インテルのポスト5N4Yロードマップはもうすぐ見られるだろう。
インテルは、社内外の生産能力を活用するIDM 2.0パラダイムを2021年に導入するとともに、「5N4Y」と名付けられた「4年間で5つのノードを実現する」という印象的な計画についても概説した。
その印象的なプロジェクトの集大成が、同社の18A(1.8nmクラス)技術であるとされており、"2025年初頭 "に生産可能となる予定だ。
18A以降の計画についてはほとんど知られていないが、現在、同社は2月に新たなロードマップを明らかにするとしている。
インテルは2月21日にIFS Direct Connectイベントを開催し、インテル・ファウンドリー・サービスが5N4Y以降のロードマップについて説明する予定だ。
このイベントでは、インテル最高経営責任者のパット・ゲルシンガー氏、IFSゼネラル・マネージャーのスチュー・パン氏、インテルのサプライチェーン・オペレーション担当ゼネラル・マネージャーのキーヴァン・エスファルジャニ氏、インテルのプロセス技術開発担当エグゼクティブ・バイス・プレジデントのアン・ケレハー氏が講演を行う。
18A以降のプロセス技術に興味があるのであれば、アン・ケレハーのプレゼンテーションに注目だ。
インテルが18A以降に何を期待するかは未知数だが、同社が最新のイノベーションをさらに発展させていくことを期待している。
インテルの20AはRibbonFETゲート・オール・アラウンド(GAA)トランジスタとPowerViaバックサイド・パワー・デリバリ・ネットワーク(BSPDN)を導入し、18Aはこの2つの技術に磨きをかけている。
先日のIEDMイベントでは、BSPDNのさらなる進化の概要が発表されたため、18A以降のインテルのプロセス技術のいずれかがこの機能を採用すると予想される。
GAAも当然進化するため、インテルはこの領域でもイノベーションを起こすと予想される。
一方、アプリケーションによってチップに求められる要件が異なるため、インテルはさまざまなプロセス技術に特化する必要がある。
例えば、インテル3は、より高密度の高性能ライブラリーを提供し、ドライブ電流を増加させた。
このアプローチが拡張され、インテルが他の特化型ノードを提供するかどうかは、まだ疑問が残る。
インテルはIFS Directのイベントについて次のように説明している:
「インテルの戦略、プロセス技術、先進パッケージング、エコシステムの詳細について、インテルのリーダー、技術者、パートナーから話を聞くことができる。
"インテル・ファウンドリー・サービスが、インテルの弾力性、安全性、持続可能性を重視した供給源を活用したシリコン設計の構築にどのように役立つかを学ぶことができる。
イベント登壇者の経歴から、インテルはインテルとIFSの技術的および経営的な方向性の両方を開示する予定であることがわかる。
しかし、イベントの性質上、その焦点はインテル・ファウンドリー・サービス事業に絞られることになる。
解説:
Intel18Aが2025年初頭に生産可能になるとのこと。
「5N4Y」と名付けられた「4年間で5つのノードを実現する」という計画のようです。
18Aは記事中では1.8nmとされていますが、おそらくはTSMCに換算した場合の話で多分にマーケティング的な意味合いを含む表現のように思います。
このあたりの詳細は説明されていませんので詳細は不明ですが、わたくしはそのように解釈しています。
当のTSMCは2nm以降は配線技術や素材を見直すことで密度を上げていくとしており、2nm以降はなかなか難しいようです。
Samsungは1.4nmを2027年までに立ち上げるとしていますが、Samsungはいつも勇み足で最初にプロセスを立ち上げますが歩留まりが低すぎて量産が難しいなどの課題にぶち当たるので、今回の1.4nmもいつものSamsungのいつもの勇み足でしょう。
こういったことを考えると1.8Aは2nmの改良という意味合いが強いのではないかと思います。
半導体の製造装置を作っている企業は限られており、魔法でも使わない限りはとびぬけた結果というのは出しにくくなっています。
3nmクラスでは後塵を拝しているIntelが2nmで他社を追い上げるというのは確かにちょっとびっくりする話です。
それでも、IntelのマルチタイルチップはTSMCの製造能力に頼っていることは確かです。
猛烈な追い上げを実現しているにも関わらず、IntelがTSMCに頼るのは、安定性、量産性、コストのバランスをとっていくのがいかに難しいのかを物語っています。