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トランプ大統領、訪中代表団にイーロン・マスク&ティム・クックを招待──なぜかジェンスン・フアンは呼ばれず

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未来的な外交サミットのコンセプトアート。大型会議テーブルを囲む首脳と各国テクノロジー企業幹部たち。

■事実

トランプ大統領が5月13日〜15日の日程で中国を公式訪問。米大統領の訪中は約10年ぶりです。

習近平国家主席との会談では、貿易・AI・輸出規制・台湾問題・イラン・核問題が議題に上る見通しです。

訪中に同行する主要経営者の顔ぶれ(ホワイトハウス関係者が匿名で明かした):

    • イーロン・マスク(Tesla / xAI / SpaceX)
    • ティム・クック(Apple)
    • ラリー・フィンク(BlackRock)
    • デイビッド・ソロモン(Goldman Sachs)
    • ケリー・オートバーグ(Boeing)
    • スティーブン・シュワルツマン(Blackstone)
    • ジェーン・フレイザー(Citigroup)
    • クリスティアーノ・アモン(Qualcomm)
    • サンジェイ・メロートラ(Micron Technology)
    • ディナ・パウエル・マコーミック(Meta)
    • マイケル・ミーバッハ(Mastercard)、ライアン・マキナーニー(Visa)ほか

NVIDIAのジェンスン・フアンCEOは招待されていないことが判明していまする(Reuters報道)

ホワイトハウスの公式説明は今回の訪問は農業分野の合意および民間航空(ボーイングの航空機発注)に重点を置いており、AIチップ交渉は今次の優先事項ではないとのことです。。

Cisco CEOのチャック・ロビンズは招待されたものの、自社の決算発表スケジュールが重なるため参加できません。

NVIDIAと中国の現状

NVIDIAの中国AIアクセラレーター市場シェアは、輸出規制により実質ゼロに近い状態です。(フアンCEO自身がGTC 2026で言及)

H200チップの対中輸出は2025年12月にトランプ政権が輸出ライセンスを承認しました。(販売額の25%を米政府が徴収する条件付き、輸出可能な製品は製造から約18か月以上経過したロットに限定)

ただし中国企業側(Alibaba、ByteDance、Tencentら)は北京当局の許可取得に難航しており、大規模な実販売にはいたっていません。

フアン不在の報道後、NVIDIA株は逆に約5%上昇し222.16ドル前後で取引されました。

解説

フアンCEOが招待されなかったことは、今回の米中交渉においてAIチップ輸出の緩和が議題に乗らないことを事実上示す──チップ問題だけがビジネス外交から浮いた存在になりつつある。

しかしNVIDIAにとって影響は軽微、というよりむしろ「株価が上がった」という事実が全てを語っている。中国からのチップ収益はすでに規制でほぼ消滅しており、市場は「交渉リスクを負わずに済む」という安堵で反応したる

投資家の視点では、NVIDIAはもはや中国依存リスク銘柄ではなく、AIスーパーサイクル(データセンター・ハイパースケーラー需要)の純粋な恩恵銘柄として評価されている。

Micronのサンジェイ・メロートラCEOは招待されている点が興味深い:AIチップではなくDRAM・NAND製品を扱う企業が今回の経済外交に参加している。これはトランプ政権が「農業・航空機・金融・メモリ」を取引材料としつつ、最先端AIチップだけを交渉の外に置いていることの構図を示す。

QualcommのアモンCEOが参加しているのも注目点。モバイル向けSoCは輸出規制の対象外で中国市場への依存度が高く、Qualcommにとって中国は実質的に最重要市場のひとつ。

H200輸出問題の構図:米国は許可を出した、しかし中国政府も独自の承認手続きを設けており、二重の政治的障壁が実販売を阻んでいる。「許可したのに売れていない」という奇妙な状態が続いている。

中国のAI競合(Huawei Ascend 910C)はH100の約60%性能と言われており、自国産チップによる代替には限界がある。それでも中国が米国製チップを「簡単には買わせない」姿勢を維持しているのは、技術的依存を認めたくない政治的プライドの問題でもある。

「招待されなかったのに株価が上がる」──これほど今のNVIDIAの立ち位置をコンパクトに表す出来事もない。Stargate向けの受注が詰まっていれば、中国なんて正直どうでもいいのかもしれない。

今回の訪中でAIチップ問題が棚上げされたことで、NVIDIAの中国再参入は引き続き霞の中。ただし本業が絶好調な今、それを悲劇と呼ぶ人は少ない。

 

NVIDIAの「中国シェアゼロ」という表現が指すのはあくまで正規輸出の話であり、当ブログで昨日取り上げたSupermicro関連のタイ経由密輸事件(約25億ドル規模)はその定義の外にあり、なかなか面白い話だ。

輸出規制が機能していれば存在しないはずの25億ドルが動いていたという事実は、「ゼロ」という数字の持つ意味を少し違う角度から見せてくれる。

 

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