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今回、Ryzen 9 3950X PCを組むにあたって、SSDはSandisk Ultra SATA SSD 1TBを流用しようと思っていたのですが、結局はCFD販売のNVMe Gen4 SSD PG3VNFを購入してしまい、こちらのLesar NM610はCore i9のテスト環境用に下すことにしました。
一度ほぼ環境を作ってから移行したため、かなり手間が無駄になりましたが、NVMeの1TB環境が手に入りましたので、良しとします。
Lexarってどんな会社?
聞いたことのない人もいると思いますので説明しておくと、Lexarは中国のFlashメモリ関連製品を製造・販売している会社で、amazonでSDカードMicroSDなども売られていますので見かけたことがある人もいるのではないかと思います。
よくある、中国からamazonに出品されている格安のSSDなどを売っている会社と違い、きちんと日本に支社を設立して製品を展開している会社のようです。
よって、よくある「怪しい中華製品」とは一線を画すると言ってもよいのではないかと思います。
Lexar NM610 M.2 2280 NVMe ソリッドステートドライブ仕様
製品名 | Lcexar NVMe SSD NM610 250GB | Lcexar NVMe SSD NM610 500GB | Lcexar NVMe SSD NM610 1000GB |
容量 | 250GB | 500GB | 1000GB |
フォームファクター | M.2 Type 2280 | ||
メモリの種類 | 3D TLC NAND | ||
インターフェース | PCI Express 3.0 x4 (NVMe 1.3) | ||
コントローラ | Silicon Motion SM2263XT | ||
読込速度 | 2,000MB/s | 2,000MB/s | 2,100MB/s |
書込速度 | 1,200MB/s | 1600MB/s | 1600MB/s |
4KB ランダム読込 | 110,000 IOPS | 188,000 IOPS | 188,000 IOPS |
4KB ランダム書込 | 151,000IOPS | 156,000 IOPS | 156,000 IOPS |
MTBF | 150万時間 | ||
耐久性 | 125TBW | 250TBW | 500TBW |
動作温度 | 0~70℃ | ||
消費電力 | 不明 | 不明 | 不明 |
重量 | 9.0g | ||
保証期間 | 3年(制限付保証) | ||
型番 | LNM610- 250RBJP | LNM610- 500RBJP | LNM610- 1TRBJP |
発売時期 | 2019年8月 | 2019年8月 | 2019年8月 |
公称値では上のような性能になっています。
普通のよくある遅めのNVMe SSDといった感じです。
コントローラーがSM2263XTなのでDRAMキャッシュはありません。
では、実際にはどのようなものなのか見ていきましょう。
写真:
※ クリックすると別Window・タブで開きます
付属品は紙のパッケージと、中身のブリスターパック、多言語対応の簡単なマニュアルが一枚です。
本体はブリスターの中に納められています。
パッケージの封印は残念ながらテープ止めでした。
MicroSDのレビューでも何度も書いていますが、テープ止めでは中身のすり替えがいくらでも可能ですので、製品の信頼性を担保したければ開けたらわかる封をするのは最低条件です。
中国ではよく売れるものはパッケージから偽造しますので完全な対策にはなりえませんが、それでもやらないよりは遥かにマシです。
中国の社会はやってみて失敗したらその時考えるというようなおおらかさがある反面、流通過程の信頼性などの厳密さにはあまり期待できません(2019年現在)ので、この辺は早急に改善していただきたいところです。
また、転売屋などの信頼性の低い小売り業者もいるのが当たり前になっていますので、そうした業者対策としても開けたら確実にわかるようになっているパッケージというのは必須だと思います。
私の書いていることは「あまりに神経質・心配性すぎる」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、偽熊グリスの例を見てもわかる通り、中国の社会通念というのは性善説が通用するような甘いものではないのと同時に、極端な拝金主義が蔓延していますので、心配してしすぎるということは決してありません。
中身をすり替えられて、粗悪品のレッテルを貼られたら泣くに泣けません。
自社の努力を第三者によって貶められるというのはやり切れないことだと思いますので、きちんと自己防衛していただきたいところです。
中身の説明に戻ると、本体は普通の2280サイズのM.2 SSDです。
チップは片面のみの実装となっています。
NMVe SSDですので、非常に軽く、簡単に取り付けができるのは他の製品と変わりません。
テスト環境
CPU | intel Core i9-9900K |
