Raptorlake Refleshの価格情報が流れてきました。
Raptor Lake Refleshの価格はRaptor Lakeより全モデル平均で約16%高くなるとされています。
Raptor Lake RefleshのKシリーズはRaptor Lakeの同モデルより平均で3%程性能が高くなると言われています。
元記事中ではこれは15%もの価格を正当化できるものではないとしています。
インテル第14世代Raptor Lake Reflesh価格*について
プロセッサ | 価格 |
Core i9-14900K / Core i9-14900KF | $695 / $660 |
Core i9-13900K / Core i9-13900KF | $600 / $580 |
Core i7-14700K / Core i7-14700KF | $485 / $470 |
Core i7-13700K / Core i7-13700KF | $425 / $415 |
Core i5-14600K / Core i5-14600KF | $380 / $345 |
Core i5-13600K / Core i5-13600KF | $330 / $305 |
Core i9-14900K/KF
Core i9-14900KはCore i9-13900Kと比較すると15.8%、Core i9-14900KFはCore i9-13900KFと比較すると13.8%高くなるといわれています。
Core i9-14900Kは特別仕様の13900KSに近い価格設定になることになります。
噂されている仕様では、Core i9-14900Kは基本的にCore i9-13900KSを少しオーバークロックしたものなので、この価格設定は理にかなっている。
元記事ではCore i9-14900Kを上のように評価していますが、私から見ると希少性と一年間の進化、そしてモバイルに投入されるMeteor Lakeに施される先進的な機能を考えると割安感はあまり感じられません。
Core i9-13900Kは希少性の高い選別品であり、最高性能プレミアもあって価格の正当化は出来ると思いますが、レギュラーモデルが3%の性能向上で16%の価格上昇はちょっと容認しがたいかなと思います。
てっきり全く同じ価格になると考えていました。
アメリカのamazonではAM4が一番人気ですが、AM5やIntelプラットフォームには割高感を感じているからではないでしょうか?
それを考えるとこの価格では益々売れないなと感じます。
日本は長いことデフレだったのでアメリカと違って私のように感じる人は多いと思います。
Raptor Lake Refleshの値上げが正当化されるかどうかは日本にいるIntel信者の宗教的信者力が試されると思います。
Intelに命をささげているIntel信者の皆さんは是非ともお布施してあげていただきたいです。
その他の方にはあまりお勧めできない製品と言う感じです。
Core i7-14700K/KF
Core i7-14700K/KFの価格はCore i7-13700K/KFの価格より14700Kで14.1%、14700KFで15.2%高くなるとされています。
Core i7-14700K/KFはCore i7-13700K/KFよりEコアが4コア増やされていますので、比較的価格が正当化しやすいです。
ここに不満を感じる人はあまりいないかもしれません。
しかし、日本市場においては、前世代より進化して価格が据え置かれるのが当たり前と言う風潮が長い間続いてきました。
この点を考えると微妙と言わざるを得ません。
nVIDIAのCEO曰く、「ムーアの法則は終わった」としていますが、かつてこの法則を唱えたゴードン・ムーア氏が在籍していた当のIntelも「ムーアの法則は死んだ」と思っているのかもしれません。
Core i5-14600K/KF
ミドルレンジのCore i5-14600K/KFはKモデルで15.2%、KFモデルで13.1%価格が向上するとされています。
性能は200MHzクロックが上がっているだけですのでこちらもかなり割高感があります。
悪いことにこのあたりのモデルから価格にも敏感なユーザーが増えてきますので、性能だけではなく、性能と価格を比較してどれだけお得感があるかと考えるユーザーが多くなってくるということです。
元記事には単体GPUを使われるユーザーはCore i5-13600KからCore i5-14700KFに乗り換えれば割高感は薄くなるというような表現がありますが、「そんなわけないだろ」と思わず突っ込みを入れたくなりました。
何れにしてもCore i5-13600K/KFからの乗り換えを容認する理由にはなりえないと私は思います。
Core i9は最高性能を求め性能にお金を払うユーザーがいると思います。
Core i7はEコアが4コア増やされていますのでわかりやすく性能が上がっています。
性能と価格のバランスが求められるCore i5でこの価格設定は致命的と思います。
まとめ
Intelの性能予測によるとRaptorからRefleshの平均性能向上値は1%から3%とされています。
MSIも同様の予測をしているとのこと。
Eコアが4コア増量されている14700K/KFを覗いてこの価格向上を正当化できるものではないと私は感じました。
特にAlderLakeやRaptorlakeを購入したユーザーがわざわざ乗り換えるほどの魅力は感じません。
価格は据え置かれると思っていただけにとても残念です。
一方でArrowlakeは性能は最大+21%、iGPUの性能も+100%、つまり倍になっていると言われていますので、私が何度も何度も繰り返し書いてきたように、乗り換えるならば、タイミングとしてはArrowlakeかなと思います。
まあ、Intel信者様はお布施のつもりで買ってあげてください。
そこは否定しません。
LGA1700を使っている人にとっては最後のアップグレードパスになりますが、さすがに平均+16%の価格向上は容認できないでしょう。
モバイルに比較して旧態依然としたRaptor Lake Refleshを見ると何のためのソケット据え置きなのか?と思わざるを得ません。
改めてRaptor Lake Refleshを見てみると、買うか買わないかはシングルスレッドの性能向上にどのくらいの価値を感じるかによると感じます。
シングルスレッドの性能向上はFPSの向上に直結するため、シングルとマルチを比較した場合、シングルスレッドの3%と言う性能向上に価値を感じるならばこの価格は「あり」と判断する人もいるかもしれません。
ただし、特に日本においてはかなり少数派になると思います。
最後にIntelのために少し擁護しておきます。
アメリカでは4%を超える金利やインフレであらゆるコストが上がっていますので、売る側から見ると案外これくらいの価格上昇は大したことはないと考えているのかもしれません。
生産のためのあらゆるコストが上がっているのに価格を据え置くのは非常に難しいでしょう。
給与が上がると、それに従って物価も上がるとされていますので、アメリカではインフレを抑えるために賃金の向上にブレーキをかけようという動きが始まっています。
また、既にアメリカでは金利よりCPIが下回っている状況になっていますので、これで少しは価格が安定するのかなと言う感じです。
ただし、アメリカでは個人向けローンの遅延率がリーマンショック時を上回っていて、ここから大恐慌が来るのでは?とも予測されていますので付け加えておきます。
物価の上昇は庶民だけではなく、企業も直撃しているということです。
この物価高の中、価格を据え置くのは難しいのかもしれません。
特に物流に影響する燃料代の向上は、かなりの価格上昇圧力になりえます。
さらに日本では加えて円安ですから、現在の価格を維持するのは難しい状況だと思われます。
もっともこれはIntelに限った話ではないとだけは付け加えておきます。
Core Ultra 200Sシリーズ
ソケットLGA1851
Intel 第14世代Coreシリーズ
ソケットLGA1700
※ 末尾にFがついているモデルはGPUがありませんのでご注意ください。