GPU情報

AMD Radeon RX7500XTは出ない・・・らしい。

投稿日:

Videocardz.comが報じています

Gamesconでの製品発表後にスコット・ハークレマン氏(AMD上級副社長兼グラフィックス・ビジネス・ユニット・ゼネラル・マネージャー)がRDNA3のラインナップに関する簡単なチャットに応じたようです。

それによると、「もう新しいチップを使ったラインナップの追加は無い」とのことです。

AMD Radeon RX 7000の仕様

RX 7900 XTXRX 7900 XTRX 7800 XTRX 7700 XTRX 7600
アーキテクチャーRDNA3
GCD(TSMC N5)
MCD(TSMC N6)
RDNA3
GCD(TSMC N5)
MCD(TSMC N6)
RDNA3
GCD(TSMC N5)
MCD(TSMC N6)
RDNA3
GCD(TSMC N5)
MCD(TSMC N6)
RDNA3
(TSMC N6)
GPUNavi 31 XTXNavi 31 XTNavi 32 XTNavi 32 XLNavi 33 XL
GPUクラスタ数 96 CU 84 CU 60 CU 54 CU 32 CU
ストリーム
プロセッサ数
6,1445,3763,8403,4562,048
ブースト
クロック
 2.5 GHz 2.4 GHz 2.4 GHz 2.5 GHz 2.6 GHz
メモリ容量
・種類
 24GB G6 20GB G6 16GB G6 12GB G6 8GB G6
メモリバス幅 384-bit 320-bit 256-bit 192-bit 128-bit
メモリ速度 20 Gbps 20 Gbps 19.5 Gbps 18 Gbps 18 Gbps
メモリ帯域幅 960 GB/s 800 GB/s 624 GB/s 432 GB/s 288 GB/s
(ボード全体) 355W 315W 263W 245W 165W
補助電源
コネクタ
8-pin x28-pin x2 8-pin x2 8-pin x28-pin x1
PCIe
インターフェイス
Gen4 x16Gen4 x16Gen4 x16Gen4 x16Gen4 x8
希望小売価格$999$899$499$449$269
発売日2022/12/132022/12/132023/09/062023/09/062023/05/25

Navi3Xのラインナップは上のようになっていますが、Navi31/32/33と言う3種類のチップが使われています。

このチップの追加は無いということです。

Navi31を使ったRX7900GREのようなバージョン違いのモデルが発売される可能性はありますが、Navi24のようにローエンド向けのモデルはもう予定されていないということになります。

ラインナップの見渡してみると、RX7700XTとRX7600の間はSP数の差が随分(1408)あり、性能差がかなりある可能性が高いですが、この間を埋めるモデルと言うのは予定されていないようです。

最もRX7700無印と言う形で出る可能性は0ではないようです。

動揺にNavi34を使ったローエンドモデルも存在しないようです。

個人的には性能が奮わずに酷評を受けたRX6500XTの汚名を返上するモデルは見たかったところではありますが、これまでのラインナップでもローエンドは毎年更新されるとは限らないのが普通だったので、仕方ないことなのかなと思います。

RX6500XTはPCIex4.0 x4を搭載したローエンド向けでしたが、実質ローエンドはPCIex3.0環境でしか使われずにPCIexの帯域幅がボトルネックになって性能が奮いませんでした。

また、RX7700XTとRX7600の間の性能差は今一つRX7700XTの性能が低くなると思っていただけにこれで終わりというのはちょっと意外でした。

中国限定の自作リテール製品でRX7900GREなどの製品は発売されていますが、このような製品は発売される可能性は0ではないと思います。

 

この寂しいラインナップの原因は何なのか?

今回のRDNA3に関してはRX7600が先に出て、最後にRX7800XT、RX7700XTが発売されるという異例のスケジュールになりましたが、その背後にあるのは(ボード組み立て前の)チップの在庫が山と積みあがっていることが関係していると言われています。

nVIDIAも同様にAmpereチップの在庫の山を抱えていると言われており、一時期旺盛だったマイニング需要と半年とも言われる最新Fabのリードタイムが悪い方向に作用して、マイニング需要が終わってから半年間の間、ゲームのみの需要の何倍ものGPUチップを作り続けたのでしょう。

GeforceもRTX4000シリーズは全体的に販売が振るわないと言われています。

AMDも同様にラインナップ全体に影響を与えるほど旧製品が余っているのでしょう。

 

市場には一世代前のRX6000シリーズ製品とRX7000シリーズの製品が併売されている状況です。

こちらのページを参考にして、同じ性能レンジならば、安い方を買えばよいと思います。

しかし、基本的に新しいモデルの方が消費電力のあたりの性能が高いことは忘れないでください。

自分の納得できる価格差が付いているならば、旧モデルでもよいと思います。

また、RDNA3はFSR3で化ける可能性があるので、その辺も考慮に入れておいた方が良いと思います。

しかし、AI/MLやレンダリングなど、演算系のホビー用途に関しては、1SP当たりの演算器が倍になっているRDNA3の方が圧倒的に性能が上なので、ゲーム以外の用途に使われる方は多少無理してでもRDNA3のGPUを買った方がよいでしょう。

特にAI/MLはRDNA3に完全対応していない現時点で、

RX7900XTXがハローアスカベンチマークで17秒台、RX6900XTで34秒台程度(秒数が短い方が速い)の性能であり、かなり大差がついています。

これからROCmでRDNA3への最適化が進めばもっと差がつく可能性がありますので、ゲーム以外、特に大量の演算を行う用途にも使われる方は注意た方が良いと思います。

 

 

 

 

AMDのGPU Radeonシリーズ

Radeon 7000シリーズ

 

Radeon RX 6000シリーズ

 

※ SAPPHIREはAMD Radeon専業のメーカーであり、Radeonのリファレンス的なメーカーです。

-GPU情報

Copyright© 自作ユーザーが解説するゲーミングPCガイド , 2024 All Rights Reserved.