PCパーツレビュー

Define Mini Cレビュー

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当サイトの推奨ケースFractal Design Define CのMicroATX版ケースDefine Mini Cをレビューします。

残念ですが、組付け前の状態の写真は撮り忘れてしまったので、パーツ組付け後の写真になります。ご了承ください。

本来ならばDefine Cを購入すべきだったのですが、設置場所の都合及び、テストのためにパーツ(GPU)の交換が頻繁に発生するので、ケースを寝かせることも多く、取り回しの良いMicroATXケースを選択しました。

二つのケースの違いは

Define C=210(W)×440(H)×399(D) mm

Define Mini C=210(W)×399(H)×399(D) mm

Define Cの方が全高が40mmほど短いだけでほぼ同じです。

もともとマザーボード自体のサイズが

ATX 305mm×244mm

MicroATX 244mm×244mm

とサイズが60mmほど違うだけなので、ほぼ同じです。

私のように設置場所に制限がある以外ではあまり選択する意味はないです。

そのほか、Define Mini Cの方にはWhiteが設定されており、内部が見える構造がTemperガラスではなく、アクリルウィンドウとなっています。

せっかくですので、Miniにしか設定されてないWhiteを購入しました。

私は簡易水冷を採用しましたので、アクリルウィンドウ版を選択しました。

簡易水冷以上を選択される場合は中が見えるケースを選んだ方がいいです。

使ってみてわかったのですが、最近のパーツは光の色によって温度を表していたりするので、簡易水冷を入れるなら中が見えるケースを使った方がいいです。

また、光モノにも合理的な意味がある場合もありますので、そう嫌ったものでもないです。

 

ケースのスペック

製品名 Fractal Design Define Mini C Black/White/Black Window/White Window
ケースタイプ ミニタワー
対応マザーボード microATX、Mini-ITX
対応電源 ATX 12V(最大175mmまで)
対応グラフィックボード フルサイズ(前面冷却ファン非搭載時 最大335mmまで)
対応CPUクーラー 全高170mm
拡張スロット 5
ドライブベイ 内部3.5/2.5インチ共用×2、内部2.5インチ×3
対応ラジエータ 上面:240/120mm(マザーボード上のコンポーネントの高さ上限 40mm)
前面:280/240/140/120mm(最大幅 144mm)
背面:120mm(最大幅 125mm)
搭載可能ファン 上面:140/120mm×2
前面:140/120mm×2
背面:120mm×1
底面:120mm×1
付属ファン 前面:120mmファン×1(Dynamic X2 GP12)
背面:120mmファン×1(Dynamic X2 GP12)
I/Oポート USB 3.0×2、マイク×1、ヘッドホン×1
外形寸法 210(W)×399(H)×399(D) mm
重量 6.9kg(ノーマル)/6.3Kg(アクリルウィンドウ付き)/6.8Kg(テンパーガラス)
カラー ブラック/ホワイト/アクリルウィンドウ付きブラック/アクリルウィンドウ付きホワイト/テンパーガラス・ブラック
型番 FD-CA-DEF-C-BK /FD-CA-DEF-C-BK-TG/FD-CA-DEF-MINI-C-BK-W/FD-CA-DEF-MINI-C-WT-W/FD-CA-DEF-MINI-C-BK-TG
発売日 2016年 11月25日~

 

ケースを具体的に見てみる

本体底面にはフィルタが付属しており、前面の吸気部分と合わせて徹底したホコリ対策が行われています。

 

 

ケースの外観は正面から見るとモノリス状のシンプルな形状になっています。

ゲーミング用のケースはゴテゴテしたものが多く、このようなシンプル(すぎる)なデザインは賛否あると思いますが、わたくしはあまり派手なものが好きではないこともあって、非常に好感が持てるデザインだと思います。

5インチベイは一切なく、光学ドライブ不要時代を象徴するような割り切った構造になっており、5インチベイの設置スペースもすべて冷却ファンやGPUカード設置スペースに回されています。

そのため、サイズの割にはかなり高性能なパーツを搭載することができます。

前面に120mmmファンを設置した状態で315mm長のGPUを設置することができ、よほど重量級のカードでない限り、たいていのカードはマウントできるでしょう。

ケースはModuvent Technologyという静音技術が使われています。

 

ModuVent Technology の天板

ModuVent Technology の天板の裏、黒い吸音材が張り付けてある。

付属オプションのメッシュの天板 こちらに交換することで静音性重視のケースから通気性重視のケースにタイプを変更できる。マグネットがついておりで簡単に取り付けできる

天板を取り付ける部分 写真では簡易水冷ユニットが取り付けられています。

 

配線スペース側の側板 裏には吸音材が取り付けてあり、ずっしりと重いため、共振はほぼないと考えてよいです。これらの吸音材を使った設計がModuvent Technologyの中心と思われます。

 

