Intel社のAlder Lake CPUのベンチマークが複数公開されました。Xeグラフィックスを搭載した16コアのデスクトップ版と14コアのモビリティ版です。
いずれも次世代のXe-LPおよびXe-HPGグラフィックスアーキテクチャを採用しており、ベンチマークでは具体的にOpenCLの数値が示されています。
Intel 16 Core Desktop & 14 Core モバイル Alder Lake CPU がテストされる - 256 EU Xe-HPG & 96/32 EU Xe-LP GPUを搭載
まずはデスクトップ部分から見ていこう。
インテル アルダーレイク デスクトップCPUの特徴は、16コア、24スレッド。
これはトップの8(Golden Cove)と8(Gracemont)コアの構成で、30MBのL3キャッシュも得られる。
ベースクロックは1.80GHz、最大ブーストクロックはGeekbench 5でのクロック報告に誤りがあったため不明です。
このチップには、Xe-LP統合グラフィックスが搭載されており、合計32個のEUまたは256個のコアが1500MHzで動作します。
性能面では8647ポイントを獲得し、Rocket Lake CPUに搭載されたUHDグラフィックス750 iGPUと比較して明らかに向上しています。
Intel Alder Lake 16 Core Desktop CPUと 32 EU Xe-LP GPU:
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なお、UHDグラフィックス750の平均スコアは7974ポイントなので、8.5%の性能向上となります。
Alder LakeのiGPUはクロックスピードが200MHz速いのですが、Rocket Lakeチップのように細かいドライバーを利用しているわけではありません。
最終的には、第1世代のXe-LPアーキテクチャと比較して、5~10%程度のグラフィックス性能の向上が期待できます。
モバイル Intel Alder Lakeチップに目を移すと、14コア、20スレッドのパーツが2つエントリーされています。
これは、6コア(Golden Cove)と8コア(Gracemont)の構成をベースにしています。
このCPUはAlder Lake-P ESチップで、ベースクロックは800MHz、ブーストクロックは最大4.0GHzとなっています。
このクロックは最終的なものではありません。
このチップには24MBのL3キャッシュが搭載されており、96個のEUを持つUHD Xe-LP GPUでテストを行いました。
このチップには768個のコアが搭載されており、最大クロックは1200MHzです。
1.5GBのメモリーを搭載していますが、これが統合型のチップなのかディスクリート型のチップなのかは断言できません。
Intel Alder Lake 14 Core モバイル CPU と 256/32 EU Xe-HPG/LP GPU:
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しかし、Intel Alder Lake-PプラットフォームのOpenCLベンチマークのスコアは6516点で、コア数が2倍以上あるにもかかわらず、デスクトップ製品よりも悪い結果となりました。
これは、モビリティプラットフォーム用に最適化されていないドライバーが原因と考えられます。
同じことが、256個のEUまたは2048個のコア(6GBメモリ)を搭載した、より高性能なXe-HPG SKUでも確認されており、クロックは1400MHzでしたが、デスクトップ製品の約2倍となる18482ポイントしか獲得できませんでした。
SKU 1SKU 2SKU 3SKU 4SKU 5パッケージ
タイプBGA2660BGA2660BGA2660TBCTBCメモリ
サポートGDDR6GDDR6GDDR6GDDR6GDDR6メモリ速度16 Gbps16 Gbps16 Gbps16 Gbps16 Gbpsメモリバス幅256-bit192-bit128-bit64-bit64-bit最大メモリ
容量16 GB12 GB8 GB4 GB4 GBスマート
キャッシュ容量16 MB16 MB8 MB不明不明画像処理
ユニット数
(EU数)512384256196128GPUクロック
(高)モバイル 1.1 GHz600 MHz450 MHz不明不明GPUクロック
(ターボ)モバイル1.8 GHz1.8 GHz1.4 GHz不明不明モバイルTDP
(チップのみ)100100100不明不明デスクトップ
TDP不明不明不明不明不明
また、Intel Alder LakeデスクトップCPUはLGA 1700ソケットに、モビリティチップはFCBGA 1744ソケットに対応することが確認できました。
現在、複数のCPU構成がテストされていますが、次のリーク情報があれば、必ずお知らせします。
解説:
先日、XeとAlderlakeのGeekbench5 OpenCLスコアが流出して話題になりました。
参考までにRTX3080のGeekbench5 OpenCLスコアは180000以上であり、今回リークした一番性能が高いモバイルXe256EU版の10倍のスコアになっています。
恐らくまだ開発中で実力が発揮できる状態にないのだと思いますが、今回のリーク内容は参考程度にしておいた方が良さそうです。
AlderLakeは年内発売に向けて確かに存在するという以上の意味はなさそうです。
システム情報は相変わらず正確には読み取れないようで、クロックなどが正確に表示されていないようです。
出る、出ると言われてなかなか姿を現さないIntel初の高性能GPU Xeも発売に向けて着々と準備は進んでいるようです。
噂ではフラッグシップモデルはRTX3080に近い性能といわれています。
続報が出たらお知らせします。