ドイツのYouTuber、GucksTVが8700GEのエンジニアリングサンプルを試食
未発表のRyzen 7 8700GEのリーク技術サンプルが、ドイツのYouTuberGucksTVによってテストされた。
テストによると、この未発表チップは最大TDPが50%減少したにもかかわらず、GPU性能は23%しか低下していないとVideoCardzは報じている。
最大65ワットで動作するAMD Ryzen 8700G(すでに詳しくレビュー済み)と比べ、Ryzen 8700GEは最大TDPが35ワットに制限されており、より低消費電力のデバイスをターゲットにしている。
先に進む前に、これがテストされた本物のRyzen 7 8700GEであることを技術的に証明することはできないし、仮にそうであったとしても、これはまだエンジニアリング・サンプルである。
しかし、GucksTVが取材用に入手したAMD Ryzen 7 8700GEの「エンジニアリング・サンプル」が本物である可能性は、以下の結果を見る限り、十分にあると思われます。
AMD Ryzen 7 8700GとGEの基本スペックはほぼ同じです。
iGPU機能として12個のRDNA3 Compute Unitが搭載され(12個のRDNA3 CUはROG Allyや 他のZ1 Extremeゲーミングハンドヘルドにも搭載されている)、SMTが可能な8個のZen 4 CPUコアが搭載されている。
したがって、8700Gと8700GEの間に生じる性能差は、ほぼ50%低い電力消費量によるものだけです。
AMD Ryzen 7 8700GEの価格は299ドルで、長期的には8700Gを下回るかもしれない。- 特に、低電力PC構築や一般的な低価格PC構築では。
GucksTVによって実行されたさまざまなGPUベンチマーク(一部は上に埋め込まれている)によると、Ryzen 7 8700GEは、同じ12 RDNA3 Compute Unit iGPU設計と35ワットのTDPを使用するRyzen Z1 Extremeに極めて近い。
つまり、エントリーレベルのRyzen 8700GEのみのPCセットアップでも、グラフィックス設定を調整することを厭わなければ、デスクトップでの使用や軽~中程度のゲームには十分耐えうるということだ。
もちろん、Ryzen 8700GのTDPが高いということは、8700GEや(相対的に)同種のRyzen Z1 Extreme搭載ハンドヘルドPCよりもさらに性能を押し上げることができるということだ。
8700Gは、より高い電力制限で最大28%の性能向上を実現し、iGPUの王者であり続けるだろう。
解説:
8700GEは50%の電力で77%の性能を達成。
65WというのはPhoenix1のスイートスポットから外れているようで、効率は落ちてしまっているようです。
しかし、相変わらず素晴らしい性能であることには変わりはないです。
APUに関しては2世代前のAlderLakeのCore i7にもCPUの性能では負けていますが、8700Gの独特の商品特性がなぜか比較する気にさせません。
FSR3などと組み合わせればAAAタイトルをFullHDでそれなりに動かせてしまうことも要因の一つだと思います。
ライトゲーマーなら、これで十分かもしれません。
惜しむらくは高性能なAPUとRyzen AIユニットを連携させて単体GPUに迫るくらいのAI/ML性能を発揮してほしかったところです。
わかりやすいのはStable Diffusionの対応版を用意して、デモすることだと思います。
コマンドラインだけでも良いです。
UIなど飾りなのであとは誰かが勝手につけてくれるでしょう。(ただしオープンソースなら)
データ形式など独自でも構わないので、「このような性能がありますよ」ということが具体的に示されれば評価も変わってくるのに惜しいなあと思います。
RyzenAIは7000Uシリーズが出たときはバージョンが0.9で最近ようやく1.0を超えたので、まだまだこれからといった感じです。
FSR3もAIは使われていません。
AMDの現行世代の技術はAI由来のものはほとんどありませんが、MI300A/Xを発売しているのですからそろそろそのノウハウをコンシュマー製品にも下してきていただきても罰は当たらないのではないかと思います。
NPUが実用上の威力を発揮するには今しばらく時間が必要のようです。
今世代では活躍する機会はほとんどないようにわたくしには思えます。
AI/MLはこれからの技術ですから、未来に期待したいですね。
IntelもAMDもせっかくAIアクセラレーターを搭載しているので具体的にその動作がわかるようなソフトウェアの登場が待たれるところです。
やはりAMDの製品はAPUが一番面白いですし、夢がありますね。