AMD600シリーズチップセット搭載マザーボードであるX670無印とX670Eが発売されました。
10月にはB650無印とB650Eも発売されます。
2種類のチップセットとそれぞれに無印とEと言う2つの種類があります。
AMDの公式HPには以下のようにこの2種、2グレード、合計4種のマザーボードの違いが記してあります。
※ 画像をクリックすると、別Window・タブで拡大します。
これだとあまり要領を得ませんので実際の製品でどうなるのか比較してみました。
比較したのは
の3種類です。
CPU | チップセット | USB3.0 Gen 2X2 (20Gbps) | USB3.0 Gen2 (10Gbps) | |||||
PCIeスロット 形状 | PCIeスロット バス幅 | NVMeスロット | PCIeスロット 形状 | PCIeスロット バス幅 | NVMeスロット | |||
ROG STRIX X670E-E GAMING WIFI | PCIe x16 X2 | PCIe5.0x16 (x8+x8に分割可能) | M.2スロットx3 (PCIe 5.0 x4) | PCIe x16 X1 | PCIe4.0x4 | M.2スロットx1 (PCIe 4.0 x4) | バックパネルX1 内部X1 | バックパネルx12 |
PRIME X670E-PRO WiFi | PCIe x16 X1 | PCIe5.0x16 | M.2スロットx1 (PCIe 5.0 x1) M.2スロットx1 (PCIe 4.0 x1) | PCIe x16 X1 PCIe x4 X1 | PCIe4.0x4 PCIe4.0x4 | M.2スロットx1 (PCIe 4.0 x4) | バックパネルx1 | バックパネルx4 内部X1 |
PRIME X670-P WiFi | PCIe x16 X1 | PCIe4.0x16 | M.2スロットx1 (PCIe 5.0 x1) M.2スロットx1 (PCIe 4.0 x1) | PCIe x16 X2 PCIe x1 X1 | PCIe4.0x4 PCIe3.0x1 | M.2スロットx1 (PCIe 4.0 x4) | バックパネルx1 | バックパネルx3 |
ここから整理してみましょう。
X670とX670Eの違い
CPUから出ているPCIeスロットのバスがPCIe5.0に対応しているかいないか
- X670E・・・対応している
- X670・・・対応していない
CPUから出ているM.2(NVMe)スロットのPCIe5.0対応数
- X670/E・・・最低1スロット、最大2スロット
※ただし、X670無印はコストダウンのためか、PCIe5.0に対応しているM.2ソケットはは1ソケットのみで、後はPCIe4.0対応のM.2ソケットのケースが大半(ほぼそう)。仕様としてはM.2ソケットが2つPCIe5.0に対応可能のはずです。
ROG STRIX X670E-E GAMING WIFIに搭載されている独自の機能
- PCIe x16スロット1とスロット2をPCIe5.0x8+PCIe5.0x8として使用可能
- 3番目のM.2スロットをPCIe5.0x4モードで使うときはPCIe x16スロット1がPCIe5.0X8になる。(つまりM.2用として出ているPCIe5.0バスは2ソケット分のみ)
- USB3.0 Gen2X2は仕様通りに2つ付いているが1つは内部ヘッダー用の為、ケースのフロントに出す必要がある(ケースが要対応)
結論
X670EとX670無印はチップセットの違いではない?
X670/Eの違いはほぼすべてがCPUからのダイレクトPCIeレーンに関するものです。
つまり、信号の通り道にPCIe5.0に耐えうる品質があるかないかの差でしかないということになります。
PRIME X670E-PRO WiFiとPRIME X670E-PはどちらもチップセットはX670となっており、Eの文字が見当たりません。
ここから考えると、AMDがAIB向けにガイドラインを発行して、PCIe x16スロットとPCIe5.0対応のM.2スロットが搭載しているものがX670E、少なくとも1つ以上のPCIe5.0対応のM.2スロットが搭載しているものをX670としているのではないかと思います。
終わりに
多分仕様書通りにまとめられているだけだと個別のマザーボードにどのように実装されているかわかりにくいと思いましたので、X670無印 1モデル、X670E 2モデルの仕様から実際のユースケースに近いパターンで比較してみました。
ROG STRIX X670E-E GAMING WIFIはマニュアルをダウンロードしてチェックしていますので間違いないです。
使って問題になるような点は抑えられていると思います。
ROG STRIX X670E-E GAMING WIFIですが、デュアルGPUを使う機会と言うのは最新のGPUではほとんどなく、RTX4000シリーズはPCIe4.0対応ですから、現状X670Eはオーバースペックと言ってもよいでしょう。
ただしRadeon RX7000シリーズはPCIe5.0になると言われていますので、その限りではありません。
B650
B650は発売されたらまた比較したいと思います。