イノベーション2023におけるインテルMeteor Lake
インテルのInnovationイベントのウェブサイトが、9月に開催される2日間のイベントで行われる全セッションのスケジュールを公開した。
特に注目されるのは「Intel Client Hardware Roadmap and the Rise of AI」と題された特別セッションで、コードネーム「Meteor Lake」と呼ばれる待望のCore Ultra CPUの詳細について掘り下げるとみられている。
インテルが年内にMeteor Lake CPUを発表することは予想されていたが、Innovationイベントはこの発表のための完璧なプラットフォームとなるようだ。
通常、インテルは毎年このイベントで、デスクトップやモバイルシリーズ、新しいArcグラフィックスなどのクライアント製品を発表している。
今年のイベントでは、第14世代CoreデスクトップおよびモバイルCPUに加え、(今のところ)ノートPC専用に設計された次期Core Ultra CPUに焦点が当てられるかもしれない。
イノベーション・セッションのカタログによると、講演の1つがMeteor Lakeアーキテクチャについてのみ取り上げられることが確認されている。
さらに、特にAIに重点を置いた新しいロードマップも発表される。Meteor Lakeは、VPU(Movidius Vision Processing Blocksから派生)として知られるAIアクセラレーション・コアを組み込んだ最初の重要なクライアント・アーキテクチャとなり、低消費電力のAI推論タスクに対応する。
インテルはすでにMeteor Lakeアーキテクチャについていくつかの情報開示を行っているが、SKU、コア数、クロック速度、性能の位置づけに関する具体的な詳細はまだ明らかにされていない。
わかっているのは、インテルの新しいハイブリッドおよびマルチ・ダイ・アーキテクチャは、Core Ultraと呼ばれる新しい命名法を採用するということだ。
同シリーズのウルトラ以外のSKUは、Raptor Lakeシリコンをベースにしたものになる見込みだ。
Meteor Lakeのコンピュートタイルは、インテルの「インテル4」プロセスノードを利用し、Redwood Cove(Core)とCrestmont(Atom)コアを搭載する。
リーク情報によると、このアーキテクチャは、SoCダイ上に配置された2つのLPEコアによってサポートされる、最大6つのパフォーマンスコアと8つのエフィシェントコアを特徴とする。
さらに、グラフィックス・アーキテクチャも大幅にアップグレードされ、最大8個のXeコアが搭載される。
インテル・イノベーションは9月19日にスタートする。
インテル&AMDモバイルCPU
Intel Meteor Lake | AMD Phoenix | |
製造プロセス | Intel 4 | TSMC N4 |
CPU アーキテクチャー | Redwood Cove + Crestmont | Zen4 |
GPU アーキテクチャー | Xe-LPG | RDNA3 |
最大CPU クロック | 5.0 GHz+ | 5.2 GHz (7940HS) |
最大GPU クロック | 2.2 GHz (QS) | 2.8 GHz (7940HS) |
最大CPU コア数 | 6P + 8E + 2 LPE | 8C / 16T |
最大GPU コア数 | 8 Xe Cores | 12CU (768 SP) |
最大GPU 演算性能 | 4.5 TFLOPS | 4.3 TFLOPS |
発売時期 | 2023Q4 | 2023Q2 |
解説:
Meteorlakeが9月19日に発表される
Intelの新世代Core、MeteorLakeがいよいよ9月に発表されるようです。
既に発売されているAMDのPhoenixと比較するとあらゆる面で上回っており、Intelが単体GPUに乗り出した甲斐があった製品と言えます。
ただし、IntelとAMDでは製品のセグメントわけが異なっており、MeteorLakeとPhoenixは競合しないと私は思っています。
理由はIntelは統合GPUの高性能に非常に高値を付けているからです。
一方でAMDのAPUが志向するものは「コモディティ」です。
如何に安価に普及価格帯の製品を作るかと言うことなので、プレミアムなセグメントに向けて販売されるIntelの高性能GPU製品とはバッティングしないです。
それが証拠に、携帯ゲーミングPCにはIntelの高性能内蔵GPUを搭載した製品は影も形もありません。
Intelはこのセグメントにおいて価格競争に参加する気は無いのでしばらくはAMDの独壇場でしょう。
あるいは、Meteorlakeでそれは少し変わっていくのかもしれません。
また、IntelはVPUを搭載し、CPU側にもAI処理のハードウェアアクセラレーターがあることを標準にしたいようです。
AMDも時を同じくしてAPUにAI処理のハードウェアアクセラレーターを搭載しており、これらがこれからのPCにどんな変化をもたらすのか興味深いところです。
Core Ultra 200Sシリーズ
ソケットLGA1851
Intel 第14世代Coreシリーズ
ソケットLGA1700
※ 末尾にFがついているモデルはGPUがありませんのでご注意ください。