小売業者は転売屋を止めたかったが、フルシステムであっても需要があることに変わりはない。
MyDriversが共有したレポートによると、中国に隣接する国の人々が、GeForce RTX 4090 GPUを搭載した完全な組み立て済みPCシステムを購入し、米国の制裁で禁止されているにもかかわらず、グラフィックカードを取り外して中国市場に販売している。
例えば、RTX 4090グラフィックスを搭載した強力なPCシステムを20台購入し、1台あたり4,500米ドル以上(総額は91,000米ドル以上)、手っ取り早く簡単に利益を得ようとした者がいたという。
上記の悪い冗談なような状況の根本原因には、米国の対中技術制裁と、Nvidiaが代替品として提供する「去勢された」GeForce RTX 4090Dが含まれる。
どうやら、アジアの小企業家たちは、制裁を受けた中国人に売るために、デスクトップGeForce RTX 4090カードの在庫を棚に並ぶやいなや買い占めているようだ。
小売業者は、人々が2024年に入手可能な最高のグラフィックカードの1つにアップグレードしたいと思うようなフルシステムバンドル戦術を実施することで、この市場の混乱を止められるかもしれないと考えた。
しかし、RTX 4090を手に入れるためだけにハイエンドで高価なシステムを購入する必要性が生じても、フラッグシップGPUへの欲求は衰えていないようだ。
まだ健全な利益があるに違いない。
MyDriversによると、台湾、韓国、シンガポール、ベトナムなどのPCおよびコンポーネント市場はすべて、RTX 4090への関心の急上昇の影響を受けているという。
情報源の報告によると、バイヤーが喜んで制裁を振り、中国の顧客にRTX 4090カードを出荷している一部の市場では、自国市場での価格が60%も上昇している。
台湾のPCHome24のリストをチェックしたところ、たくさんのGeForce RTX 4090カードが、バンドルやフルシステムでの購入を要求されることなくリストアップされていた。
このオンラインアウトレットで購入するには、現地のSIMカードが必要で、SIMカードがかなり厳しく管理され、政府のIDに紐付けられているため、悪質なダフ屋にはかなり強いかもしれない。
PCHome24の最高価格のカードは、5%の付加価値税込みで62,990台湾ドル(約2,000米ドル)だった。
PCHome24よりも規制の緩い店舗は、中国向けの購入に資本を賭ける個人または組織にとってより脆弱かもしれない。
MyDriversのレポートでは、RTX 4090カードを搭載した20台のPCが販売された台北の小売店について特に言及している。
台湾でPCやコンポーネントを購入した経験では、実店舗やコンピュータモールの店舗を訪れると、「現金」で購入することが可能で、すでにかなり低い付加価値税率(5%)を節約することができる。
中国向けのRTX 4090カードを入手するためにデスクトップPCを剥奪する動きが目立っている背景には、最近実施された米国の制裁措置があるのは明らかだ。
米国は税関職員が中国へのGPU輸出に関する最新の規則を確実に把握できるよう、同盟国にもう少し頼ったほうがいいかもしれない。
ソース:Tom's Hardware - Scalpers across Asia stripping RTX 4090 cards from pre-built PCs to smuggle into China
解説:
転売屋を使って規制をかいくぐる中国。
わたくしが過去に予見したとおりになりましたね。
転売屋を使って市場からGPUをかき集めるというやつです。
マイニングでもありましたので、AI/MLでも当然あることは予見できると思います、
昨日の記事でも書きましたが、これらのGPUは中国の工場でカバー・ヒートシンク・ファンを交換し、メモリを48GBに張り替えて、「なんちゃってRTX A6000 Ada」として中国のデータセンターに納品されます。
日本の感覚からするとそこまでやるのかと思いますが、(おそらく)国策でやっているので手段は問わないのでしょう。
元記事ではすでにBTO・OEMなどの完成品のPCからGPUだけを抜き取って中国に流しているようです。
規制を始めた以上米国は責任をとれ
こうなることはわたくしでも予想できたわけですから、米国は自分で始めた規制にはきっちり責任を持ってほしいなと思います。
米国の規制でゲーマーやホビーユーザーが割りを食うのは理屈に合いません。
元記事にもある通り、現地の当局に協力を依頼して、中国の転売元締めを排除しない限りはこの状況は続くでしょう。
もしこの状況に米国が手を打った場合、転売屋が逮捕されたり書類送検されたりすると思います。
それまで、この状況は続くのでしょう。
本当に中国は「何でもあり」な国だと改めて思いました。
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