メモリ | DDR4 32GB 8GBX2X2(セット) [マザーボードのレビュー内で解説しています。] |
SSD | Lexar NVMe SSD NM610 1TB |
HDD | Seagate IronWolf 4TB ST4000VN008 |
マザーボード | GigaByte Z390-M Gaming |
電源 | Seasonic FOCUS 750W SSR-750FM |
CPUクーラー(水冷) | Corsair H100i V2 |
ケース | Fractal design Define Mini C |
今回はCorsair MP510 480GBからドライブをクローンして環境をそっくり移植いたしました。
Crystal Disk Mark 6.0.1の結果
※ 上記はシステムドライブの結果になります。
参考:Corsair MP510の結果
意外と悪くない性能
基本的に上位製品であるCorsair MP510の結果とは比較になりませんが、格安のSSDとしてはまあそこそこの結果が出ているのではないでしょうか。
シーケンシャルリードはほぼ公称値通りの結果、シーケンシャルライトに至っては公称値以上の結果になっています。
MP510と比較するとシーケンシャルリードとQ8T8のライトは2倍の差がついており、この辺はやはり格安の製品の限界が見えるところです。
お金がなかったのでプチフリ覚悟で買ったのですが、特にそういうこともなく、非常に快適に使えています。
体感上、MP510との差は無いと言ってもよいです。
DRAMキャッシュレスの格安製品の割にはかなりまともというか普通に使える普通のNVMe SSD といった製品です。
耐久性は不明ですが、公称値ではP1の2.5倍で、速度などを考慮するとQLC製品よりこちらの方がいいかもしれません。
Lexarは普通では絶対に選択しないメーカーなのですが、アジアオフィスを日本に開設していることもあり、これから日本市場で本気で商売していこうという気合が伝わる公式HPですので、使ってみてもよいのではないでしょうか。
使ってみた感想は「中華製品は偽装が多くて粗悪」そういう印象を払拭する製品であったことは確かです。
個人的には売り出し中の中国メーカーはメモリチップをむき出しにしてどこのメーカーの製品かきちんと見えるようにしておいた方が良いと思います。
中国の怪しいメーカーはメモリチップの選別落ち品を平然と使うこともあって、そうしないと信用されないというのはあるのではないかと思います。
少なくとも私は買う前に不安に思いました。
NM610の場合、チップが片面実装になっていて、裏面がそっくり空いていますので、そちらにシールを張ってコントローラーやメモリはきちんと見えるようにしておいた方が良いのではないかと思います。
博打のつもりで買ったのですが、結論を一言で書けばこの製品は事前の予想を大幅に超える予想外の「当たり」製品だったと思います。
発熱
発熱に関して説明する前に、お断りしておきます。
今回は冷却性能に定評のある、AwesomeのNVMe SSD用ヒートシンクを使用しました。
近年はマザーボードの側にNVMeのヒートシンクが標準装備される例が増えていますので以前ほどヒートシンクの需要は大きくありませんが、確実に効果があるものの一つですから、出来ればつけておいた方が良いでしょう。
ブラック
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レッド
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今回はレッドを使いました。
テスト前
テスト中
テスト中の温度は46度でした。
ただ、冷却に定評のあるAwesomeのNGFF Heatsinkを使っての数値ですから、冷却にはそれなりに気を使った方が良いかもしれません。
Awesome NGFF Heatsinkは固定用の金具が裏に回り込んでいるのですが、裏面を金具に接触させてSSDを冷やすことは前提としてない(冷却用のサーマルパッドが表面用の一つしか付属していない)ため、片側しか冷却できません。
しかし、NM610の良いところはチップが片面実装になっているため、両面を冷やす必要が無いところです。
両面実装の製品は当然ながら、両面を冷却したほうがよいです。
耐久性
耐久性については使ってみないとわかりません。
しかし、定期的にSMART情報をチェックして、問題が発生したらここで報告させていただきます。
結論
〇
価格が安い
低価格帯の中ではそれなりに高速
1TBで500TBWとカタログ上の耐久性もそれなり
Lexarは日本に事業所がある
QLC製品群と同価格帯で性能が上のため、非常にお得感がある
×
知名度が低く、これからのメーカー
2019年12月現在、入手性があまり高いとは言えない
メジャーメーカーと比較すると3年の保証はやはり不安
耐久性は未知数
250GB
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500GB
amazonに製品ページがありませんのでしたので、検索リンクを置いておきます。
1000GB
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