アップルのパソコン用SoC「M3」が今年10月に登場すると報じられている。
アップルのサプライチェーンから正確な情報を入手しがちなBloombergのマーク・ガーマンによると、次世代M3システム・オン・チップを搭載したアップル初のパソコンが、早ければ今年10月にも発表される可能性があるという。
アップルが従来の発表パターンを踏襲するのであれば、安価なM3ベースのノートパソコンやデスクトップパソコンが最初に発表されると予想するのは理にかなっている。
しかし、これは現時点では憶測に過ぎない。
アップルは10月に発表イベントを予定しており、過去の経緯から、そこで新型Macを発表するとBloombergは主張している。
アップルはM2 UltraとM2 Maxシステム・オン・チップを搭載した新型Macを数多く発表したばかりであることを考えると、同社がMac StudioやMacBook Proを新しいSoCで刷新する可能性は低い。
従って、MacBook Air 13、Mac Mini、MacBook Pro 13、あるいはiMac(M2にはまだ対応していない)にも、ピカピカのM3 SoCを搭載した新しいMacが登場するかもしれない。
もちろん、この10月にM3が登場するという仮定は完全に間違っている可能性もある。
その代わり、アップルはM2、M2 Pro、M2 Ultra SoCをベースにした全く新しいiMacラインナップをリリースする可能性がある。
しかし、ノートブック中心の企業であるアップルは、新しいSoCを搭載した13インチノートPCをアップデートしたがるかもしれない。
アップルのM3はTSMCのN3(3nmクラス)製造技術で製造されると噂されており、M2に使用されたTSMCのN5P製造ノードと比較して、より高い性能効率と高いトランジスタ密度が約束されている。
現時点では、正確な改良点を推測するのは難しいが、同社は、汎用コア数の増加、GPUの強化、アクセラレーターの追加など、いくつかの選択肢を挙げている。
この情報は非公式なソースからのものであり、計画は変更される傾向があることを念頭に置いてほしい。
そのため、最初のM2ベースの製品から約1年半後にアップル初のM3マシンが登場すると予想するのは論理的ではあるが、アップルが10月に何を発表するのかはまだわからない。
ソース:Tom's Hardware - Apple Rumored to Release First M3-Based Macs in October
解説:
AppleのM3の噂が聞こえてきました。
AppleのMシリーズの製造プロセスは以下のようになっています。
- M1・・・TSMC N5
- M2・・・TSMC N5P
- M3・・・TSMC N3
M3からはいよいよTSMC N3になります。
N5とN3の間はかなり大きな差が存在しています。
12nmと7nmの間にも埋めがたい差がありましたが、同程度の差が存在しているとイメージしてもらって差し支えないと思います。
nVIDIAで言うと、RTX4000シリーズは5nmの改良版である4Nですが、RTX5000シリーズはN3で製造されます。
RTX5000シリーズは「nVIDIA史上最大の性能比約」と言われていますので、どれくらいの違いがあるのか想像できるのではないでしょうか。
M3はかなり大きな性能向上をもたらすと思います。
それでも、ArrowLake(より後のモデルになるかもしれません)+RTX5090(?)には遠く及ばないということは覚えておいてください。
ただし、RTX5090が出るのは2025年ですから、それまでの1年ちょっとくらいは一時的に無双状態になる可能性はあると思います。