AMDは、本日未明にPhoronixですでに取り上げられたROCm 5.6コンピュートスタック リリースの正式アナウンスを発表した。
AMDのROCm 5.6のアナウンスには、今年後半に何が起こるかについての予告もありますが......。
エキサイティングなことに、AMDはROCmをより多くのRDNA3 GPUに正式に提供する。
しかし、その準備が整うのは今年後半であり、最終的にどのRadeonコンシューマGPUが含まれるかは明らかではない。
Vamsi Boppana氏によるAMD.comのブログ投稿では、今秋のRDNA3 GPUサポートについて次のように語っている:
「現在サポートされているAMD RDNA 2ワークステーションGPU(Radeon Pro v620およびw6800)から、一部のAMD RDNA 3ワークステーションおよびコンシューマGPUにROCmサポートを拡大する予定です。
Linux における RDNA 3 ベースの GPU の正式なサポートは、48GB の Radeon PRO W7900 と 24GB の Radeon RX 7900 XTX を皮切りに、この秋から順次開始される予定です。
少なくともRadeon RX 7900 XTXが正式にサポートされるのは素晴らしいことだ。
AMD ROCmは、Radeon VIIを除き、AMDのプロフェッショナル向け製品だけに焦点を当てる傾向があった。
しかし、この正式なRDNA3サポートが今年の後半まで実現しないのは残念だ。
最近のROCmリリースではRDNA3の改善に取り組んでいるが、いずれにせよ、これらのGPUが出荷されてから数カ月経たないと焼き付けられないだろう。
一方、NVIDIAは、何世代も前のコンシューマ向けおよびプロフェッショナル向け製品の全領域で、発売日からCUDAをサポートし続けている。RDNA3下位GPUが、公式にはサポートされていなくても、この秋のROCmスタックとうまく連携してくれることを期待したい。
ROCmが公式にサポートするGPUの範囲が限られていることは、このオープンソースのGPUコンピューティングスタックに対するユーザーの最大の不満の1つであった。
今回の発表は、Lisa SuがROCmの改善へのコミットメントを再確認した数週間後に行われた。
ソース:phoronix - AMD Bringing ROCm To More RDNA3 GPUs Later This Year
解説:
phoronixにAMD公式のROCmの今後の展望があったので取り上げてみます。
ROCmのRDNA3正式対応は今秋以降になるようです。
実に発売から1年後と言うことになりなかなか厳しい状況だと思います。
少なくともRTX4000シリーズは発売日そのまま使えたわけですし。
当サイトでも発売から4か月後にRDNA3でPytorchが使えるようにお手伝いしています。
上のタグの記事を参照していただければ、RDNA3シリーズでLinuxでROCmを使ってStable Diffusion WebUIを動作させる方法を公開しています。
たった2つのシェルスクリプトを実行するだけで動作させることができますので、是非利用してください。
ROCmは正式にはRadeon ProシリーズやRadeon Instinctシリーズのみを正式対応としており、ノーマルのRadeonシリーズが動くのは裏技のような感じになっていました。
現時点ではノーマルRadeonシリーズで正式サポートされているのはRadeonVIIだけです。
しかし、少なくともRadeon RX7900XTXは正式にサポートされるようになるようです。
これは朗報ですね。
何度も書いていますが、ソフトウェアの開発には莫大な労力が要ります。
ぜひともあきらめずに頑張っていただきたいです。
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※ SAPPHIREはAMD Radeon専業のメーカーであり、Radeonのリファレンス的なメーカーです。