AMDのRX 9070 XT GPUは、市場で大きな需要を目の当たりにしていると伝えられており、小売店はSKUを希望小売価格を大幅に上回る価格で販売するよう促している。
599ドルのRadeon RX 9070 XTが遠い現実になるにつれ、小売チャネルはAMDによる希望小売価格の値上げを値踏みしているようだ。
在庫レベルが著しく低いことが指摘されただけでなく、在庫が少ないと、特にNVIDIAのRTX 50シリーズでは、販売者はGPUの価格を「不愉快な」レベルまで引き上げることになるためだ。
AMDのRX 9070 XTの発売時には、GPUを「当然の」価格で手に入れられるという期待があったが、希望小売価格の在庫を消費者に届けるというTeam Redの保証にもかかわらず、提案された599ドルという価格ではどこにもないようだ。
代わりに、小売店は発売以来価格を大幅に引き上げている。
AMDのRDNA 4 GPUが恒常的に値上がりしているのにはいくつかの要因があるが、発売から数ヶ月が経過した今でも需要が高いことに加え、米国の関税が大きな役割を果たしている。
Computerbaseが小売店の状況を調査したところ、ドイツでの価格は発売以来上昇傾向にあり、中央値は700~800ユーロだった。
700ユーロ以下で購入できるのは限られたエントリーモデルのみだが、この地域ではほとんどの小売店が価格を引き上げているようだ。
米国市場を見ると、Amazonのような小売店がRadeon RX 9070 XTを約960ドルで販売しており、これは希望小売価格から約50%の差であり、衝撃的である。
我々が見つけた最も安い「在庫あり」のRadeon RX 9070 XTはMicroCenterで、XFX Swift White Triple Fanエディションが849.99ドルで販売されていた。
SKUが在庫切れとなっているリストでさえも、希望小売価格はどこにも見当たらないため、これは妥当な取引かもしれないが、小売チャネルがAMDによる希望小売価格の引き上げを織り込んでいるのは明らかなようだ。
状況はNVIDIA陣営でも同様だが、そこで高騰した価格を支払うと、GPUからひどいパフォーマンス/$の価値を得ることになる。
現行世代のモデルを手に入れたいと考えている消費者には、中古市場を注意深く参照するか、貿易摩擦が落ち着いたらアップグレードを控えることをお勧めする。
解説:
RTX5000シリーズはNVIDIA史上最高の性能飛躍と前評判があったRTX5000の品質がボロボロで、NVIDIA史上最低の品質になってしまっています。
その影響を受けてRX9070/XTの人気が上がってしまい、需給のミスマッチが続いて転売屋の跋扈する余地が生まれています。
転売に特に忌避間のない欧米では1000ドルで販売されることもあるようで、AMDの目論んだスキャルピング(転売)のマークアップは許さないという姿勢は崩壊してしまったようです。
ゲーム機などもそうですが、大きな需給のミスマッチが見込まれる人気商品の発売時には如何に希望小売価格で消費者に届けるかというのが今後のデジタルガジェットを普及させる一つのカギになると思います。
現代において製品を売るということはエコシステムを拡大するという意味を持ち、転売屋の倉庫に眠ったままになることは決して推奨されません。
いち早く自社のエコシステムを拡大するためにはやはり、余計な流通マージンを排除してく必要があるでしょう。
転売をするのも自由なら、メーカーが顧客を選ぶのも自由です。
最終的に自社の製品や規格を使わないユーザー、自社のエコシステムの中に入らないユーザーに売っても仕方ないですから、直接製品をユーザーに届ける仕組みを確立することが重要だと思います。
残念ながら、ゲーム機と違ってPCパーツにおいてその仕組みを確立するのは困難と言わざるを得ません。
AMDのGPU Radeonシリーズ
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