数日前、Intelの新CEOであるリップ・ブー・タン氏がサンタクララ本社を訪問し、彼のビジョンの下でのIntelの将来について語った。
Intelのリップ・ブー・タン社長は強い会社の将来に向けて尽力しているが、在任当初は暗澹たる気持ちになることが予想される。
さて、チーム・ブルーの前CEOであるパット・ゲルシンガー氏は、その在任期間中に突然の幕引きを目撃した。
この時期、すべての事業部門が大幅な落ち込みを見せただけでなく、Intelは出口が見えず、窮地に陥っていたからだ。
チーム・ブルーはまた、AIのハイプを早い段階で利用することに失敗し、AMDやNVIDIAのような競合他社に大きな進歩を許してしまった。
しかし、Intelの新CEOであるリップ・ブー・タン氏が就任したことで、Intelの将来には再び楽観的な見方が広がっているが、Intelがメインストリームの水準に戻るのは容易ではないだろう。
Welcome to Intel, Lip-Bu Tan! 🙌
“I’m excited to make an impact and work with employees to really drive to the next era of Intel,” said Intel’s new CEO, who spent his first day at HQ in Santa Clara meeting with employees and customers. https://t.co/Zu1KOhSdY2 pic.twitter.com/tbLe7swQR1
— Intel News (@intelnews) March 19, 2025
Intelの新CEOが誰なのか知らない人のために説明しておくと、リップ・ブー・タン氏は以前、2009年から2021年までケイデンス・デザイン・システムズのCEOを務め、在任中に売上を倍増させるなど、会社を大きく成長させた。
新CEOがこの分野に資本参加することを決めたということは、Intelが世界最大のAI市場のひとつに参入する機会を得たことを意味する。
リップ・ブー・タン新CEOは就任早々、IFSがどこにも行かないことを明言し、事業分離の噂に反論した。
Intelの新CEOは、最初の書簡の中で、同社は大規模な転換期を迎えており、それは 「同社の歴史の中で最も重要な瞬間のひとつ 」になるだろうと述べている。
彼はIFSが半導体業界で主導的な地位を占めることを望んでおり、彼の登場は、Intelが18Aチップ製造プロセスで成果を上げ、TSMCに対抗するためにファウンドリ事業で顧客を獲得することを目指して競争している時期に来ている。
タンは大規模なリストラを実施すると言われており、大規模なレイオフが行われる可能性もある。
タンが注目する可能性のある分野のひとつは、TSMCのような企業にIntelの半導体をアウトソーシングすることだ。
というのも、ケイデンス時代、タン氏はTSMCの大ファンであり、台湾の巨大企業と密接な関係にあったからだ。
しかし、自社ファウンドリーの性能は優先されるだろう。
新時代の幕開けを告げるのか、それとも没落を意味するのかはまだわからない。
しかし、Intelが前CEOを交代させたことで、取締役会はチーム・ブルーの圧倒的な業績に対する言い訳ができなくなる可能性が高い。
解説:
Intelの新CEO、リップ・ブー・タン氏がサンタクララ本社を来訪
4月からIntelの新時代を告げる象徴的な出来事となりそうです。
前CEOのパット・ゲルシンガー氏はIntelの業績悪化に伴い、突然更迭されました。
Intelはサーバー向けAIアクセラレーターの分野において、OpenAIのからの申し出を断っています。
2017年から2018年にかけての数カ月間にわたり、IntelとOpenAIの幹部は「IntelがOpenAIの株式の15%を現金10億ドル(当時のレートで約1110億円)で購入する」といった選択肢について話し合ったと証言しています。また、IntelがOpenAIのためにハードウェアを原価で製造した場合、追加で15%の株式を取得できるオプションもあった
上のように言われています。
スマートフォン事業でARMに敗れ、AIにも乗り遅れたことによって、多くの売り上げを喪失してしまいました。
IntelはEUVに否定的でしたが、時代はEUVになり、Fab事業でも手痛い不振を招きました。
こうして並べてみると、よく倒産しなかったなと思います。
元記事ではタン氏がファウンドリ事業を売却する可能性について触れられていますが、トランプ政権下ではよほどIntel18Aが不調でない限りないのではないかと思います。
補助金もいっぱいもらっていますし、さすがに簡単に売却はできないのではないかと思います。
もし、タン氏が売却に踏み切るとしたら、それほど18Aの調子が良くないということになると思います。
また、NVIDIAのジェンセンCEOもトランプ政権の方針を受けて、Intelのファウンドリで生産できるならしたいという方針を明らかにしています。
これらのことを考えると、Intel18Aの性能と歩留りが問題ないというリークが「ポジショントークでなければ」Fab事業の売却はないのではないかと思います。
客が向こうからやってくるのに「やっぱ工場売るわ」という結論を出したら経営センスが問われますよね(苦笑。
ただ、IntelのFab事業に関する噂やリークは株価を下げないためにポジショントークで流布されることが多いと私は感じていますので結論をはっきり出すのは避けたいなと思っています。