正式に発表されてから発売されて来なかったCore i9-9900Kが11月2日にようやく発売されるようです。
店頭販売に関しては、予約で終了と当日抽選の2パターンに分かれるようですね。
また、通販の予約受付にもパターンが2つあり、
数量限定で予約を締め切ったところはちゃんと11月2日届くか発送される可能性が高いようです。
しかし、数量限定無しでずっと予約を受けてるところは、「とりあえず予約を受けるだけ受けておけ」という感じで、あとから納期を知らせるという感じになっているようです。
この数量限定なしで予約を受けたところはお店によっては来年の納期になるかもしれないという話も出ていて、今回のCore i9-9900K発売の混乱を象徴した事態となっています。
実はわたくしも某店で予約しており、最悪なことにこの店の予約パターンが「受けるだけ受ける」というタイプで納期がいつになるのかはっきりしてません。(笑
10月27日の延期前までは「ちょっと遅れるくらいだろう」と思っていたのですが、今はすでに「年内の納品は無理かもしれない」と思っています。
どうするのかは考え中です。
こういうのはもう本当に運で、「これが正解」というのは無いと思うので、一定期間まで待ってキャンセルするのもありかなと思っています。
某価格比較サイトの掲示板なども見ていますが、すでに買う気を失っている人やRyzen7 2700Xを買ってしまった人なども出ているようです。
望み薄ですが、発売日の通販の争奪戦に参加して買えるようなら買うつもりでいます。
正直に言うと私はAMDerなので、情報発信してなかったら多分ここまでしてintel CPUは買いません。(笑
かなり久しぶりにintelで組むので(10年ぶりくらい?)、逆神発動してるかもしれません。
色々と情報収集していますが、かなり有名なお店でも11月2日に納品されるのは数個というレベルなので、今後も手に入れるのはかなり難しいでしょう。
製造能力の問題ですので、来年になってもこの状態は解消されないものと思います。
※ intelがTSMCに一部の低価格CPU・チップセットを製造委託するのではないかという話が上がっています。これだと今後、多少状況が改善されると思います。
私もこんなに入手性の悪いものを手に入れても仕方無いのかなあという気がしてきました。
※ 各メディアでレビューが出ていますが、買えないものを良いというのはやはり心苦しいのか歯切れが悪いです。
私も転売屋についていろいろと書いていますが、供給元がきちんと製品を供給すれば転売屋はやってきません。
彼らは自分の資金で在庫を買い占めて好きに価格を吊り上げられないものには手を出してこないからです。
彼らが手を出してくるのは需要と供給のバンスが崩れて、買占めによる価格のつり上げが出来るもののみです。
うちのサイトの推奨品の場合も買えないものを推奨しても仕方無いと思っています。
CPUなんて旬の時期が決まっていますので、機会損失したらそれで終わりです。
ですからこれは「わざとやっている」わけではないと思います。
今回のintel CPUの供給ショートに関してはいろいろと言われていますが、日本のIT系著名メディアの見解は
・AMD Ryzenのメニーコア化に対応するため予定外にコア数を増やさざるを得なかった
・10nmの生産が軌道に乗らなかった
この2点によって大幅に製造能力が逼迫したというのが原因のようです。
コア数を増やせばウェハー(CPUの材料)から取れるダイの数が減り、当初の生産能力より大幅に低下して予定が狂ったというのが恐らく正解だと思います。
intelの大本営発表だと「予定外の需要があった」ということになっていますが、私も日本のIT系メディアの見解の方が正しいと思います。
本来6コア以上は10nmで生産する予定だったんじゃないでしょうか。
それが軌道に乗らずに予定が狂ってCPUより1世代前のプロセスで生産するのが普通であるチップセットも14nmで生産せざるを得なくなって14nmの生産量が逼迫しているということのようです。
どうすれば解決するかですが、基本的には解決しません。(笑
なぜなら、生産設備というものは「今日、機械を発注したら明日届いて、明後日から生産を増やす」というわけにはいかないからです。
特に最先端のCPUならば、数か月は優にかかると思います。
「半年から1年は供給が不足する」というのはこうしたことを前提に挙がっている見解でしょう。
我々は最終的にどうしたらよいのか?
