昨日、9900Kにまつわるわたくしの勘違いというか失敗談を書きました。
順番が前後いたしましたが、今回は9900Kのレビューを上げたいと思います。
まずは開封
結構大きめの段ボール箱に入っています。
巾着に入った12面体のパッケージ
こんな感じです。
intel Club Extreme得点引き換えコードが入っていましたが、肝心のサイトは落ちてました。
正十二面体の開け方です。
カバーは一か所、透明のプラスチック外装には二か所シール留めがしてあり、三か所のシールを剥がすと開けることができます。
中に入っているのは写真の最後にあるCPU本体で、体積はかなり水増しされていると言わざるを得ないです。
もちろんクーラーも入ってません。
かつてないCPUパッケージであることは確か。
組付け
その後マザーボードに組付けしましたが、写真は撮り忘れしました。
前回の記事で完成した写真を一応張っておきます。
空冷ユニットのヘッドの下に鎮座しています。
スペック
Core i9-9900Kの具体的なスペックです。
コア数/スレッド数 | 8/16 |
動作クロック:ベース | 3.6GHz |
1-2コア アクティブ | 5.0GHz |
3コア アクティブ | 4.9GHz |
4-5コア アクティブ | 4.8GHz |
6-8コア アクティブ | 4.7GHz |
L1キャッシュ | 64KB |
L2キャッシュ | 256KB |
L3キャッシュ | 16MB |
TDP | 95W |
内臓GPU | UHD630 |
各コアがアクティブになっている際の動作クロックは上のようになっています。
全コアフルロード状態のクロックは4.7GHzでCore i7-8700Kのターボ最高クロックと同じです。
あれから一年しかたっていないにも関わらず、8コアで全コアを4.7GHzまで回せる個体を製造するというのは純粋にすごいと思いますし、品薄だったことから考えてもかなりの選別品なんだと思います。
BenchMarkテスト
CPUのベンチマークテストです。
Cinebench R15
クロックは4.93GHzなど微妙に5.0GHzまで出ておらず、ネットにあげられている結果より若干低い値しか出ませんでした。
噂ではレビュワー用に先行配布されたバージョンは5.0GHzがきっちり出るバージョンが配布されたという話です。
Cinebench R15
Core i7 8700K | ネットでの値 | 当サイト実測値 | |
Single | 200 | 219 | 214 |
Multi | 1306 | 2081 | 2004 |
CinebenchR15のスコアを計測してみました。
ネットに上げられている値より当サイトの実測値の方が低いですが、シングル5.0GHzといいつつ、実際には4.93GHzしか出ておらず、それが原因だと思います。
やはり5.0GHz駆動は厳しいんだと思います。
BIOSはすべてデフォルト値でほとんどがAutoなので、CPUの持つスペックをそのまま反映するように設定してあります。
BIOSで8コア8スレッドに制限して、5.0GHz駆動させた状態だときっちり219出るので、やはりネットでの値はきちんと5.0GHz駆動する「当たり」の個体のようです。
ちょっと前まで全く手に入らない状態が続いていましたので、生産量を増やすために選別品の基準を落としたのかもしれません。
前回の記事でも書いた通り、全コア4.8GHzと標準スペックより0.1GHzOCしてOCCTで負荷をかけてみましたが、デュアルラジエーターの水冷環境でも温度が急激に上昇してソフト側の安全装置が働き停止しました。
たったの0.1GHz(=100MHz)クロックを上げただけでデュアルラジエーターの簡易水冷の冷却が追い付かないほど発熱するので、デフォルト状態で相当ギリギリの線まで設定を詰めてあると判断してよいと思います。
8コア8スレッドで全コア5GHz設定にするとOCCTで10分間完走しましたので、8コア16スレッドでOCするというのはかなり厳しいと判断してよいでしょう。
ゲーム向けのカジュアルOCをされたい方や空冷で使いたいという方は悪いことは言わないのでCore i7-9700Kの方がよいと思います。
また、Core i7-8700Kが発売された2017年11月以前のゲームだと8コア16スレッドもあるとかえって遅くなる可能性やちゃんと動かない可能性もあります。
かなり長く続いたCore i7-7700K以前の4コア8スレッドと同じスレッド数である8コア8スレッドのCore i7-9700Kの方が、昔のゲームの性能を引き出すのには向いていると思います。
また、Core i9-9900Kは空冷だと定格のフルロードに耐えられないかもしれません。
※ 参考
スレッド数が多すぎて動かないゲームをスレッド数を制限して起動する方法
新しいテキストファイルを作り、test.cmdと名前を付けて保存します。
test.cmdは空のファイルになっていると思いますので、それを編集して以下のように内容を入力します。
REM 実行するプログラムのドライブ指定
c:
REM 実行するプログラムのフォルダ指定
cd "実行するプログラムのフォルダ"
cmd /c start "" /affinity 3F "実行するプログラムのファイル名"
/affinytyのあとの数字(16進数)は以下のような意味を持ちます。
4スレッドに制限 F
6スレッドに制限 3F
8スレッドに制限 FF
DOSでバッチファイルを書いたことのある人はわかると思いますが、すべて半角で打ってください。
カレントディレクトリをプログラム実行元のフォルダにしないとワークディレクトリがバッチファイルを実行したフォルダになってしまい、正常動作しませんので注意してください。
トラブルを避けるためには念のためにドライブ指定もされた方がよいと思います。(上の通りに書いた方がいいです)
わたくしはこれに引っ掛かりました(笑
使い方は簡単です。作成したファイルをダブルクリックするだけです。スペースや"などはすべて半角になりますので間違えないようにしてください。
これでコア数やスレッド数が多すぎて実行できないプログラムでも動くはずです。
わたくしも昔のゲームをいくつかチェックしていますが、やはり動いても8コア16スレッドでは動作が遅くなるプログラムなどもあり、ちょっと昔のゲームをプレイされている方は上のコマンドを知っていると便利です。
ただし、ベンチマークテストなどでは実行前にすべてのコアを使うようにチェックするようなプログラムもありますので、いついかなる場合でも万能に使えるわけではないことはお断りしておきます。