AMD、HYPR-RXのフレーム生成機能を備えたFSR3を発表
AMDはGamescomで驚きの発表を行った。
同社はRadeon RX 7800XTとRX 7700XTを発表し、今秋に発売されるFSR3に関する最新情報を提供しただけでなく、FSR3がHYPR-RXに統合されることも確認した。
HYPR-RXについては、何度か触れたので紹介するまでもないだろう。
AMDは今年の前半にHYPR-RX技術を発表すると約束したが、残念ながらそうはなっていない。
正式には、この技術は9月前半に発売され、最新のAdrenalin GPUドライバー・アップデートの一部となる。
HYPR-RXは、3つの技術を1つの使いやすいワンクリック・ソリューションに統合した: Anti-Lag+、Radeon Boost、Radeon Super Resolutionである。
後者は現在、フレーム生成(AMDはAMD Fluid Motion Frames(AFMF)と呼んでいる)でサポートされていることが確認されている。
これは本質的に、完全に生成されたフレームを追加する技術であり、その結果、NVIDIA DLSS3と同じようにパフォーマンスを大幅に向上させることができる。
本日の主な発表は、AMD FSR3のフレーム生成がHYPR-RXに統合されることであり、来年の第1四半期頃に発売されることが約束されている。
AMDはすでにこの技術を開発し、ラボで実際に動作していることを確認しているが、さらなる最適化には時間がかかるだろう。
これは、Fluid Motion Framesがドライバレベルで動作することを意味し、ゲーム開発者による最適化が不要になります。
AMDはこの技術を紹介し、RX 7800 XTで大幅な性能向上を実証した。HYPR-RXの新機能が有効になると、FPSが73から178に向上した。
とはいえ、AFMFがHYPR-RXに統合される前であれば、性能の向上は多少減少するものの、それでも注目に値する。
この簡単な解決策は、ゲーム設定を探し回らなくても、AMDのソフトウェアから有効化できる。
ただし、ゲーム内でHYPR-RXとFSRの両方が同時に有効になっている場合に、これがどのように機能するかはまだ不明である。
前述の通り、HYPR-RXは9月に公開され、Fluid Motion Frameアップデートは2024年第1四半期末までにリリースされる。
AMD HYPR-RXテクノロジーはRadeon GPUドライバー・ソフトウェアの一部であるため、Radeon GPUでのみ動作する。
編集部注:HYPR-RXはRadeon GPU以外では動作しないことを反映するため、記事を更新しました。
解説:
HYPER-RXももうすぐロンチ
時期はFSR3と同時になるのかなと思います。
FSR3のフレームジェネレーションはロンチ時には実装されないようですが、2024年3月末までにアップデートされると告知されています。
まあ、肝心のFSR3とHYPER-RXも6月ロンチと言う期限を超えてようやくこれからロンチと言う話ですので、期限が守られるのかどうかはわかりませんが・・・。
しかし、これでやっとRDNA3の実力が発揮できる環境が整ったということになります。
FSR3とHYPER-RXの違い
技術的には同じものかと思います。
ただ、FSR3がゲームのプログラムの中に実装して、設定で反映させるものに対して、HYPER-RXはドライバのコントロールパネルからワンクリックで反映させるものだとあります。
これはどういうことかと言うと、例えばHYPER-RXのアップスケーラーで1280x720を2560x1440に設定すると、UIごと大きくなります。
普通、解像度を上げると、UIは同じ倍率では大きくならずに表示されるゲームの画面が広くなると思いますが、そうではないということです。
どんなゲームにも画面に何らかの情報パネルが多かれ少なかれ出ていると思いますが、そのパネルも一緒に拡大されることになります。
ゲームの外側から見るとゲームのUIとゲームの世界を映している部分は区別がつきませんのでこれは仕様上の制限と言うことになります。
メリットはドライバに実装されるため、「ゲーム側の対応が必要ない」と言う1点に尽きます。
FSR3に対応していないゲームでも対応させることができますから、これはかなり大きい利点だと思います。
HYPER-RXはFSR3と違ってドライバに実装されるものですのでRadeon専用ということになります。
AMDのGPU Radeonシリーズ
Radeon 7000シリーズ
Radeon RX 6000シリーズ
※ SAPPHIREはAMD Radeon専業のメーカーであり、Radeonのリファレンス的なメーカーです。