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NVIDIA、RTX PRO 5500 Blackwellワークステーションカードを発表。RTX 5090と同じコア数で84GBメモリ搭載

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高性能ワークステーション向けGPUカードのプロダクト写真風イメージ。ブロワー型クーラーの金属筐体、シアン系のアクセント照明、背景にはサーバーラックをぼかして配置

■事実

NVIDIAが「GeForce RTX PRO 5500 Blackwell」ワークステーション向けGPUを発表しました。

カットダウン版GB202 GPU採用、192基中170基のSM(約88%)を有効化しています。

CUDAコア数21,760基で、RTX 5090と同数です。

84GBのECC GDDR7メモリを搭載、メモリ帯域は約1.4TB/sです。

最大消費電力(TBP)は600Wです。

インターフェースはPCIe 5.0 x16、映像出力はDisplayPort 2.1b×4です。

MIG(Multi-Instance GPU)に対応し、84GB単一インスタンスまたは42GB×2の分割運用が可能です。

ラックマウント型ワークステーション向けに、アクティブ空冷モデルと液冷(RXM)モデルの両方を用意しています。

RTX PROラインナップ内では、RTX PRO 5000(48GB)とRTX PRO 6000(96GB)の間に位置づけられる新モデルです。

価格・発売日は未発表で、NVIDIA公式サイトでは現時点で「Coming Soon」表記しています。

 

修正版:スペック比較表(メーカー公式値ベース)

モデルCUDAコア数メモリメモリバス幅メモリ帯域最大消費電力(TBP)
RTX 5090(コンシューマー)21,76032GB GDDR7512-bit1,792 GB/s575W
RTX PRO 5000 Blackwell14,08048GB GDDR7 ECC384-bit1,344 GB/s300W
RTX PRO 5500 Blackwell(新製品)21,76084GB GDDR7 ECC416-bit1,398 GB/s600W
RTX PRO 6000 Blackwell24,06496GB GDDR7 ECC512-bit1,792 GB/s600W

出典:RTX PRO 5500はPNY公式製品ページ、RTX PRO 6000はNVIDIA公式データシート(PDF)。RTX 5090・RTX PRO 5000はNVIDIA発表の公知スペック。

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解説

コア数はRTX 5090と同じなのに、メモリ容量だけ2.6倍という「メモリ極振り」構成が今回の一番の特徴だ。

これは純粋な描画性能狙いではなく、LLM推論・大規模3Dシーン・VFXレンダリングなど「VRAM容量がボトルネックになる用途」に照準を絞った製品だと分かる。

MIGで84GBを1枚として使うことも42GB×2として使うこともできる設計は、1つの物理GPUを複数の推論ジョブや複数ユーザーに切り分けたいデータセンター/レンタルGPU事業者を強く意識したもの。

価格は未発表だが、48GBのRTX PRO 5000が市場で8,599ドル前後であることを踏まえると、84GBのRTX PRO 5500は1万ドルを超えてくる可能性が高い。

参考として、上位モデルのRTX PRO 6000 Blackwell(96GB)はMSRP 8,565ドルから、わずか1年半ほどで16,000ドル前後まで実売価格が高騰している。

この高騰の主因はGDDR7そのものの供給不足であり、RTX PRO 6000は96GBのGDDR7をクラムシェル実装しているため、価格変動の影響を最も受けやすい製品だった。

今回のRTX PRO 5500(84GB)も同様にGDDR7を大量に積む設計なので、発売時点ですでに強気な価格になる、あるいは発売後に上振れしていくシナリオは十分あり得る。

そもそもなぜGDDR7が足りないのかというと、SamsungやSK Hynix、Micronといったメモリメーカーが、生産ラインの多くをHBM3e/HBM4(AIデータセンター向け)に振り向けてしまっているため。

つまり構造としては「AIデータセンター向けHBM需要 → GDDR7生産能力の圧迫 → GDDR7を大量搭載する高価格帯ワークステーションGPUがさらにGDDR7を奪い合う → 一般ゲーマー向けRTX 50シリーズにもコスト増が波及」という一本の線でつながっている。

実際、NVIDIAは2026年7月25日付でRTX 50シリーズ全体とGDDR6世代の旧型GeForceカードについても価格改定を各AIBパートナーに通知しており、今回のRTX PRO 5500の登場はこの「メモリを取り合う構図」の中の一枚として見るとしっくりくる。

見方を変えると、NVIDIAにとってはGDDR7が品薄であればあるほど、ゲーマー向けの薄利多売より、企業や研究機関が高値で買ってくれるプロ向けカードに玉を回した方が合理的という利害構造になっている。

 

「RTX 5090と同じコア数で84GB」と聞くと夢が広がるが、値段を見たら夢から覚める人が大半だろう。

GPU業界で今起きているのは性能競争というより、限られたメモリチップの争奪戦になってきている。

 

RTX PRO 5500はCUDAコア数こそRTX 5090と同じ21,760基だが、メモリバス幅は416-bitとRTX 5090(512-bit)より狭い。

にもかかわらずメモリ容量はRTX 5090の32GBに対し84GBと2.6倍──バス幅を絞りつつ高密度GDDR7チップで容量を稼ぐ構成になっている。

消費電力はRTX 5090の575Wに対し600Wとほぼ同水準で、コア性能面では大きく上乗せしていない=今回の製品の主眼が「演算性能の底上げ」ではなく「メモリ容量の最大化」であることが数値からも裏付けられる。

RTX PRO 5000(14,080コア/300W)と比べると、RTX PRO 5500はコア数で1.5倍以上、消費電力は2倍──同じ72〜84GB帯のメモリを積む上位機種というより、コア・メモリ・電力すべてでワンランク上に位置する製品と分かる。

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