全く新しい情報の無かったAMDのGPUですが、ここにきてコードネームだけがリークされました。
この新しいGPUは「Arcturus」と呼ばれています。
現在のAMDのGPU命名方法は正座に関する名前からとられていますが、これはPolarisから始まりました。
VegaでGPUのコードネームと製品名が同じになりました。
このため、iGPUの製品名とGPUのコードネームが同じになりましたが、これは混乱を生じました。
このため、GPUの命名方法はPolaris以前に戻していると思われます。
例えば、ArctrusはRadeon 700などになるかもしれません。
過去の製品のコードネームと製品名の関係
Fiji=Radeon R9 Fury
Tonga=Radeon R9 300
Tahiti=Radeon HD 7000
PolarisはもともとEllesmereと呼ばれていました。
Polaris10でコードネームが正座にまつわるものに変更になり、Vegaでコードネームと製品名が同じになってしまったということですね。
たったこれだけの情報ですが、ついにNavi以降のAMDのGPU製品の情報が流れてきました。
次期GPUの競争はどのようになるのか?
NaviはPolarisと同じくミドルレンジ以降に向けた製品と言われていますので、NaviとArcturusはPolarisとVegaのような関係なのかもしれません。
丁度、nVidiaもTuringで実験的な試みを行い、今後ミドルロー以下の(GTX1060の後継品)製品がどのようになるのかはわかっていません。
Turingコアをそのまま使うのかPascalをリネームするのか・・・・
また、RTXやDLSSなどnVidiaが新しくもたらしたフィーチャーにも賛否両論です。
こうした状況はゲーム機のGPUを引き受けてハイエンドGPU製品とミドルレンジGPU製品のラインナップが分断されてしまったAMDの製品と構図としては似たものを感じてしまいます。
「余計なところは真似しなくてもいいのに」と思わないでもないですが、PolarisとVegaの関係だと仮定するとArcturusはNaviが出た次の年、2020年に出るということになります。
NaviはGTX1080相当の性能になると言われていますので、Arcturusはどのくらいの性能になるのか気になるところです。
PascalとNaviを例として考えるとRTX2080くらいの性能という可能性が高いですね。
2020年と言えばnVidiaはRTX3000シリーズをリリースしていますので、この辺でも周回遅れ感が強いです。
レイトレーシングへの対応は元々DirectX12のAPIとして実装されたためですが、nVidiaのRTXと同じようにAMDも対応してくる可能性は0ではないと思っています。
これはもちろん完全な私の予想ですが。
RTXという概念が一人歩きしてレイトレーシング=nVidiaというような話になっていますが、もともとはマイクロソフトがDirectX12のレイトレーシングのAPIを実装したのが発端ということだと思いますので、AMDがレイトレーシングをやってはいけないということではありません。
RTXの成否によってはAMDが追従してきたほうがnVidiaにとっては有難い状況になる可能性もありますし。
RTXとDLSSに関してはGTX/RTX2060では多分オフにされると思います。(オンにしても使い物にならなさそうですので)
どの市場もそうですが、競争関係がなくなると途端に製品の価格が跳ね上がりますので、この辺でAMDには是非とも頑張って欲しいところです。
余談ですが、NaviがGTX1080程度の性能になるならばRTX/GTX2060はGTX1080程度の性能になる可能性が高いですね。
もしそれ以下の性能だった場合、あとでテコ入れ(RTX/GTX2060Tiのような)が必要でしょう。
RX Vegaが出たときにnVidiaがすぐにGTX1070Tiを出しましたが、ちょうどそのような感じで出さざるを得なくなると思います。
この辺、次世代のゲーム機に採用されるNaviがGTX1080相当の性能になるという情報の確実性が高いためにある意味保証された未来であると言ってもよいと思います。
RTX/GTX2060以降のモデルについてはRTXとDLSSが搭載されるか否かは微妙と予測されているので、その付加価値が無い場合、全く同じセグメントに属する製品ということになります。
NaviがGTX1080相当の性能でRTX/GTX2060がそれ以下の性能であるならば競争原理が働いて、RTX/GTX2060が売れなくなるかGTX2050Ti(発売されていれば)の価格帯まで暴落すると思います。
nVidiaがその状況を座視するとも思えませんので、元からGTX1080相当の性能で発売するか、あとから強化バージョンを発売するかどちらかになると思います。
こうして考えるとやはり競争原理が働く市場というのは素晴らしいものだと思います。
ソース:VideoCardz - AMD Arcturus to succeed Navi?