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IntelのArrow Lake CPUを搭載した「IPO最適化」PCが中国市場に出回り始めた。

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Intelは、Core Ultra 200Sプラットフォームを採用し、通常の同スペックのビルドと比較して最大10%の性能向上を実現した「IPO最適化」ビルドの中国での販売を開始した。

IntelのIPO認定カスタムPCは、通常のビルドより10%高いパフォーマンスを特徴とし、今のところ中国に限定されている

ご存じない方のために説明しておくと、IntelのIPO(Intel Performance Optimizer)は基本的にチーム・ブルーによって導入された一連のパフォーマンス向上ソリューションであり、2025年のCESで発表された。

主にCore Ultra 200S 「Arrow Lake 」デスクトップCPUをターゲットとした調整で、ゲームやプロフェッショナルなど複数のワークロードにわたって性能向上をもたらす。

これは、Intelが自社のシリコンの能力を最大限に活用するための一歩であり、IPOは様々な調整で構成されている。

IPOには、IntelのPR5(Performance Release 5)パッケージを導入した最近の0x114マイクロコードなどのファームウェア調整が含まれていると主張されている。

このパッケージはArrow Lakeの性能を、少なくともマイクロコード以前と比較して大幅に向上させると言われている。

しかし、コア性能の差は、周波数やレイテンシなどのDRAMパラメータを微調整して性能をさらに向上させるとともに、クロック速度を純正設定よりもオーバークロックすることでもたらされる。

電力制限もより高い設定に調整され、このオーバークロック調整によってArrow Lakeプラットフォームは顕著な性能差を見ることができる。

UNIKO Hardwareのツイートによると、Intel IPOプログラムの下、中国の小売業者は現在「IPO認定」を受けたカスタムビルドを販売しており、これはオーバークロック設定がデフォルトで搭載され、純正のものと置き換わることを意味する。

ソースが言及したビルドは、Intel Core i7-14700K 「Raptor Lake Refresh 」CPUで構成されているが、IPOプログラムはArrow Lakeプロセッサー全体に及んでいる。

UNIKO Hardwareは、Core Ultra 7 256Kを搭載したIPOベースのCPUの例について言及しており、このプロセッサでCPU構成がどのようにチューニングされたかを紹介する:

  • P-Core (5.2 GHz -> 5.4 GHz)
  • E-Core (4.6 GHz -> 4.9 GHz)
  • PL1 (125W -> 280W)
  • PL2 (250W -> 350W)
  • DDR5 DRAM Frequency (8000 MT/s -> 8400 MT/s)

興味深いことに、これらの調整には販売元の保証が付いており、潜在的な結果がつきまとうためオーバークロックの領域に足を踏み入れない一般消費者の大きな懸念を払拭している。

IPOに最適化されたビルドのリアルタイムのベンチマークはまだ見ていないが、PCのリストには、同じ構成で通常のビルドから10%向上したと記載されており、これは十分な結果だ。

価格については、Core i7-14700KFにNVIDIAのGeForce RTX 5070 Tiを搭載した場合、14,899元、約2,000ドル、同じビルドにIntelのCore Ultra 7 256Kを搭載した場合、16,009元、約2,200ドルとなる。

今のところ、このIPOプログラムが世界の消費者向けかどうかは不明だが、IntelがARL-Sの性能問題を実際に解決しようとする一歩である。

ソース:wccftech - Intel’s “IPO-Optimized” PCs With Arrow Lake CPUs Have Started To Surface In Chinese Markets, Boasting Better Performance Than Ordinary Builds

 

 

 

 

解説:

Intelが中国BTOでIPO最適化ビルドの認定を開始か?

内容がどういったものなのかわかりませんが、主にCore Ultra 200S向けと書かれていますが、SSにはRaptor Refleshが掲載されています。

これは、「一般の自作PCerには調整できないレベルのものなのか、それとも可能なのかは気になるところです。

保証はおそらく1年か長くても2年程度でしょうから、そのあとはどうなるんですかね。

一般のPC、特にCPU、マザーボード、メモリなどはある程度長く使えることが期待できるわけですが、そういった部分の耐久性は期待できるのでしょうか?

信用がなくなるというのはあらゆるところに疑問符が呈されるということであり、そこを解消する前に性能を追求されても私は購入したいとは思いません。

Ryzenの性能を上回っていたとしても、少なくとも一般的な耐久性が期待できるRyzenの方が安心できるからです。

性能以前の問題として長く使える安心というのは普段は表に出てこないだけに差が付き始めると重要です。

小手先の性能で売り上げが回復できるとみなされているのはまだまだ中国市場が成熟してなく、性能にのみ焦点を当てる未熟なユーザー、未熟な価値観、未熟なメディア、未熟な市場だからでしょう。

日本もメーカーの影響力が強すぎてあまり成熟した市場とはいいがたいかなと思います。

 

売れている製品のレベルがその国の市場のレベルであり、ユーザーのレベルです。

我々のレベルが低ければ、売れている製品のレベルが低くなるというのは胸に刻んでおきましょう。

 

 

 

Core Ultra 200Sシリーズ

ソケットLGA1851

Core Ultra 285K

 

 

※ 末尾にFがついているモデルはGPUがありませんのでご注意ください。

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