ゲーミング用のハイエンド製品に関してはすっぱり「諦める」しか多分方法は無いです。
諦めるのが嫌ならば、予約して納品されるのを待つしかありませんが、納期は下手すると数か月後ってことも今の状況ならばあり得ます。
PCパーツのようなプロダクトサイクルの早い製品で数か月先の納期というのは致命的で、こんな状況なら一旦予約キャンセルしたほうがマシです。
BTOに供給されるCPUに関しては自作パーツ市場とは別になっているようですが、この状況が続けばおそらく数はかなり絞られると思います。
Core i9-9900Kは相当上位の選別品と言われており、それでも8コアをフル稼働させると熱で速度が低下するようです。
この「熱で速度が低下する」というのは今までのintel製品にはほとんど見られなかったのですが、8コアというのはやはり14nmでは限界を超えているようです。
Core i5-9600Kが割と豊富に出回っているのも選別落ち品がかなりあるからではないでしょうか。
Core i5に関しては比較的品物が出回っているのでそれを使うしか無いでしょう。
しかし、Core i5-9600Kと同価格帯にはRyzen7 2700Xがあって、同価格帯で比較しているデータが少ないので、どっちかよいかというのは一概には言えません。
本来Ryzen7 2700Xは価格で言えばCore i5-9600Kと比較すべき製品で、AMDのフラッグシップということで無理やりCore i9-9900Kと比較されてきましたが、値段が倍ほども違う製品同士を比較するのはフェアじゃないと私は思います。
Ryzen7 2700X・・・36,172円(amazon価格)
Core i9-9900K・・・65,000-66,000円
どうしてもintel製品を使いたいならば、ハイエンド製品はどのみち手に入らないので、しばらくはCore i5-9600Kと供給が少しはましな状況のCore i7-9700Kを使うしかないと思います。
私が自分で使うならばこんなに手に入りづらい製品は絶対に使わないです。
手に入らないものを他人に勧めるというのは私にとっても苦しい限りです。
まあしかし、ゲーミング用途でこれを言っても仕方ないので、現状はあるもので対応するしかありません。
無いものを求めても仕方ありませんから。
ではここでCore i9-9900Kがなかなか手に入らないという前提で旧製品と新製品の比較をしてみましょう。
Core i7
Core i7-8700K | Core i7-8086K | Core i7-9700K | |
コア数/スレッド数 | 6/12 | 6/12 | 8/8 |
ベースクロック | 3.7GHz | 4.0GHz | 3.6GHz |
ターボクロック | 4.7GHz | 5.0GHz | 4.9GHz |
キャッシュ容量 | 12MB | 12MB | 12MB |
TDP | 95W | 95W | 95W |
内蔵GPU | UHD630 | UHD630 | UHD630 |
CinebenchR15シングル | 208 | 219 | 214 |
CinebenchR15マルチ | 1,447 | 1,448 | 1,520 |
amazon価格 | 45,480 | 62,700 | 不明(未発売) |
Core i7は新型の9700Kがまだ発売されていないため、価格は出ていない。しかし、8086Kよりは安くなると思われるので、出来る限り9700Kを入手するようにしよう。
第8世代と第9世代のCore i7は大きく変わり、6コア12スレッドから8コア8スレッドに変更になった。
どちらの性能が良いかは比較的マルチスレッド性能が極端に出るCinebenchですらも9700Kが勝っているところからもわかる通り、物理コアが多いほうが性能が良い。
普通のアプリやゲームだともっと露骨に差が開くだろう。
8086Kはシングルスレッド性能が一番優れているが、価格が高いこと、総合的には9700Kが優れていること、この2点から出来る限り9700Kの方を購入しよう。
9700Kはそれなりの数が出回ると言われている。
Core i5
Core i5-8600K | Core i5-9600K | |
コア数/スレッド数 | 6/6 | 6/6 |
ベースクロック | 3.6GHz | 3.7GHz |
ターボクロック | 4.3GHz | 4.6GHz |
キャッシュ容量 | 9MB | 9MB |
TDP | 95W | 95W |
内蔵GPU | UHD630 | UHD630 |
CinebenchR15シングル | 183 | 204 |
CinebenchR15マルチ | 1,040 | 1,165 |
amazon価格 | 36,128 | 34,740 |
見てわかる通り、シリーズの中でも9600Kは8600Kと比較すると大幅に強化されている。
ターボクロックが300MHz上がったので、ゲームに重要なシングルスレッド性能がかなり上がっている。
また、品薄のため旧モデルの8600Kとは価格の逆転現象が起きている。
8600Kは全く競争力が無いので、出来る限り、9600Kを購入するようにしよう。
保証が受けられない可能性の高い転売屋の商品は極力避けるようにしよう。
Core Ultra 200Sシリーズ ソケットLGA1851 Intel 第14世代Coreシリーズ ソケットLGA1700 ※ 末尾にFがついているモデルはGPUがありませんのでご注意ください。