このModuvent Technologyのキモである吸音材付きの天板のほか、通気性のよいメッシュの天板が付属しており、冷却能力の高いケースにも変更できます。

この「パーツを変更することによって違うタイプのケースに変化する」というギミックは比較的価格を安くすることが求められるPCケースにおいて珍しい機能だと思います。

アクリル窓付きやTemperガラスの中が見えるタイプの機種では見える側のサイドには当然、吸音材が張られていませんので、Moduvent Technologyとしては不完全ということになります。

静音性を期待してこのケースを買うときは中が見えないタイプのケースを購入するようにしましょう。

特にアクリルタイプの板は共振を起こしやすくなっている可能性があることは注意すべきだと思います。(ただし、私は簡易水冷を入れていますが、ファンが全開で回っても共振したことはないです。)

 

その他の特徴的なギミック

手回し式の本体側ねじの周囲の盛り上がってる部分でねじの頭とミゾの間をロックしてねじがなくならないようになっている。

 

このケースの着脱パーツは手回し式のねじで止められており、ツールレスでばらすことができます。

手回し式のねじは本体から外れないようになっており、ねじがなくなるということがありません。

ドライバー不要でたった二か所のねじを外すだけで側板を外してGPUにアクセスできます

また、拡張スロットも手回し式のねじで止められており、GeforceRTX2080Tiなどの大型サイズのカードも側板のものと合わせて合計たったの4個の手回し式のねじを外すだけで交換できます。

この点はわたくしのような検証者には非常に助かる構造です。

これより簡単に内部にアクセスできる構造はオープンエアのテストベンチくらいでしょう。

私も使っておりますが、簡易水冷のクーラーに対応しており、天板に240mmタイプ、前面に240mm/280mmタイプのラジエーターを設置できます。

ただし、前面にラジエーターを設置するとGPUカードの設置スペースを食いつぶしてしまい、設置できるGPUカード長が短くなりますので、高性能ゲーミングPCを組む場合、事実上天板部分に240mmのデュアルラジエーターしか設置できないことになります。

 

電源も付属のプレートに電源をねじ止めした後、さらにツールレスの手回し式ねじで本体に止める構造になっています。

これによって単に電源を引き出したり、向きを変えるだけならばツールレスで行うことができます。

 

裏配線スペース。雑然としていますが、まだすべてのパーツが届いてないので仮組の段階です。あちこちについている結線バンド用取り付け用の突起でケーブルをまとめやすくなっています。

 

また、裏配線のスペースも確保されており、ケーブルをすっきりまとめることもできます。

ひと昔前だと配線スペースは一切考えられてないケースが多くて、フレームにワイヤーを通したり、配線をすっきり見せるのは腕が重要だったのですが、最近は配線のスペースがきちんと確保されているケースが多いので、腕というよりはケースの構造問題になりつつありますね。

取り外し可能な2.5ドライブ取り付けプレート。三台まで設置可能

少しわかりにくいですが、2.5/3.5ドライブベイ。二台まで取り付け可能です。

 

裏配線側のスペースには2.5インチが三つマウントできるプレートと、3.5インチベイ二つがついており、アクセスできます。

HDDをいくつもマウントできるという感じのケースではないので、その点は注意が必要です。

 

付属品

付属品、ねじはすでに使用しているものもあるが、きちんと種類ごとにマジックテープ付きの小袋に分けられている。

 

付属品はデフォルトで設置されているModuVentTchnologyを採用した吸音材付きの天板のほか簡易水冷を設置したときに上方に排気できるようにメッシュの天板が付属しており、こちらはねじなどを一切使わずに着脱できます。

メッシュ天板の方はマグネットがついており、磁力で本体にくっつく構造です。

また、ねじは電源用・3.5インチベイ用、2.5インチベイ用、マザーボード固定用が必要な分だけ入っており、マジックテープ付きの袋に小分けされています。

その他結束バンドやマザーボード固定用のスペーサーが付属します。

多言語対応の簡単なマニュアルが1通付属します。

本体に120mmのファンが2つ付属しています。

必要なものはすべて入っているという感じです。

ひと昔前だとケースのマニュアルなんて上等なものは一切付属しないことが普通で、「使い方がわからないやつは使うな」的な匂いがプンプンしていたのですが、本ケースに付属するマニュアルは上質紙で作成され、「ようこそいらっしゃいました」という高級感が漂っています。

 

ケースの加工精度・剛性

ケースの加工精度は極めて高いです。

建付けが悪くて外すのにも組付けにも一苦労なんて心配は一切ありません。

品質管理が徹底しているのか、ネットでもそのようなレポートは見かけたことがありませんので、普通の安いケースを使って不良品に当たる可能性を考えると最初からこのケースを選んだ方が安心できるでしょう。

かなり手を入れやすいケースになっているにも関わらず剛性も極めて高く、剛性とメンテナンス性のバランスに関してはコストを最重視する某著名BTOPCメーカー(複数)にケースをOEM供給しているINWINの製品よりも優れていると思います。

