AMDグラフィックスカード所有者にとってかなり重要な変更として、NVIDIAはTFTCentralに、将来のG-SYNCディスプレイが競合他社のGPUでも実行できることを確認しました。
2019年の間に、NVIDIAはG-SYNCへのアプローチを大幅に変更しました。
まず、CES 2019でG-SYNC Compatibleプログラムを発表し、NVIDIAグラフィックスカードで使用するVESA DisplayPort可変リフレッシュレート(VRR)標準Adaptive-Syncを公開しました。
互換性のあるディスプレイの数は年間を通じて増加しましたが、ユーザーはすでにNVIDIAの認定を受けていなくても、Adaptive-Syncディスプレイで手動でこの機能を自由に試して有効にできました。
ただし、G-SYNCは歴史的にDisplayPortのみをサポートしていたため、HDMI VRRディスプレイを所有しているユーザーはまだ運がありませんでした。
今年の9月、GeForceの家がLGと提携して、受賞歴のあるOLEDテレビの今年のイテレーションでG-SYNC互換性検証を提供すると発表したとき、それは突然変わりました。
LGからの新しいファームウェアの更新とNVIDIAからのドライバーの更新により、10月末にすべてが可能になりました。
ただし、LG OLED TVより先に、NVIDIAは全面的にG-SYNC HDMI VRRを有効にしており、ユーザーは自分のHDMI VRRディスプレイがこの機能で動作するかどうかを自分でテストする機会がありました。
2019年にヒットする前に、これらすべての変更にお金をかける必要はありませんでした。
それでも、記事の冒頭で述べたように、非常に驚いたことに、適切なG-SYNCディスプレイ(NVIDIAが開発し、IntelのアルテラArria V GXファミリのFPGAに基づいた独自のモジュールを搭載)は、AMDグラフィックスカードに接続すると動作するようになりました。
具体的には、TFTCentralはNVIDIAから、モジュールを搭載した将来のG-SYNCディスプレイにHDMI VRRとDP(Adaptive-Sync)VRRの両方の機能が搭載されるという情報を受け取りました。
SonyのPlayStation 4はVRRのいずれの形式もサポートしていませんが、Xbox One Xは既にサポートしています。また、両方の次世代コンソールがHoliday 2020で出荷される際にVRRをサポートすることを確信しています。
PCゲーマーは、エコシステムに縛られることなく、グラフィックスカードとディスプレイに関して自由に選択できます。 エキサイティングですよね?
ソース:wcctech - AMD Graphics Cards (and Consoles) Will Work with Future G-SYNC Displays, NVIDIA Confirms
解説:
規格としてのG-SYNC敗れる
VRR(Valible RefreshRate)とは・・・
モニターにはリフレッシュレートという画面を書き換える回数が設定されています。
これは垂直同期が60Hzだと1秒間に60回=60FPS、144Hzだと1秒間に144回=144FPSとなります。
実はこの垂直同期というものはブラウン管モニターの時代に必要とされていたもので、液晶モニターには特に必要が無かったものです。
そのため、可変フレームレート=Valible RefreshRateというものが出てきました。
144Hz=144FPSのモニターで、100FPSの表示をすると画面の書き換え速度とGPUの書き換え速度があってないため、画面がチラついたり像が軽く揺らいだりすることがあります。
リフレッシュレートを固定する必要がありませんので、PCやゲーム機からの書き換え要求に合わせて画面の書き換え回数を決めようというのがこの可変フレームレート=Valible RefreshRateです。
まあ、もちろん勝手にモニターが判別してやってくれるわけではなく、きちんとこの機能がついているモニターが必要になります。
困ったことにnVidiaは独自のG-SYNCという規格を作ってこの機能を実現する部品を作り、モニター各社に売って利益を得ていたわけです。
一方、シェアの小さいAMDはFreeSyncという規格を作って無料で開放しました。
こちらはVESAで標準規格となり、どこの会社でも自由に使うことができます。
消費者にとってはFreeSyncの方が当然、安くて利益があるわけですが、シェアは圧倒的にnVidiaの方が高井わけです。
しかし、G-Syncの牙城がついに崩れて、AMDのGPUやゲーム機などでも(対応していれば)動くようになったという話です。
これでおそらくG-Syncという規格の名前はほぼ消えると思います。
どっちが良いか悪いかという善悪論ではありませんが、やはりシェアの小さい方は妙な顧客囲い込みをされると困るわけです。
AMDとnVidiaの力関係を端的に示しているとともに、nVidiaでもVRRを囲い込むだけの力は無かったということです。
なんにせよ消費者にとっては良いことだと思います。