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IntelがCore Ultra 9 290K Plusをキャンセルか Arrow Lake Refresh戦略に変更の兆し

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Intelのデスクトップ向けCPU製品ラインナップを視覚化したコンセプト図

■事実

IntelがデスクトップCPUのCore Ultra 9 290K Plusを発売前にキャンセルした可能性が浮上した。

VideoCardzが複数の情報源から得た情報によれば、これは技術的な問題ではなく計画変更だった模様(https://videocardz.com/newz/intel-reportedly-cancels-core-ultra-9-290k-plus-but-keeps-270k-250k-arrow-lake-refresh-skus)。

Core Ultra 9 290K Plusは24コア(8P+16E)構成でCore Ultra 9 285Kと同じコア数を持つ予定だった。

動作クロックはP-Coreが最大5.7GHz、E-Coreが最大4.8GHzと、現行モデルから小幅な向上に留まる見込みだった。

電力制限も285Kと同様、ベース125W、最大250Wとなる予定だった。

キャンセルの理由は「製品ラインナップの重複」にあるとされる。

現行のCore Ultra 9 285Kが既に24コア構成を採用している。

さらにリーク情報によれば、Core Ultra 7 270K Plusも24コア(8P+16E)構成に強化される見込みとなっている。

これにより最上位ラインナップで同一コア数のSKUが3製品並ぶ状況となり、製品差別化が困難になると判断されたようだ。

Core Ultra 7 270K PlusとCore Ultra 5 250K Plusは引き続き開発が進められている。

Core Ultra 7 270K Plusは現行の265K(8P+12E)から24コア(8P+16E)への大幅なコア増強が予定されている。

動作クロックはTurbo Boost Max 3.0で最大5.5GHz、P-Core Turboで5.4GHzに達する見込み。

Core Ultra 5 250K Plusも同様にE-Core数の増加が計画されている。

これらのCPUは当初2026年3月から4月に発売される予定だった。

しかしCES 2026での正式発表は行われなかった。

IntelはPanther Lake(Core Ultra 300シリーズ)の発表に注力し、Arrow Lake Refreshには言及しなかった。

Arrow Lake Refreshは現行のLGA 1851ソケットに対応する。

既存の800シリーズマザーボードで使用可能となる。

IntelのCFOは2025年10月の投資家向け会議でArrow Lake Refreshの存在を示唆していた。

解説

正直なところ、この判断は理解できる部分と疑問が残る部分があります。

製品ラインナップの整理という観点では合理的ですね。

同じ24コアのCPUが3製品も並んでしまったら、消費者はどれを選べばいいのか分からなくなります。

クロック数だけで数百ドルの価格差を正当化するのは難しいでしょう。

しかも290K Plusは285Kからの性能向上が極めて限定的だったわけです。

P-Coreで100MHz、E-Coreで200MHzの向上では、ベンチマークスコアで5~10%程度の差にしかなりません。

これで「新製品」として売り出すのは厳しかったかもしれません。

一方で、Intelのデスクトップ戦略に不安を感じる展開でもあります。

現行のArrow Lakeは率直に言ってゲーミング性能で苦戦しています。

AMDのRyzen 9000シリーズ、特にX3D搭載モデルに対して明確な優位性を示せていません。

Arrow Lake Refreshでこの状況を打開する予定だったはずが、最上位モデルのキャンセルで「本気度」が疑われます。

290K Plusのキャンセルは言い換えれば「現行の285Kが当面の最上位モデルで確定」ということです。

2026年末まで285Kで戦い続けるつもりなんでしょうか。

Nova Lake-Sの登場が2026年末に予定されているため、Arrow Lake Refreshの製品寿命は元々短命でした。

それでも3月から4月に発売すれば8~9ヶ月の販売期間が確保できます。

しかしCES 2026で発表がなかったことで、発売時期はさらに後ろ倒しになる可能性が高まっています。

仮に5月や6月にずれ込めば、Nova Lake登場まで半年程度しかありません。

この短期間で新製品を投入する意味があるのか、という疑問は当然出てきます。

Core Ultra 7 270K PlusとCore Ultra 5 250K Plusは開発続行とのことですが、これらも微妙な立ち位置です。

E-Coreの増加は確かにマルチスレッド性能を向上させますが、ゲーム性能への影響は限定的でしょう。

AMDのX3D技術のような「ゲームで明確に速い」という訴求ポイントがありません。

現在のメモリ価格高騰も向かい風ですね。

DDR5の価格が異常に高騰している状況で、新CPU発売のタイミングとしては最悪です。

自作PC市場全体が冷え込んでいる中、わざわざ新製品を急いで投入する必要性が薄れています。

Intelとしては「Nova Lakeに全力投球」という判断なのかもしれません。

Arrow Lake Refreshは最小限の労力で市場をつなぐ製品と割り切ったのでしょう。

ただ、この判断でAMDにさらなる市場シェアを奪われるリスクもあります。

2026年はIntelにとって正念場の年になりそうです。


画像プロンプト1: 【英文】A conceptual visualization of Intel's desktop CPU product lineup, showing multiple processor models arranged in tiers, with emphasis on overlapping specifications and core counts, modern tech industry aesthetic, clean design with circuit patterns, photorealistic product photography style 【日本語】Intelのデスクトップ向けCPU製品ラインナップを視覚化したコンセプト図。複数のプロセッサモデルが階層的に配置され、スペックとコア数の重複が強調されている。現代的なテクノロジー業界の美学、回路パターンを用いたクリーンなデザイン

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