AMDのLisa Su氏からいくつかの素晴らしいニュースがありました。
Zen 3 CPUは研究室では素晴らしい状態で、今年中に発売されることは間違いないだろう。
AMDがZen 3ベースのCPUを2021年に延期するのではないかとの噂もありましたが、カリスマ的なCEOのおかげで、そのような噂は杞憂に終わったと言ってもいいと思います。
Lisa Su氏は、AMDにとって並外れたリーダーであることが証明されており、その様子を見る限り、AMDは今後もペースを落とすことはないだろう。
AMDのLisa Su氏。Zen3は、今年後半の発売に向けて、ラボでは素晴らしい状態になっています。
AMDの公式youtubeアカウントに投稿された動画は以下の通り。
LisaもAMDのXT SKUの発売を記念して動画をツイートしている。
Last year on 7/7 we launched our 7nm 3rd gen @AMDRyzen and @Radeon 5000 series together. Today we celebrate 7/7 with some new @AMDRyzen XT parts. Enjoy! pic.twitter.com/XJqzIcnJEE
— Lisa Su (@LisaSu) July 7, 2020
翻訳
昨年の7/7には7nm第3世代の@AMDRyzenと@Radeon 5000シリーズを一緒に発売しました。
今日は7/7を記念して、いくつかの新しい@AMDRyzen XT製品をご紹介します。お楽しみに
Vermeerについてこれまでに分かっていること
Vermeerについては、IPCの大幅な向上や、計算とゲームの両面でIntelの14nmをはるかに凌駕する反復性能など、非常に魅力的な話をすでに聞いている。
VermeerはTSMCの7nmプロセス(おそらくEUV)で製造され、現行世代のZen 2プロセッサから大きくステップアップすることになるだろう。
x86市場でのAMDの覇権を握るAMDの台頭を止めることはできないようだ。
念のために言っておくと、Renoir for DesktopとVermeer for Desktopの主な違いは、前者がAPUプラットフォームであるのに対し、後者はCPUのみのプラットフォームであるということだ。
VermeerはiGPUを搭載しておらず、もちろんZen 3コアをベースにしている。
また、RenoirはAMDが初めてハイエンドAPUに参入するという興味深い試みでもあり、おそらくZen 2とvegaベースのiGPUで最初に低価格市場を狙っているのだろう。
ウルトラマニアやプロ向けの市場では、現在のThread Ripperシリーズの後継となるZen 3ベースのGenesis Peakになるだろう。
Name: Vermeer (VMR)
Family: 19h
Models: 20h-2Fh
CPUID: 0xa20f00OPN 1: 100-000000063-07_46/40_N
OPN 2: 100-000000063-08_46/40_Y
OPN 3: 100-000000063-23_44/38_N
Revision: A0
Cores: 8
Threads: 16OPN 1: 100-000000059-14_46/37_Y
OPN 2: 100-000000059-15_46/37_N
Revision: A0
Cores: 16
Threads: 32情報筋によると、8コアでは46/40という数字は4.6GHzのブーストクロックと4.0GHzのベースクロックを意味しており、16コアモデルには4.6GHzのブーストと3.7GHzのベースクロックしか記載されていないという。
これらの値はもちろん、最終的なものではなく、遅くともA1リビジョンの予測されるクロックの増加を期待することができます。
これらの値がどれだけ高くなるかは、まだ知られていません。
出典:Igor's Lab
ということで、またしても合計5つのOPNがリークされています。そのうち3つは8コアベースの部品で、2つは16コアベースの部品です。RenoirのAPUリークでも述べましたが、OPNは主にOEM向けのものであり、1対1ではコンシューマー市場には通用しない可能性があるため、大目に見ておかなければなりません。とはいえ、少なくともいくつかのOPNが小売市場に出てくるのはほぼ間違いないでしょう。
8 コア製品については、リストされている 3 つのモデルは、最大 4.6 GHz のクロックです。
興味深いことに、ベースクロックは 4.0 GHz に設定されています - これはかなり大きな数字であり、一般的な使用での高速化と応答性の助けになるはずです。
あるモデルでは、最大ターボが4.4 GHz、ベースクロックが3.8となっています。
16コアの製品もクロックが低いと言うことはありません。
いずれの製品も最大4.6GHz、ベースクロックは3.7GHzだ。
言及されたOPNはすべてA0リビジョンで、非常に初期のエンジニアリングサンプルであることを意味し、統一されたL3キャッシュを特徴とするだろう。
ソース:wccftech - AMD’s Lisa Su: Zen 3 [Vermeer CPU] Is Looking Great And Launching This Year
解説:
AMDのCEOが公式にZen3が年内に発売されることを発言
様々な噂が飛び交ってきたVermeerですが、これで完全にトドメです。
AMDのCEOのLisa Su氏がAMD公式チャンネルで公式にZen3が年内に発売されると発言しました。
製造プロセスが7nm+(EUV)になるのかN7Pになるのかははっきりしませんが、次の製品ははDDR5に対応し、ソケットが変更されるといわれていますので、最後の、最強のSocket AM4 CPUとなるでしょう。
リークされたエンジニアリングサンプルのリビジョンはA0と非常に初期のバージョンで、8コアも16コアも最大4.6GHzとなっているようです。
3950Xの4.7GHzと比較すると低いですが、発売までに多少はクロックが上がるのかもしれません。
予想より低いですが、改良されたアーキテクチャーのためにクロックがZen2とあまり変わらない可能性もあるのかなと思います。
IPCが10%前後上がるとしたら同じクロックでも10%性能が上がることになります。
Zen2でもかなりシングルスレッド性能は向上しましたので、Zen3でどれだけシングルスレッド性能が向上するのか?
早くベンチマークの値が見たいところです。
個人的に若干気になっているのは、7nmEUVは国策企業であるファーウェイ(ハイシリコン)しかSoCを生産してないところです。
Appleは歩留まりが悪すぎて7nmEUVでの生産をあきらめたといわれていますので、AMDが7nmEUVを使える状態になったのかどうかも注目しています。
Vermeerが無事にロンチされれば次はZen4ですが、スマホ勢のSoCは順調に5nmでの生産が進んでいるようで、ガジェット界でのニュースで報じられています。
こちらの生産が無事に済めば、確実に使える形でRyzenの生産にも使われることになります。
AppleのA14 BionicはTSMCの5nmプロセス? iPhone 8後継はFace IDの可能性
TSMCの5nmはIntelの7nmに相当し、2021年の末に10nmのAlder lakeを投入する予定のIntelはまたしても周回遅れと言うことになります。
そして、2022年にはスマホのSoCに3nmが使われる予定です。(PCに使われるのは早くても2023年になるでしょう)
よって、Ryzenも2021年から2022年かけてはプロセスの進化は無しと言うことになります。(今のところ)
TSMCの5nmに相当するIntelの7nmは2021年の末に立ち上がる予定と言われていますが、10nmの立ち上がりを見るとすんなりいくのは難しそうに思います。
TSMCの3nmに相当するプロセス(intel 5nm)は予定すらも立っていません。
一応10nm、7nm、5nmはオーバーラップする形で開発しているという話が出ていますが、具体的なスケジュールはまだ示されていません。
7nmがすぐに使い物になる状態で立ち上がったとしても2023年にはもう対抗することが出来なくなると言うことになります。
28nmで足踏みし、ダメ企業の代名詞だったAMDがここまで劇的に復活するとは当時は誰も思わなかったのではないでしょうか。
半導体は本当に先が読めない世界です。
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