当サイトのコンテンツ「3DMarkについて」は読んでいただいておりますか?
3DMarkはいくつかのテストが含まれているのはご存知だと思います。
この中でクロスプラットフォームでスコアを比較できるとされている「Ice Storm Unlimited」があります。
この「Ice Storm Unlimited」はWindows版だけの名称で、スマホ版(Android版)は普通に「Ice Storm」という名称です。
※ただし、テストの方式は「Ice Storm Unlimited」です。
この「Ice Storm Unlimited」は普通の「Ice Storm」と何が違うのかというと、描画をオフスクリーンで実行しているということです。(画面に出力していないということです。)
画面に出力しませんので実行しているのかどうか確認が出来ないため、定期的にサムネイルを画面に出力するようになっています。
この独特のテスト方式が「Ice Storm Unlimited」、スマホ版「Ice Storm」の特徴です。
そのため、PCとはディスプレイの接続方法が異なるスマホとでもスコアの比較ができます。
今回、第一弾のベンチマーク結果が出ましたので、私の持っているスマホとPCとでどのくらいスコア差があるのか比較してみました。
Ice Storm Unlimited - 1280X720
メーカー | 機種 | Total | Graphic | Physics |
G-tune | im610SA1 i5-8400/ 1060-3G/16GB | 194,067 | 386,786 | 70,727 |
ASUS | ZE551ML | 17,085 | 18,875 | 12,828 |
上のような結果になりました。
ちなみにスマホでもノーマルの(画面に出力するタイプの)「Ice Storm」も実行できます。
ただし、60FPS以上はフレームレートが上がらずMAXとなります。
デフォルトでは「Ice Storm Unlimited」でした。
DirectX9向けのテストですので、現世代のマシンでテストするとかなりの性能インフレを起こしています。
PCとスマホでトータルスコアが約11.36倍、グラフィックが20.49倍、Physicsが5.51倍の差が付きました。
※ テストではスマホでもPhysicsを除いて軽く60FPSを上回っていますので、このテストが想定しているゲーム性能としては十分な能力があるとみてよいでしょう。
何度も繰り返していますが、ベンチマークテストというのはある種の能力しか測れない偏った物差しですので、この結果を以て全てであるといは言い切れませんが、ゲームを実行するにあたってどんな能力を持っているのかの一つの物差しにはなります。
スマホに使われているチップはSoC(チップセット・CPU・GPU一体型のチップ)ですので、その総合的な性能はパソコンで言えば内蔵GPUに近いものです。
よって結果はこんなものでしょう。
やはり、一番差が付くのはGPUになります。
CPU(Physics)は思ったほど差が付きません。
現代のCPUの性能が如何に飽和しているかの証明にもなっています。
私のスマホはx86ですが、ARMの機種だともっと差が縮まるか、ひょっとしたら上回るかもしれません。
スマホ版の3DMarkも無料でダウンロード・実行できますので、是非ご自分のスマホでもテストを行って結果を比較してみてください。
AndroidだとGoogle Playから検索・インストールできます。
ゲーミングPCとはどのようなものなのか実感できると思います。
また、高性能スマホをお持ちの方はWindows版では見ることの出来ない、「Sling Shot」が確認・実行できます。
※「Cloud Gate」 ベースのようです。
こちらも力の入ったデモがありますので、是非一度は見てみてください。
何度も繰り返しますが、ベンチマークテストは絶対的な性能を測るものではありませんが、ゲーム性能についてベンチマークを一つの物差しとして、自分のスマホとPCとでどのくらいの差があるのか、友達も巻き込んで一喜一憂するのも面白いのではないかと思います。
スマホよりゲーミングPCの方が圧倒的に結果が良いのはある意味当然なのですが、これを以て「スマホは全然ダメ」ということではありませんので誤解しないようにしてください。
例えばPS4の方が性能が凄いからPS Vitaは買わないという人もいるとは思いますが、全員ではありません。
なぜなら携帯ゲーム機には携帯性という良さがあるからです。
持って歩けるというのも性能の一つです。
但し、当然のことながら3Dの大型ゲームにはあまり向いてません。