私の感覚では剛性はフレームに頑強な鉄の枠をはめたような構造のINWINのケースの方が優れていますが、ほとんど差はありません。

ただし、メンテナンス性はこちらのほうが遥かに上です。

自作用PCケースと顧客が中を触らない可能性が高いBTOPC用OEM品の差がモロに出てる部分です。

また天板と側板には吸音材が張られており、これはほかのケースではめったに見ない構造です。

ケースの四隅は角が落としてあり、この配慮は非常に素晴らしいと思います。

この点から見ても加工精度は非常に高いといってもよいでしょう。

 

エアフロー・静音性

穴だらけのケースにはありがちなのですが、エアフローが適当なケースが多いです。

穴だらけの構造というのはもはや手間のかかるエアフローの設計を放棄して、通気性を極限まで上げることによって冷却するという考え方で、最近のケースはこのタイプが非常に多いような気がします。

しかし、このケースの場合、標準では前面のサイドから吸って背面から排気するという設計通りのエアフローが確保されています。

ティッシュを1枚にして短冊形に細く切って空気の流れを確認してみましたが、きちんと設計意図通りに吸気排気がなされており、この点は非常に好感が持てます。

前面と本体下部にはエアフィルターが付属しており、ホコリ対策も万全です。

エアフローがきっちりしているのでこれはかなり効果があるでしょう。

ちゃんと設計したとおりにエアフローが確保されている場合、オープンエアのケースより冷えることもあるので、意外にバカにできないです。

※ 簡易水冷や冷却ファンを設置しない状態で天板をメッシュに変更すると上は吸気になります。

フロント側のファン設置可能部分。標準で120mmのファンがついてくるが、140mmを二つまで設置できます

リア側のファン設置可能部分 標準で120mmファンが一つついてきます。

 

冷却ファンは標準で付属している120mmのファン2つのほか、前面に追加で一つ、天板に120mm2つ、下部に1つ追加できますので、全部で6つの冷却ファンを設置できます。

その気になればファンだらけにすることも可能です。

前面のファンは標準の120mm一つを外して140mm2つに変更することも可能です。

静音性はわたくしは天板をメッシュタイプに交換して使っていますが、低負荷時はほぼ無音といっても良いです。

高負荷時にはさすがに簡易水冷を設置していますのでかなりの轟音になります。

やってみたことはないですが、空冷+ModuVentだと高負荷でもほとんど音がしないと思います。

高性能なゲーミングPCを組む場合は、ある程度の音はやむを得ないところがありますので、この辺はあまり過剰な期待は抱かない方がよいでしょう。

中に熱がたまってくればファンの回転数が上がってやはりそれなりの音になります。

 

このケースの欠点

電源を下にマウントする構造のため、SLIなどで一番下にGPUを設置した場合、電源の吸気とGPUのファンの空気の取り合いになります。

これは電源を下にマウントするタイプのケースの宿命みたいなものなので仕方ないのかなと思います。

その分、電源が上に設置されているケースと比較すると重心が下に来るため、安定性に優れており、倒れにくくなっています。

ただし、SLiを使おうという人はもっと大きなケースを選ぶと思うので、あまり大きな問題にはならないでしょう。

 

また、裏配線スペースにある2.5インチ設置用の板が非常に取り付けにくいです。

これは、欠点というか要望ですが、できれは側板も角を落としてほしいです。

この点がクリアできればお年寄りから女性・子供まで誰でも安心してPCの自作ができるケースになると思います。

男性にとってはバリがついていることも角がとがっていることも普通で何てことないですが、力の弱いお年寄り・女性・子供にとってはそれは普通ではありません。

PCのケースにそこまで求めるのは酷かもしれませんが、このケースの志を高さを感じるともっと高みを目指してほしいと自然に言葉が出てきてしまいます。

ぜひとも親子で自作が楽しめるようなケースにしていただきたいです。

 

総評

このサイズのケースに求められる機能は何なのか?ということを徹底的に煮詰めて、やれることをやってきたという感じのケースです。

メンテナンス性、機能性、堅牢さとも最高クラスのケースだと思います。

特に手回し式のねじ二本外すだけでGPUにアクセスできるのはわたくしにとっては非常にありがたい機構です。

本当はオーブエアのテストベンチを買おうと思っていたのですが、マザーボードまでは交換しませんので、こちらにして大正解でした。

私は老若男女・リテラシーの高い人、低い人に対する配慮などのユニバーサル性も評価しますのでケースにはかなり、というか恐ろしく辛口の方で、名作といわれるケースでも悪口大会のようになってしまうのが普通なのですが、このケースに関しては品質・加工精度・機能性、メンテナンス性とちょっと文句のつけようがないレベルです。

今回はMicroATX用のDefine Mini Cを購入しましたが、ATX用のDefine Cもほぼ準ずると考えてよいです。

ATXの方がマザーボードの種類が多く、動作検証されているメモリも多いので特別な事情がなければATXタイプで自作されることをお勧めしておきます。

わずかな違いに感じるかもしれませんが、周辺パーツの選択肢が圧倒的に違いますのでかなり大きな差になります。

 

ATX版Define Cの詳細はこちら

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