NVIDIAは今後数カ月でより多くのGeForce 16シリーズグラフィックスカードを発売し、そして我々が前の記事でそれらについて話した間、Turing GPUアーキテクチャに基づく最もエントリーレベルのグラフィックスカードに関するいくつかの新しい情報があります。
NVIDIA GeForce GTX 1650、8 Gbps仕様の4 GB GDDR5 VRAMを搭載 - 価格は179米ドル、4月に発売
それで、GeForce 16シリーズカードのうちの1つが間もなく紹介されるGeForce GTX 1650を囲むいくつかの興味深い新しい詳細があります。
NVIDIA GeForce GTX 1650は、179米ドルで低価格帯セグメントをターゲットにします。
200ドル未満の米国市場は、グリーンチームにとって前四半期に発生したGeForce Gamingの財務上の損失に対処するのに役立つ可能性がある重要な市場です。
クロック速度に関しても、このカードは1395 MHzのベースと1560 MHzのブーストで動作すると伝えられています。
以前に、GeForce GTX 1650グラフィックスカードのベースクロックは1485MHzであると報告され、しかしそれはファクトリーオーバークロックされた変形であるかもしれません。
このカードはTU117ではなくTU107と呼ばれる GPUコアを使用しているようですが、まだ確認されていません。
そのカードが何個のCUDAコアを持っているかを見るのは面白いでしょう。
GeForce GTX 1050 Tiにはすでに768個のCUDAコアが搭載されていて、各カードがその前身に比べてコアカウントの増加を受けていることがわかっているので、896-1024前後を見ている可能性が高いです。
GeForce GTX 1650は、GeForce GTX 1050 Tiよりも高速になりますが、実際の製品に近い適切な見積もりを提供するには、最終的な仕様を待つ必要があります。
NVIDIA GeForce 16シリーズ予備仕様:
GeForce RTX 2060 FE | GeForce GTX 1660 Ti 6GB | GeForce GTX 1660 6GB | GeForce GTX 1660 3GB* (未定) | GeForce GTX 1650 4 GB | |
GPU型番 | TU106 | TU116-400 | TU116-300 | TU-116-30 | TU107/117? |
CUDAコア数 | 1920 | 1536 | 1280 * | 1280 * | 896-1024? |
Tensorコア数 | 240 | 無し | 無し | 無し | 無し |
RTコア数 | 30 | 無し | 無し | 無し | 無し |
テクスチャーユニット数 | 120 | 96 | 80 * | 80 * | 不明 |
ベースクロック | 1365 MHz | 1500 MHz | 1530 MHz | 1530 MHz | 1395MHz? |
ブーストクロック | 1680 MHz | 1770 MHz | 1785 MHz | 1785 MHz | 1560 MHz? |
メモリ容量/種類 | 6GB GDDR6 | 6GB GDDR6 | 6GB GDDR5? | 3GB GDDR5? | 4GB GDDR5 |
メモリバス幅 | 192-bit | 192-bit | 192-bit | 192-bit | 128-bit |
メモリクロック | 14 Gbps | 12 Gbps | 不明 | 不明 | 8 Gbps |
ROPs | 48 | 48 | 不明 | 不明 | 不明 |
二次キャッシュ容量 | 3 MB | 1.5 MB | 1.5 MB | 1.5 MB | 不明 |
PCB Number | PG160 | PG161 | PG165 | PG165 | 不明 |
TDP | 160 W | 120W | 不明 | 不明 | 75W? |
トランジスタ数 | 108億 | 66憶 | 66億 | 66億 | 不明 |
ダイ面積 | 445 mm² | 284m2 | 284m2 | 284m2 | 不明 |
SLI | 無し | 無し | 無し | 無し | 無し |
*=確認済み
GeForce GTXカードの主なテクノロジおよびアーキテクチャ機能となるシェーディングパフォーマンスについて特に説明すると、Pascalと比較してコアあたり平均50%改善されたシェーディングパフォーマンスがあります。
これは全体的なパフォーマンスの向上ではなく、Turingが旧モデルと比較してシェーダーパフォーマンスのみを向上させる割合です。
解説:
4月30日に登場するといわれているGTX1650についてです。
どうも高いと思って価格を確認してみたのですが、GTX1050が109ドル、GTX1050Tiが139ドルとやはりPascalと比較すると大幅に価格が上がっていました。
よって179ドルのGTX1650は日本円だと28000円台の予想価格で、GTX1050/Tiと比較するとエントリーというよりミドルレンジクラスに近いということになります。
これだけ価格が上がると、GTX1050/Tiも併売するつもりなのではないかと勘繰ってしまいます。
nVidiaのCEOの世界観では「すでにムーアの法則は成立しない」ということのようですので、性能の向上=価格の向上という図式が成り立っているようですね。
但し、nVidiaの今までのマーケティング戦略ではゲーム部門の売り上げが前年同期比約50%になっており、この戦略は消費者にはっきりNoを突きつけられた形になっています。
価格の決定と売り上げの関係というのは価格を上げるとある時点までは売り上げが増えますが、そこを過ぎると急速に落ちるので、Turing GPUは完全にこのパターンにハマっています。
この最適な価格決定ポイントを探るのもマーケティングの一環だと思いますが、企業イメージの低下を招くので売り上げの低下を招くような、このギリギリのポイントを探るような価格の決定というのは普通しません。
※ 例えばintelの場合、4コア8スレッドまでにとどめてダイ面積を減らして原価を下げ、効率を上げるという方法論を取りました。intelのマーケティング戦略はこの点でも非常に優秀だと思います。intelは過去にAMDという取るに足らない小兵にかなりの痛手を負わせられたので、その経験が生きている結果と言ってもよいと思います。これに関しては転売屋がなぜ嫌われるのか?ということを考えればわかると思います。結局彼らは自分の利益のために転売される製品のイメージを落とし、物流の効率を落としているにすぎません。
こうした「価格が高すぎることによる売り上げの低下」が起きるほどの高値の価格決定はよほどのことがない限りしませんが、超強気のnVidiaならではの現象だと思います。
RTX対応ゲームのAAAタイトルはシリーズ物ばかりですが、前作と比較すると軒並み売り上げが落ちており、これもTuring GPUの売り上げにブレーキがかかった理由の一つでしょう。
さらに、Windows10のレイトレーシング対応のアップデートもズルズルと遅れ、一概にすべてがnVidiaの責任とは言えないところがありますが、これらの様々な要因がGPUの売り上げに大きな影を落としたと言ってもよいでしょう。
参考記事:NVIDIA GeForce RTX 2080およびGeForce RTX 2070の売上が予想を下回り、ゲーム関連の売上は45%減少 - 暗号通貨および超過在庫のせいであるとする
Turnigは特にDirect X12関連の性能向上率が高いです。
また、比較的新しめのゲームでもかなりの性能向上を期待できます。
こうしたゲームをプレイされる予定がある方ならTuringは良い選択肢になると思いますが、低価格帯のGPUを探している方、コスト重視の方(今のTuringの価格に不満のある方)はNaviが出るまで様子を見たほうががよいでしょう。
追伸:元記事では「グリーンチーム」という表記が使われていますが、うちのサイトでいえば、「緑のドラゴン」という感じでしょうか。
緑のドラゴン:呼んだ?
nVidia RTX4000SUPER nVidia RTX4000 nVidia RTX3000シリーズGPU RTX3060 12GB GDDR6 RTX3050 6GB