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AMD Radeon 890M "RDNA 3.5 "iGPUテスト:16個のコンピュート・ユニット、複数のエントリーレベル・ディスクリートGPUより高速、780Mより46%高速

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RDNA3.5アーキテクチャを採用したAMD最速のiGPU「Radeon 890M」のベンチマークがリークされ、複数のエントリーレベルdGPUを凌駕している。

エントリーレベルのディスクリートGPUの終焉は近いかもしれない: AMD Radeon 890M "RDNA 3.5 "iGPU、リークされたベンチマークでRX 6400、RX 580、RTX 3050、Arc A380を簡単に上回る

AMD RDNA 3.5グラフィックス・アーキテクチャは、今月末のRyzen AI 300「Strix Point」APUで正式にデビューする。この統合GPUには当初、Radeon 890MとRadeon 880Mの2種類が用意される。

前者は最大2900MHzで動作する16基の演算ユニットを搭載し、後者は同じく2900MHzで動作する12基の演算ユニットを搭載する。

公式には、AMDは競合他社(インテル・メテオレイク)よりも最大47%高速なグラフィックス性能を公表しているが、リークされたベンチマークで示されたように、これらのiGPUはエントリーレベルのディスクリート・グラフィックス・セグメントに大きな脅威をもたらすようだ。

最新のベンチマークは、Geekbench 6のVulkanおよびOpenCLグラフィックス・テストによるものだ。ベンチマークを実施したノートパソコンはASUS ProArt P16で、最近こちらで取り上げたAMD Ryzen AI 9 HX 370 APUで構成され、強力なシングルスレッドとマルチスレッドのパフォーマンスを示している。

このノートパソコンは32GBのLPDDR5-7467MT/sメモリーで構成され、「パフォーマンス」モードを使用していた。

AMD Ryzen AI "HX" APUs:

CPU 名アーキテクチャーコア数/
スレッド数
クロック (最大)キャッシュ
(合計)
AI性能iGPUTDP
Ryzen AI
9 HX 370
Zen 5 / Zen 5C12/242.0 / 5.1 GHz36 MB /
24 MB L3
80 AI TOPs
(50 TOPS NPU)
Radeon 890M
(16 CU @ 2.9 GHz)
28W (cTDP
15-54W)
Ryzen AI
9 HX PRO 370
Zen 5 / Zen 5C12/242.0 / 5.1 GHz36 MB /
24 MB L3
80 AI TOPs
(50 TOPS NPU)
Radeon 890M
(16 CU @ 2.9 GHz)
28W (cTDP
15-54W)
Ryzen AI
7 PRO 360
Zen 5 / Zen 5C12/24?2.0 / 5.0 GHz36 MB /
24 MB L3
80 AI TOPs
(50 TOPS NPU)
未定28W (cTDP
15-54W)
Ryzen AI
7 365
Zen 5 / Zen 5C10/202.0 / 5.0 GHz30 MB /
20 MB L3
80 AI TOPs
(50 TOPS NPU)
Radeon 880M
(12 CU @ 2.9 GHz)
28W (cTDP
15-54W)
Ryzen AI
7 HX 350?
Zen 5 / Zen 5C8/16未定24 MB /
16 MB L3
80 AI TOPs
(50 TOPS NPU)
12 RDNA 3+ CUs?28W (cTDP
15-54W)
Ryzen A
5 HX 330?
Zen 5 / Zen 5C6/12未定20 MB /
12 MB L3
80 AI TOPs
(50 TOPS NPU)
8 RDNA 3+ CUs?28W (cTDP
15-54W)

パフォーマンスに関しては、AMD Radeon 890M "RDNA 3.5 "iGPUは、Vulkanテストで46,298ポイント、OpenCLテストで42,932ポイントを記録しました。

このiGPUが、さまざまな現行世代のiGPUやディスクリートGPUと比較してどのように優れているかは、次のとおりです:

 

 

 

 

AMD Radeon 890M "RDNA 3.5 "iGPUを前世代のRadeon 780M "RDNA 3 "iGPUと比較するだけでも、Vulkanで46%、OpenCLテストで38%の向上が見られます。

このiGPUはまた、RTX 3050 4GB、RX 6400、Arc A380など、多くのディスクリートGPUを大きく引き離しています。

OpenCLテストでも同様で、iGPUはStrix Pointの消費電力制限内ではるかに低い電力を消費しながら、いくつかのディスクリートGPUを上回っています。

これは、ディスクリートグラフィックスチップが消費する余分な電力を使用することなく、iGPUから同様のパフォーマンスを得ることができる場合、エントリーレベルのディスクリートグラフィックス市場は、もはや魅力的な提案とは見なされないことを示しています。

