今回、Ryzen 9 3950X PCを組むにあたって配線スペースの関係などから、当サイトでも推奨している CFD販売のNVMe Gen4 SSDのCSSD-M2B1TPG3VNFを購入しました。
他所にもさんざんレビューが出ていますが、当サイトでもせっっかくですからレビューしてみます。
CFD販売とは?
自作ユーザーならば知っていると思いますが、念のために解説しておきます。
CFD販売とはPCパーツの総合サプライヤーです。
メーカーではありませんので、製品はoemなどのをやっているどこかのメーカー(工場)から仕入れているということになります。
要はASKなどの代理店とほぼ同じです。
但し、株主はメルコホールディングス100%保有なので、実質バッファローブランドのメルコの子会社と言っても差し支えないと思います。
自作されない一般ユーザーから見ると「聞いたことのない怪しげなメーカー」と感じるかもしれませんが、ルーターなど普通の家電店でも売っているバッファローブランドを使っているメルコの関連会社ですので安心してください。
PG3VNF NVMe Gen4 ソリッドステートドライブ仕様
型番 | CSSD-M2B5GPG3VNF | CSSD-M2B1TPG3VNF | CSSD-M2B2TPG3VNF |
容量 | 500GB | 1TB | 2TB |
発売時期 | 2019年7月 | 2019年7月 | 2019年7月 |
フラッシュメモリ セルの種類 | 3D TLC(BiCS4 Flash) | 3D TLC(BiCS4 Flash) | 3D TLC(BiCS4 Flash) |
シーケンシャル リード | 5000MB/s | 5000MB/s | 5000MB/s |
シーケンシャル ライト | 2500MB/s | 4400MB/s | 4400MB/s |
ランダムリード | 400,000 IOPS | 600,000 IOPS | 600,000 IOPS |
ランダムライト | 550,000 IOPS | 500,000 IOPS | 500,000 IOPS |
最大消費電力 | 未公開 | 未公開 | 未公開 |
MTBF | 未公開 | 未公開 | 未公開 |
TBW | 850TBW | 1800TBW | 3600TBW |
保証年数 | 5 | 5 | 5 |
コントローラーはPhison PS5016-E16です。
この記事を書いている現在、NVMe Gen4 SSDではこのコントローラーを採用した製品以外の物はないです。
Flashメモリは耐久性に定評のあるBiCS Flashですから、耐久性は非常に高いです。
500GBモデル
1TBモデル
2TBモデル
ヒートシンク
ラインナップは500GBから2TBまでとなっており、基本的にハイエンド向けのNVMe Gen4 SSDらしいラインナップとなっています。
NVMe Gen4 SSDの中ではコスト重視の製品なのでヒートシンクはついていません。
その点には賛否があると思いますが、現在唯一公式でNVMe Gen4 SSDをサポートしているX570マザーボードにはヒートシンクがついている例が大半ですので、問題は無いと思われます。
ヒートシンクがついていないマザーボードで使用する場合は別途購入されることをお勧めします。
写真:
チップは両面実装になっています。
※ クリックすると別Window・タブで開きます
付属品は紙のパッケージと、段ボール製の緩衝材、製品は静電気防止の中袋に入れられています。
パッケージの封印は残念ながら普通のテープ止めでした。
CFD販売の製品も開けたらわかるパッケージになっていませんが、こちらもいただけません。
LexarのNVMe SSDのレビューでも書きましたが、それなりに高価なSSD製品だと中身がすり替えられる恐れがありますので、封を開けたら文字が浮き出るシールやせめて中身の静電気防止袋を破らないと取り出せない仕様にしていただきたいところです。
現在では転売屋のような信頼性の低い小売業者が販売するのが当たり前になっていますのでメーカー側でこうした業者の対策をきちんとしていただきたいです。(切実)
販売には様々な人種・様々な国がかかわるようになり、これまでの日本社会で通ってきたような性善説は通用しません。
グローバル化、グローバル化と言いながらこの点は全く改善されていません。
真のグローバル化を目指すならこうしたセキュリティ面もきちんと強化していただきたいです。
コスト的にもきちんと封印されたパッケージとそうでないパッケージの間に差があるとは思えず、きちんと封がされていないとメーカーそのものの信頼性にも疑問符が付くことになりかねないと思います。
どんな社会にもよい人・悪い人はいますが、社会の通念上、日本ほど性善説が通っている社会は無いと思いますので、無用の混乱を招かないためにもきちんと対策していただきたいです。
テスト環境
CPU | AMD Ryzen 9 3950X |
メモリ | DDR4 32GB 16GBX2 |
SSD | CFD販売 CSSD-M2B1TPG3VNF |
HDD | Seagate ST4000LM024 |
マザーボード | ROG STRIX X570-I Gaming |
電源 | SFX電源750W Corsair SF750 |
CPUクーラー(水冷) | 280mm簡易水冷 Thermaltake Floe Riing 280 |
ケース | Sliger SM580 |
Crystal Disk Mark 7.0.0fの結果
------------------------------------------------------------------------------
CrystalDiskMark 7.0.0 x64 (C) 2007-2019 hiyohiyo
Crystal Dew World: https://crystalmark.info/
------------------------------------------------------------------------------
* MB/s = 1,000,000 bytes/s [SATA/600 = 600,000,000 bytes/s]
* KB = 1000 bytes, KiB = 1024 bytes
