ASUSは、Intelプラットフォーム上でリサイズ可能なBARサポートまたはAMDスマートアクセスメモリ技術を有効にした最初のメーカーです。
この技術により、マザーボードメーカーは、Intel 10th Gen Core CPUとAMD Radeon RX 6000シリーズのグラフィックスカードの両方を利用して、ゲームやアプリケーションでより高いGPU性能を実現することができます。
AMDのスマートアクセスメモリやサイズ変更可能なBAR技術は、Intel Z490、H470&B460マザーボードで、ASUSが有効にする
ここ数週間の間に、ASUSのIntel 400シリーズマザーボードが最新のBETA BIOSリリースでこの技術をサポートするようになったという報告を聞いています。
ASUSの公式担当者によると、これは現在確認されています。
AMDスマートアクセスメモリ(BAR)のサポートは、ASUS Z490、H470、B460のすべてのマザーボードで利用できるようになりました。
BETA BIOSバージョンは1002 (1601)で、ASUSのウェブページからそれぞれの400シリーズマザーボード用にダウンロードすることができます。
完全に利用するためには、Tomshardwareによると、この技術(スマートアクセスメモリ)をBIOSを通して有効にする必要があることが示されています。
この機能はデフォルトでは無効になっており、現在はAMDのRadeon RX 6000シリーズのグラフィックカードでのみ動作します。
ASUSの担当者であるChris Wefers氏(Videocardz経由)は、Intelプラットフォーム上でのBARサポートの利益を示すパフォーマンスチャートも提供しています。AMDの10-15%程度の向上と同様に、パフォーマンスの向上は非常に大きいようです。
Forza Horizon 4をテストシナリオとして使用したところ、BAR (Smart Access Memory)を有効にした場合、13.37%の向上が見られました。
Intel プラットフォームは、ROG マキシマス XII HERI (WIFI) マザーボードと Intel Corre i7-10700K CPU を実行していました。
GPUはAMD Radeon RX 6800 XTでした。
この技術は、PCIe Gen 3でもサポートされているので、PCIe Gen 4プラットフォームに投資する必要はありません。
これまでのところ分かっていることに基づいて、BARは基本的に、ディスクリートGPUメモリ空間がどれだけマッピングできるかを定義しており、今日のPCは通常、256MBのマッピングメモリに制限されています。
AMDは、SAM(スマート・アクセス・メモリ)を使えば、GPUメモリのすべてにアクセスでき、ボトルネックを取り除き、より高速なパフォーマンスを実現できると主張している。
この無料の性能向上は、テストされているゲームやアプリケーションによって異なりますが、10%のジャンプがかなり重要であることを考えれば、間違いなく大したものです。
NVIDIAは、AMDとNVIDIAのプラットフォームでサポートされる独自のBAR(スマートアクセスメモリ)技術にも取り組んでいます。
NVIDIAは、ソフトウェアアップデートを通じて、この技術を後日リリースすることを期待されています。
解説:
ASUSがIntel400シリーズチップセットでスマートアクセスメモリーに対応
ASUSはかなりIntel寄りのメーカーと言ってきましたが、こういうところにも端的にその事実が現れています。
AMDは特に禁止しなかったようですね。
単に出来なかっただけなのかもしれませんが。
AMDの戦略は非囲い込み戦略なので、これは理にかなっていると思います。
ただ、ライバルメーカーにも利益を与えるというのはなかなかできない行動だと思います。
未だに市場の大半はIntel製なので、400シリーズがSAMに対応するのはRadeonにとってもかなり大きな意味があると思います。
Geforceはブランドとして強くなり過ぎましたので、Big Navi世代のRadeonではまだ立場を逆転することは不可能でしょう。
そのため、このようなライバルメーカーにも利益を与える非囲い込み戦略は当面の間続くものと思われます。
Radeonの評価が変わるとすれば5nmになると言われているRDNA3世代(2021年)からだと思います。
基本的には同じ回路のの集合体であるGPUは集積度が上がれば上がるほど性能がリニアに伸びていきます。
RX6000シリーズの性能向上を見ると、5nmのもたらす恩恵はAmpereを軽く抜き去り過去のものにしてしまうほどの潜在性を秘めていると言ってもよいです。
私の予測では36-46TFLOPS迄FP32演算性能が伸び、それに見合ったゲーム性能の向上をもたらすと予測しています。
インフィニティキャッシュも容量が教化され、8Kゲーミングが視野に入ってくるかもしれません。
なぜならば、7nmから7nm(+)になったNavi10からNavi2Xよりも7nm(+)から5nmになるNavi2XからNavi3Xの性能向上の方が恩恵が高いと思うからです。
今一つの予測としては、RDNA3ではIntelのTiktokのように、アーキテクチャーには大きく手を入れずに、シュリンクとクロックの向上のみにしてコストを重視する戦略になる可能性もありますね。
それでも型落ちのプロセスを使うAmpereを圧倒するには十分でしょう。
GPUはアーキテクチャーに手を入れる場合、ダイサイズは膨らみますので、コストを直撃するでしょう。
一般売りのGPUとしてはちょっと苦しいかなと思います。
どちらにしても現時点では単なるヤマカンの範疇に過ぎませんが。
AMDのGPU Radeonシリーズ
Radeon 7000シリーズ
Radeon RX 6000シリーズ
※ SAPPHIREはAMD Radeon専業のメーカーであり、Radeonのリファレンス的なメーカーです。