AMD Strix Halo APUでは、レッドチームは、メインストリームのディスクリートGPUセグメントに対して真に競争力のあるグラフィックス・ソリューションとなる最大40個のコンピュート・ユニットを提供する見込みです。

AMDのRDNA 3.5と競合する唯一のiGPUは、インテルのArc "Xe2 "シリーズである。

ソース:wccftech - AMD Radeon 890M “RDNA 3.5” iGPU Tested: 16 Compute Units, Faster Than Several Entry-Level Discrete GPUs & 46% Ahead of 780M

 

 

 

 

解説:

Strix Pointの内臓GPU、Radeon 890Mの凄まじい性能

GPU名DX12スコア
RTX 3050  (モバイル)
4,875
RX 5804,353
GTX 1060 6GB4,202
Radeon 780M
(Ryzen 9 7940HS)
2,875

参考までに3DMark Time Spyのスコアは上のようになります。

上の表にはRadeon 890Mの結果が含まれていませんが、ほかのGPUのスコアを見ると、Vulkanの性能と正の相関関係にあると判断してよいですから、Strix PointのiGPU性能はRTX3050より上で、さらに言えばGTX1060 6GBより上ということになります。

ここにきてようやく、デスクトップのGTX1060 6GBという一つの壁を超える可能性が高いということになります。

これは一つの大きなターニングポイントになるということです。

Radeon 890MはFSR2、FSR3、AutoSRに対応していますのでこれらを考え合わせると、もっと性能は上がるでしょう。

参考までに記事中のVulkanのスコアはIntelの ARC140Vよりかなり上のスコアです。

ARC 140Vのスコアが、Radeon 780Mのスコアより上というリークが出たとき、ARC 140VはStrix Pointとのマッチアップになる予定であり前世代にあたりRadeon 780Mとの比較はあまり意味がないと書きましたが、その通りになっています。

Strix Pointこそ、新世代の真の怪物APUといってもよいと思います。

 

Strix Pointを倒す可能性があるのは?

上の結果を見るとAMD無双といってもよいと思います。

Intelの ARC 140Vもかなり性能が上がったと思いますが、Strix Pointは次元が違うレベルだと思います。

もしこのStrix Pointを倒すレベルの製品が現れるとしたらNVIDIAのCopilot+に準拠したARM SoCだけだと思います。

ただし、Copilot+自体がこなれていませんので、第一世代の製品がx86と同じ互換性、安定性となるのは難しいと思います。

それを考えると2-3世代目のSoCあたりで同等以上という評価を得るのではないでしょうか。

 

Strix Pointの最終評価は?

Radeon 780Mもその性能から携帯ゲーミングPCに搭載されPCゲームシーンに革命を起こしました。

それを考えるとStrix PointもAIベースのアップスケーラーと合わせてdGPUがいらない時代の幕開けを告げるSoCになると思います。

Radeon 780M搭載のミニPCベアボーンが山ほど発売されたように、Steamを手軽に遊ぶならStrix Pointという評価になるかもしれません。

やはり大きいのは50TOPSのNPUを内蔵していることでしょう。

マイクロソフトがWindowsにそそぐソフトウェアパワーを通じてAMDの最も弱い部分を補完できるのは大きいでしょう。

また内臓GPUの性能を全く損なわずにアップスケーラーを駆動できるのも地味に大きいと思います。

Copilot+はランタイムという形でサードパーティーにも開発環境が公開されていますので、サードパーティー聖のソフトウェアの充実にも期待が持てそうです。

今後、Strix PointのようなCopilot+に準拠したNPU内臓のSoCは輝かしい未来が保証されているといってもよいのではないでしょうか。

次世代のAPUがどのくらいNPUの性能強化にトランジスタをつぎ込むのかも気になるところです。

次世代、次々世代はStrix Pointの最高性能であるRadeon 890Mの性能が順次ミドルレンジ・ローエンドに降りていくことを考えると、単体GPU並みの内臓GPUがコモディティとなり安価に我々の手元に降りていくということになります。

ここには想像を超える需要が眠っているのではないでしょうか。

 

 

 

 

Ryzen 9000シリーズ

 

Ryzen 7000X3Dシリーズ

 

Ryzen 8000GシリーズAPU(GPU内蔵)

 

Ryzen 5000/4000シリーズ

 

 

 

 

 

 

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