
NPU6は、Lunar Lakeに搭載されている現行のNPU4よりも大幅に優れており、NPU5と比べて世代間の性能向上も期待できます。
IntelのNova Lakeデスクトッププロセッサ、NPU6搭載でAI性能が1.5倍向上
著名なリーカーである@jaykihn0氏が本日Xに投稿し、次世代Intel Nova Lakeは、現行世代のLunar Lakeシリーズや次期Panther Lakeと比べて、はるかに優れたNPUを搭載すると主張しました。
ご存知の通り、Nova Lake向けに準備されている新世代NPUについては先日お伝えしました。
Intelは、Panther Lakeと同じNPUを採用したくないようです。Panther LakeではLunar Lakeと比べてAI性能がほとんど向上しないためです。
NVL-S ships with NPU6 at 74 TOPS, a three-generation uplift from the 13 TOPS of ARL-S.
The iGPU is comprised of 2 Xe3-LPG cores, a regression in core count from the 4 in ARL-S.
— Jaykihn (@jaykihn0) November 24, 2025
Lunar LakeはNPU4を搭載し、AI性能は48 TOPSです。一方、Intel Panther Lakeは50 TOPSを誇ります。
これは決して大きな差ではなく、Meteor LakeとArrow LakeからLunar Lakeへの移行(それぞれ11.5 TOPSと13 TOPS)と比較すると、世代間の進歩としては物足りないと言えるでしょう。
Intel Panther LakeはNPU5に移行し、Nova LakeはLinuxカーネルパッチで確認された第6世代NPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)であるNPU6を搭載します。
リーカーによると、NPU6は74 TOPSのINT8性能を発揮し、NPU4の1.5倍、Arrow Lakeで使用されているNPU3の5倍以上の性能向上となります。
このAI機能はモバイル製品にも搭載されると予想されていますが、公式発表はまだないため、この情報は鵜呑みにしないでください。
Nova Lakeは、より優れたNPU、2つのグラフィックアーキテクチャ、AVX10のサポートなど、新たな機能を搭載しているようです。
AMDがZen 6シリーズで復活を遂げるため、Nova Lakeは強力な競争相手と戦う必要があり、IPCの世代間向上においても期待を裏切らないことを期待しています。
Zen 6シリーズは、IPCの向上だけでなく、Zen 5ベースのチップよりもはるかに優れたAI機能も提供すると期待されています。
ソース:wccftech - Intel Nova Lake NPU6 Expected To Deliver 74 TOPS Of AI Performance
解説:
NPUを一過性の流行とはとらえてないIntel
Intelは地道にNPUの強化を続けるようです。
Copilot+ PCの条件が40TOPS以上のNPUを搭載していることとなっています。
このAI性能をクリアすればCopilot+に適合していると認定されるわけです。
※ ただしメモリやSSDなどほかにも条件はあります。
私は当初、Copilot+のAI性能は規格発表時点のAI性能をクリアすればよいだけなのかなと思っていましたが、Intelはそうは考えていないようです。
今後も地道にAI性能を改良していくようですね。
一体何に使うのか?実態がないPCに搭載されるAI性能。
では、一体NPUのAI性能は何に使われるのでしょうか?
ゲームに使われるMSのアップスケーラーASSRやWindows11のCopilot+に標準搭載されるAI性能は40TOPSで使用可能になります。
今回の場合、例えば74TOPSのうちオーバーしている34TOPSの意味とは何でしょうか?
私の知る限り74TOPS無いと実行できない処理はないです。
※ ご存じの方がいたらx.comででも指摘してください。条件はCopilot+対応でないと実行できないアプリとします。
これは別にIntelが悪いと言ってるわけではなく、NPUで搭載したAI性能の未来を指し示すことができないメーカー全体の責任-今回の場合、座長であるマイクロソフトの責任-だと思います。
これがスマホの場合、カメラで撮った写真を処理したり、マイクで撮った音声を処理したりできますので有用な機能といえるでしょう。
しかし、必ずしもカメラやマイクが搭載されているとは限らないPCにおいて、NPUとは扱いの難しい機能になっていると思います。
ローカルLLMで活用できるのか?
高い日本語能力を誇るローカルLLMのLlama 3.1 Shisa V2 405BはGPT-4およびGPT-4 Turbo程度の性能を誇ります。
しかし、現在ではそれよりも高性能なGemini3.0やGPT5.1などがロンチされています。
クラウドLLMは1年で1-2回程度バージョンアップされるため、あっという間に高性能化が進みます。
エッジデバイスに搭載されるような貧弱なAI性能で実行できるようなものではないです。
例えばローカルLLMで最高レベルの性能を誇るLlama3.1の405BはFP16で810GB、FP8で405GB、INT4で203GBのメモリを必要とします。
AirLLMという少ないメモリでローカルLLMを実行する仕組みもありますが、当然ですが、レスポンスが落ちます。
ちなみに70Bのデータでも40GBほどメモリを必要とされます。すべてをまともに使うには現実的ではない性能が要求されるということは理解してもらえのではないでしょうか。
設備はすべてクラウドLLMプロバイダ持ちでほとんどがマルチモーダルに対応しているクラウドLLMとローカルLLMにはこれだけの差があるということです。
74TOPSのAI性能で何ができるのか?というのは考えなくても限界が見えているということになります。
意味が全くないとはもちろん言いません。
しかし、エッジデバイス、特にPCに搭載されるAI性能の未来を明確に指し示すことができてないのも事実ではないでしょうか?
PCに搭載されたNPUを使った画期的な未来を指し示す用途をご存じの方がいたら、わたくしのx.comアカウント迄ぜひ教えてください。
無知な私にご指導いただけると幸いです。
ぶっちゃけた話、ローカルLMは多数のユーザーで高性能なLLMを実行できるサーバーをシェアする形のクラウドLLMのコスパにはかなわないということになります。
この辺り、AI PCという名前が一人歩きしているなあと思います。
実際、Chorome Book程度のPCに3年間のクラウドLLM個人向けプラン(月20ドル=3000円程度)利用券をつけたて売った方がよっぽどAI PCを実感してもらえると思います。
クラウドLLMの利用券分のプレミアを差し引いても、Copilot+よりかなり安い価格になるでしょう。
※ まともに計算すると3000円*12=36000円*3で108000円ですが、大量契約のディスカウントも入るでしょうから、かなりの割引が期待できるはずです。クラウドLLMのプロバイダも自社のクラウドLLMに顧客を慣れさせることができる上、この移り変わりの激しい世界において3年分の利用料を先取りできるのはメリットが大きいのではないかと思います。
3年後にこのPCを捨てて新しいものにしても別に損をしたという感覚は全くないと思います。
またクラウドLLMにすれば常に最新、高性能のLLMを使うことができるのもメリットです。
これらは特にIntelが悪いというわけではもちろんないので、勘違いしないようにしてください。
もちろんですが、AMDがNPUを強化していったとしても同様の問題は発生します。