
AMDはついに、ROCm 6.4.4をリリースし、Radeon RX 9000シリーズ/RX 7000シリーズGPUおよびRyzen AI APUにおいて、WindowsでのPyTorch対応を実現しました。
AMDは、Computex 2025で、ROCmを通じてWindows向けに自社製GPU/APUシリーズにPyTorch対応機能を追加すると発表していました。
そして今回、ROCm 6.4.4のリリースにより、AMDは約束通り、幅広い一般向けGPUおよびAPU製品でWindowsにおけるPyTorch対応を実現しました。
今回の対応はWindowsのみに限定されず、Linuxユーザーも同様の機能を利用できます。
ハードウェア面では、Windows/Linux版PyTorchは、最新のRadeon RX 9000(RDNA 4)、Radeon RX 7000(RDNA 3)GPU、Ryzen AI 300「Strix」、Ryzen AI MAX「Strix Halo」APUに対応したROCm 6.4.4で利用可能になります。
Computex 2025で、ROCmを真のクロスプラットフォーム対応かつ開発者重視のソフトウェアスタックにすると宣言しました。
今回、AMD Radeon 7000/9000シリーズGPUおよびRyzen AI 300/Ryzen AI Max APUをお使いのユーザー向けに、WindowsとLinuxでネイティブのPyTorchサポートを提供することで、その実現に向けた重要な一歩を踏み出しました。
このプレビュー版リリースにより、開発者はWindows環境でAMDハードウェア上で直接AIモデルを実行できるようになります。このプレビュー版は、パフォーマンスと機能が継続的に向上・進化していく中で、開発者が次世代の製品開発に役立てられるよう設計されています。
(AMD提供)

ROCm 6.4.4はプレビュー版としてリリースされ、開発者はWindows環境で対応ハードウェア上でAIモデルを実行できるようになります。
このプレビュー版は、今後のアップデートに向けた基盤となるもので、Windows版ROCmのパフォーマンス向上と新機能追加を目的としています。
一方、エンタープライズ市場向けには、AMDは既にROCm 7をリリースしており、Instinct/EPYCハードウェアにおけるAI処理性能と生産性向上をさらに加速させています。
| RX 9000 | RX 7000 | Radeon PRO | Ryzen AI 300 |
| AMD Radeon AI PRO R9700 | AMD Radeon RX 7900 XTX | AMD Radeon PRO W7900 | AMD Ryzen AI Max+ 395 |
| AMD Radeon RX 9070 XT | AMD Radeon RX 7900 XT | AMD Radeon PRO W7900 Dual Slot | AMD Ryzen AI Max 390 |
| AMD Radeon RX 9070 | AMD Radeon RX 7900 GRE | AMD Ryzen AI Max 385 | |
| AMD Radeon RX 9070 GRE | AMD Ryzen AI 9 HX 375 | ||
| AMD Radeon RX 9060 XT | AMD Ryzen AI 9 HX 370 | ||
| AMD Ryzen AI 9 365 |
AMDは、Windows/Linux版PyTorchに関する詳細なドキュメントも提供しています(こちら)。
解説:
Windows版ROCmバイナリ公開前夜
ROCm 6.4.4 Windows PreviewですでにWindowsネイティブで動いている模様。
ただし、Windows版のバイナリはわたくしの調べた限りでは配布されてないようです。
The ROCKという公式のプレビルド版で野良コンパイルして動作させている人がすでに存在しているようです。
私も見てみましたがわたくしの技術ではちょっと無理そうでした。
腕に覚えのある方はチャレンジしてみてください。
現時点ではわたくしが調べた限り残念ながらバイナリが配布されておらず、自力でコンパイルしない限りこれらの手順を実行できないようです。
野良版はPytorch2.7バイナリが公開されていますが、公式版はPython3.12-Pytorch2.8しか存在しないようです。
一応、LinuxのROCm最新版対応のPytorchは(Pytorch)nightlyしか公式バイナリが存在しないというのがセオリーになっていますので、これから正式対応のWindows版ROCmが出たら使ってみようと思う方は頭に入れておいてください。
自力でビルドするにはソース側の対応も必要でそれは最新版でしか対応していないのがその理由です。
あとは自分でソースを変更してビルドするしかないです。
これはかなり敷居が高いと思います。
逆に最新版だと私でもビルドできるレベルの難易度です。
正式版のROCm Windows版が公開されれば、おそらく有志が対応してくれると思います。
何かもどかしい感じがしますが、ROCm7で正式なWindows版が出るというのはほぼ確定と考えてよいようです。
※ 繰り返しますが、Windows版ROCmのバイナリは今のところ存在していないようです。
しかし、最近のROCmに対するAMDの動きは素晴らしく早くてびっくりさせられます。
1年前とは全く違うレベルですね。
Linuxを使っていた時とは隔世の感があります。