2000年代半ばにPowerPCからx86マシンアーキテクチャに切り替えて以来、Appleは、Macbook、iMacデスクトップ、およびMac Proワークステーション用のCPUの唯一のサプライヤとしてIntelと一貫しています。
ライバルAMDとの関係は、ディスクリートGPUの調達に限定されています。
MacOSベータ版のコードの一部から考えると、AppleはすぐにAMD製品でこらえることができます。
複数のAMDプロセッサへの参照は、MacOS 10.15.4 Beta 1で見つかりました。
これらには、同社の「Piccaso」、「Renoir」、および「Van Gogh」APUが含まれます。
CPU IPCとエネルギー効率の向上により、AppleはCPUとiGPUの十分な組み合わせを持つAMDのシングルチップソリューションの価値をようやく見出している可能性が非常に高いです。
特に7 nmの「Renoir」シリコンは、8コアの「Zen 2」CPU、および非ゲーミングおよびライトゲーミングのタスクに非常に優れた「Vega」ベースのiGPUのおかげで、モバイルおよびデスクトップコンピューティングセグメントを変えることができます。
AMD独自のSmartShift機能も活用でき、iGPUとAMDディスクリートGPUを動的に切り替えます。
解説:
Ryzenはリンゴの夢を見るか?
2020年以降、AppleはIntelのCPUではなく、A13などのAppleのSoCをMacに搭載するのでは?という噂が流れていましたが、なんと、MacOSのBetaにAMD APUの記述があったということです。
実際のところ、intelの製品供給不足は同社の解消宣言以降も続いており、複数のOEMが業績を下方修正することになっています。
株式を公開している会社の場合、予見しうる業績悪化原因を見過ごせば業務に対する背任になりますので、AMD製品で代替が可能であれば当然そのような手を打っておくべきでしょう。
そうしなければ自社株に投資している投資家から激しく責め立てられ、時には株式を売却され、自社の市場での価値を毀損することになるのは明白です。
それはAppleも変わりありません。
元記事には「Apple could bite the AMD bullet very soon.」という表現が使われており、「bite the bullet」というのは苦痛に耐えて我慢するという意味で使われる慣用表現ですので、あまり前向きな意味で使われてない可能性が高いです。
※ 少なくともわたくしの英語力ではそのように感じました。翻訳は単に「こらえる」としています。
これは、自社製のSoCに移行する前にわざわざAMD製品を一時的に使わざるを得ないこと揶揄しているのか、AMD製品に対して信頼がおけないと同社が思っていることを揶揄しているのか不明です。
しかし、前向きであれ、後ろ向きであれ、AppleがAMD製品の採用を検討している可能性は非常に高いと言えるでしょう。
これが本当だとすればいよいよRyzenはブランド化してしまうかもしれません。
ただし、これがMacがAppleのA13などのAシリーズSoC移行するまでの暫定的な措置であるならば、Appleは本当にIntelのCPU供給不足を苦々しく思っていることでしょう。(笑
1-2年程度ならば、最後まできちんと製品を供給してくれと普通の人(企業)なら思うはずです。
Intelの製品ショートはいろいろなところに多大な影響を及ぼしながら、時代の変化を象徴しているように思えます。
2020年はいろいろな意味でx86系PCの世界が激変するかもしれません。