マルチコア性能に関しては、アップルのA17 ProはA16 Bionicより3%高い約7,200点しか出せない。

6コアは、より多くのコアを持つプロセッサーには勝てないが、少なくともクアルコムのSnapdragon 8 Gen 2と比較した場合、A17 Proは最速のスマートフォンSoCであることに変わりはない。

アップルは今週初め、A17 Proシステム・オン・チップ(SoC)を正式に発表した際、その高性能コアがシングルスレッドの作業負荷を前モデルと比較して10%向上させると述べた。

どうやらこれは正確な見積もりだったようで、この新しいプロセッサは、かなり低い周波数で動作しながら、いくつかのPCプロセッサに匹敵するシングルスレッド性能を実現している。

一方、アップルはA17 ProのCPUコアにアーキテクチャ上の変更をほとんど加えず、クロックを上げただけのようだ。

ソース:Tom's Hardware - Apple's A17 Pro Within 10% of Intel's i9-13900K, AMD's 7950X in Single-Core Performance

 

 

 

 

解説:

AppleのA17 Proはスマホ用のモバイルCPUでありながらIntel、AMDのデスクトップ向けCPUフラッグシップ製品と10%以内の性能差に

驚くべき事実ですね。

ただし、A17Proは未だどこも使ってないTSMC3nmで製造されていることは注意しておきます。

純粋な技術力の差ではなく、資金力による調達能力も含めた総合的な実力ということになります。

一般的にはエンドユーザーは我々のようなオタクと違ってそのようなことは気にしません。

普通の会社や学校に「製造プロセスがイーブンではないからフェアではない」などと言う逸般人がいたら多分普通の人からは距離を置かれると思います。

あくまでも同じ時期に店頭に並んでいれば同世代の製品と言うことになり、ここには言い訳が通用しませんので、この論調にもある程度の説得力はあります。

そう言ったことを考えると優秀な製品を作るには資金調達をする能力も非常に重要と言うことがわかるのではないでしょうか。

昔はWintelと呼ばれマイクロソフト、インテルが非常に強かったですが、今は一人一台以上に販売できるスマホが一番強いです。

そうして世界中のユーザーから資金を集めていますので、その豊富な資金力を背景に最新の製造プロセスを使い、高性能なSoCを作り、高性能がまたブランドイメージを形成し・・・と言う循環を作り上げています。

AppleがCoolで憧れのデバイスと言うところにはアンチAppleである私は異論を唱えたいところですが、結果が出ていることは認めざるを得ないです。(苦笑。

このニュースを見ると、Appleが上のような循環を作っているのを感じます。

今、勝ちパターンに乗っているのは圧倒的にスマホ勢と言うのがよくわかるのではないでしょうか。

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