Jon Peddie Researchによる四半期の市場ウォッチレポートが発表され、非常に興味深い数値がいくつか示されています。
PC GPU市場は、四半期ベースで18.6%、前年同期比で10.7%縮小しました。
YOY指標が季節性を説明していることを考慮すると、市場の大幅な縮小を示しています。
ディスクリートGPUセグメントで出荷台数を21%増加させながら、市場シェアを圧倒して2.3%を獲得したため、AMDは(相対的な観点から)勝者となっているようです。
AMDが2.3%増、NVIDIAが1.1%増、Intelが3.4%減でPC GPU市場は縮小
PC GPU市場は2019年第1四半期に出荷台数が全体的に減少したため損失を被りました。
これは複数の要因によるもので、暗号通貨マイニングから失われたストリームの影響が強く感じられ始めています。
Intelの出荷台数は22.5%、NVIDIAは12.7%、AMDは4.6%減少した。
そうは言っても、DIYのPC市場(そして私たちが最も関心を持っているもの)はまだ生きていて活気に満ち溢れています。
事実、dGPUのAIB市場は今四半期中に0.34%増加しました。
AMDの出荷台数は4.6%減少しましたが、ディスクリートGPUの出荷台数は21%増加しました。
一方、ノートブックはPC市場よりもわずか3%の減少でヒットしました。
PCの出荷が減少した原因は、インテルの部品の供給不足が原因でサプライチェーンにトリクルダウン効果が生じ、パートナーの出荷も減少したことに起因します(CPUなし、PCなし)。
これが、AMDがインテルの供給不足によってもたらされた真空を利用して、ステップアップして市場シェアを獲得することができた理由でもあります。
ただし、OEMとAIBは、2つのマザーボード、サプライチェーン、およびサービスをサポートする必要があるため、AMD製品への切り替えをまだ躊躇しています。
注目に値するのは、第1四半期は通常季節的に横ばいで、第2四半期中に状況が改善すると予想されることです。
それにもかかわらず、JPRによって言及されるように10年の平均は実際に9.09%であり、18.6%の減少は上記の問題に起因する平均からかなり離れています。
レポートのハイライトは次のとおりです。
クイックハイライト
- AMDの総出荷台数は前四半期比で-4.55%、Intelの総出荷数は前四半期比で-22.50%、Nvidiaの総出荷数は-12.66%でした。
- 当四半期のPCへのGPU(統合型および個別型GPUを含む)の接続率は130%で、前四半期から-6.69%。
- ディスクリートGPUはPCの28.95%にあり、前四半期から1.17%増加しました。
- PC市場全体は、前四半期比で-14.44%、前年同期比で-4.15%。
- ディスクリートGPUを使用するデスクトップグラフィックアドインボード(AIB)は、前四半期から0.34%増加しました。
- 第1四半期のタブレットの出荷台数は、前四半期から変わっていません。
第1四半期は通常横ばいから横ばいです。
GPUは出荷前にすべてのシステムに搭載されているため、GPUは伝統的に市場をリードする指標となっています。また、ほとんどのPCベンダは来四半期に慎重に指導しており、平均6%です。
解説:
JPRマーケットレポートの記事がありましたので翻訳してみました。
PC市場は短期的に見ると細かい増減を繰り返しながら、長期的に見ると2012年Q1を境に徐々に減っていっています。
これは間違いなくスマホ・タブレットの影響で、5Gが来ればこの傾向は加速すると思います。
これまでの10年でどうなったのか?これからの10年でどうなっていくのか?
今後の10年に影響を与えてくるのはネット回線・携帯回線の高速化です。
業界に関係している方や興味のある方はPCの未来というものをこの結果から考えておいた方が良いでしょう。
話を戻すと2019年Q1の結果は出荷台数激減ですね。
これはintel CPUのショートが関係していると思います。
ドイツの小売業者Mindfactory.deのレポートにもありましたが、intel CPUは品不足で単価が上がっているので金額ベースでの減少はそれほどでもないが、個数ベースでみるとかなり減っています。
まあ、物がありませんので当然ですが。
PC市場が縮小した中でintelの製品がショートしたことによってAMDが出荷を伸ばしています。
PC市場が縮小した中で唯一dGPUは出荷台数を伸ばし、0.34%増加しています。
中でもAMDのGPUは21%増加しました。
おそらくこれは、マイニング用GPUの在庫が市場に出回ってRX470/570がかなりお得な価格になったことが原因なんじゃないかと思います。
一方でnVidiaは12.66%出荷を落としており、Pascal世代で最も人気のあったGPUであるGTX1060の実質的な後継であるRTX2060やGTX1660/Tiが発売されたにも関わらずのこの結果は、nVidiaの価格政策が失敗だったことが伺えます。
dGPUに関しては2万円台のGTX1650が発売されたのが4月ですので、個数ベースで現れてくるのはQ2からというのもあると思います。
その間、低価格帯のGPU市場を支配したのがAMDだったということなのだと思います。
実際問題、RX570/470のあの価格は流通過程で誰かが泣いてるんじゃないかと思いますので、手放しでは喜べない感じですね。
Q2以降、GTX1650やGTX1650Tiが登場すればまた事情は変わると思います。
dGPUと言えばゲーミング市場ですが、ゲーミング市場は毎年10%以上市場規模が拡大しており、まだまだ伸びそうな感じです。
ゲーム関連の市場規模は15兆円といわれており、毎年順調に伸びていますが、この市場を狙ってGAFAが動き出しています。
5Gも絡めて、必ず巨大な地殻変動が起きるものと思います。
個人的にはPCの出荷台数が過去10年で最悪になっていることが気になりますね。
今までは6,000万台のラインが抵抗線のようになっていましたが、そこを割り込んでいるというのはけっこう気になる数字です。
次の増減サイクルの波(一年後)でさらに減少するならば、本格的に減少期に入っていると判断しても良いのではないでしょうか。