
AMDはARMベースのAPUの発売を計画していると噂されていましたが、今回、出荷明細書にその製品が載り、ラインナップの存在が裏付けられたようです。
AMDのSoundwave APUは来年にも発売される可能性、台頭する「Windows on ARM」セグメントに参入
Team Redは過去数世代にわたりAPUセグメントを席巻し、システムインテグレーターやミニPC、ハンドヘルドなどの小型デバイスメーカーから広く採用されています。
しかし、同社はさらに一歩先を行く計画で、Soundwaveと呼ばれると噂されているARMベースのモバイルSoCラインナップを導入する計画があるようです。
@Olrak29_が共有した出荷明細書によると、AMDはSoundwaveというブランド名でARM APUの開発に取り組んでおり、現在開発初期段階にあるとのことです。
Soundwave - SWV
BGA1074
32mm x 27mm pic.twitter.com/lcArm96nCy— Gray (@Olrak29_) October 12, 2025
出荷明細書で注目すべき点の一つは、BGA 1074の存在です。
これは、ここで言及されている製品が他の構成ではなく、実際にAPUであることを示唆しています。
もう一つ興味深いのは、パッケージサイズです。
32mm x 27mmというサイズは、モバイルSoCの領域に位置付けられ、OEM統合に最適化されています。
また、この明細書が全く新しいラインナップを示唆するもう一つの理由は、0.8mmピッチと、ValveのSteam Deckで一般的に使用されているFF3ソケットに代わるAMDの新しいFF5ソケットへの言及です。

AMDのSoundwave APUに関する噂は数ヶ月前に浮上しました。
これは、NVIDIAがARMアーキテクチャベースのAI PCチップを開発していると報じられたのとほぼ同時期です。
Team Redは既にStrix Haloシリーズなど、モバイルセグメント向けにバランスの取れたx86 APUを多数提供しているため、ARMセグメントへの参入は理にかなっています。
特に、QualcommのSnapdragon X Elite SoCの登場により、Windows on ARM(WoA)とARMを中心としたOEM統合が大幅に成熟した今、この分野での競争は理にかなっています。
Sound Waveは、AMDにとってARMプラットフォームへの参入としては初めてのことではありません。
2014年には、x86とARMを共通プラットフォームに統合するProject Skybridgeを発表しましたが、経済性と市場導入への懸念から後に中止されました。
このプラットフォームのデビュー時期については、公式のリリーススケジュールはまだ発表されていませんが、来年のデビューが噂されています。
解説:
ARMとマイクロソフトをめぐるごたごたは様々な問題を生み出しました。
Snapdragon XはOryonというコアが使われていますが、こちらはARMの許諾を受けておらず、法廷闘争が勃発していました。
これはQualcommの勝利となりましたが、法廷闘争が長引くようであればNVIDIAのSoCをSurfaceに使うのではないかともいわれていました。
そんな中で、AMDもSurfaceでの採用を目指してARMのAPUを設計しているという話が出ていました。
Qualcommが法廷闘争で勝利し、しばらくAMDのARM=Sounwaveの話は聞かなかったのですが、出荷目録が発見されるというのは採用に向けての話が進んでいるのかもしれませんね。
実際のところ、WindowsのARM機の評判は芳しくなく、某家電量販店では返品の多い要注意機種に指定されていたりするようです。
尤もマイクロソフトはあきらめるつもりはないらしく、今後もSurfaceはARMで行くようでする
マイクロソフトは検索のBingにしてもゲームのXboxにしてもブラウザにしても一度参入した製品・サービスに関しては根気強く出し続けるので、WindowsのARM機もおそらく結果が出るまで出し続けるつもりなのでしょう。
正直に言うと、採用されなかったんだろうなと思っていたので、ここでSoundwaveが日の目を見ることになるのは驚きました。
ソケットの互換性が取れるなら市場初の自作向けARM APUとしてリテール向けに出ると話題性があるのですがね。
まあ、難しいでしょう。