[Read]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 5002.325 MB/s [ 4770.6 IOPS] < 1676.26 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 3103.385 MB/s [ 2959.6 IOPS] < 337.69 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 2837.765 MB/s [ 692813.7 IOPS] < 738.38 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 60.510 MB/s [ 14772.9 IOPS] < 67.54 us>
[Write]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 4273.363 MB/s [ 4075.4 IOPS] < 1960.22 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 4274.150 MB/s [ 4076.1 IOPS] < 245.09 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 2438.400 MB/s [ 595312.5 IOPS] < 859.13 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 220.012 MB/s [ 53713.9 IOPS] < 18.47 us>
Profile: Default
Test: 1 GiB (x5) [Interval: 5 sec] <DefaultAffinity=DISABLED>
Date: 2020/01/12 3:49:22
OS: Windows 10 Professional [10.0 Build 18363] (x64)
Crystal Disk Mark 6.0.1の結果
-----------------------------------------------------------------------
CrystalDiskMark 6.0.1 x64 (C) 2007-2018 hiyohiyo
Crystal Dew World : https://crystalmark.info/
-----------------------------------------------------------------------
* MB/s = 1,000,000 bytes/s [SATA/600 = 600,000,000 bytes/s]
* KB = 1000 bytes, KiB = 1024 bytes
Sequential Read (Q= 32,T= 1) : 5007.583 MB/s
Sequential Write (Q= 32,T= 1) : 4242.159 MB/s
Random Read 4KiB (Q= 8,T= 8) : 1769.643 MB/s [ 432041.7 IOPS]
Random Write 4KiB (Q= 8,T= 8) : 2184.550 MB/s [ 533337.4 IOPS]
Random Read 4KiB (Q= 32,T= 1) : 595.647 MB/s [ 145421.6 IOPS]
Random Write 4KiB (Q= 32,T= 1) : 376.164 MB/s [ 91836.9 IOPS]
Random Read 4KiB (Q= 1,T= 1) : 60.798 MB/s [ 14843.3 IOPS]
Random Write 4KiB (Q= 1,T= 1) : 236.755 MB/s [ 57801.5 IOPS]
Test : 1024 MiB [C: 28.2% (263.0/930.9 GiB)] (x5) [Interval=5 sec]
Date : 2020/01/12 3:34:10
OS : Windows 10 Professional [10.0 Build 18363] (x64)
※ 上記はシステムドライブの結果になります。
参考:Corsair MP510の結果
非常に高性能なSSD
CrystalDiskMark7と6の測定結果です。
シーケンシャルリードは公称値以上、ライトは若干遅くなっていますが誤差のレベルと言ってもよいでしょう。
ランダムリード・ライトに関してはリード692K IOPS、595K IOPSとCrystalDiskmark6のQ8T8では性能が測りきれず、CrystalDiskmark7のQ32T16で公称値以上の性能になっています。
計測はシステムドライブで行っていますが、Crystal Disk Markデフォルト設定の5回測って一番良い値を表示するという測定方法であればほとんど影響を及ぼしません。
価格も安く、値段以上の性能はありますので、耐久性に関しては未検証ですが、特に欠点のない優れたSSDと思います。
発熱
発熱に関して説明する前に、お断りしておきます。
今回はROG STRIX X570-I Gamingのマザーボード付属の冷却システム(ヒートシンク)にて冷却を行っています。
テストはCrystal Disk Mark 7でデフォルトから読み書き量を16GiBに変更しています。
テスト前
テスト後
テスト後の温度は50度でした。
テスト中に50度まで上がりそれ以降はテスト終了まで変化はありませんでした。
マザーボードのヒートシンクでもきちんと冷却できるようです。
ただ、ヒートシンク付きで50度という温度を考えるとやはりヒートシンクはつけた方が良いでしょう。
非常に素晴らしい性能ですが、性能に見合った発熱があると考えたほうが良いです。
この点はマザーボードにヒートシンクがついていないと余計な出費がかさむことになり、賛否があると思いますが、価格を考えると仕方ないのかなとも思います。
耐久性
耐久性については使ってみないとわかりません。
しかし、定期的にSMART情報をチェックして、問題が発生したらここで報告させていただきます。
結論
〇
NVMe Gen4 SSDの中では価格がもっとも安い
NVMe Gen3 SSDの高性能品より高性能
×
CFD販売のブランド力が弱い
ヒートシンクが付属しない
500GBモデル
1TBモデル
2TBモデル
ヒートシンク