GeForce RTX 4060の発売が早まる可能性が報じられる
MEGAsizeGPUによると、NVIDIA関連のコンテンツで優れた実績を持つリーカーが、同社がGeForce RTX 4060無印 GPUの発売を早めるかもしれないと主張しています。
もともとNVIDIAは、RTX 4060 Tiを5月に、RTX 4060を7月前半に発売するつもりでした。
その後、7月後半にTi SKUの16GBバリエーションも予定されていることがわかった。
今のところ、16GBモデルに関しては何も変わっていないが、Ti以外のカードが早く登場するようになったと思われる。
MEGAsizeGPUは、GeForce RTX 4060の発売日が6月末に前倒しされたと主張している。
これは、カードが当初の予定より1~2週間早く発売されることを意味します。
しかし、NVIDIAは、月について言及した以外、RTX 4060の正確な発売日を確認しなかったことに注意する必要があります。
4060 non-Ti will on shelf a little bit earlier than it used to be planned
— MEGAsizeGPU (@Zed__Wang) June 11, 2023
End of June
— MEGAsizeGPU (@Zed__Wang) June 11, 2023
NVIDIAには、このカードを早く発売する多くの理由があり、主にRTX 4060 Tiモデルへの関心が比較的低いことが挙げられます。
同社はTi SKUを399ドルで発売することを決定しましたが、これはGPUコミュニティの間で熱狂的に受け入れられませんでした。
ゲーマーが新しいGeForce GPUを買うために夜遅くまで並ぶのが常である日本では、ある小売店では1人しか現れなかったことがそれを物語っています。
そのため、値下げが避けられないうちに、299ドルのグラフィックスカード「RTX 4060 non-Ti」を発売しようとするかもしれません。
価格競争がピークに達し、今やAMDだけでなくIntel Arcグラフィックスも巻き込んだ、来月のGPU事情は大きく変わっているかもしれません。
NVIDIA GeForce RTX 4000シリーズ スペック情報
GeForce RTX 4060 Ti 16GB | GeForce RTX 4060 Ti 8GB | GeForce RTX 4060 | |
ボード/SKU | PG190 SKU 363 | PG190 SKU 361 | PG173 SKU 371 |
アーキテクチャー | Ada (TSMC 4N) | Ada (TSMC 4N) | Ada (TSMC 4N) |
GPU | AD106-351 | AD106-350 | AD107-400 |
CUDAコア数 | 4352 | 4352 | 3072 |
ブースト クロック | 2.5 GHz | 2.5 GHz | 2.4 GHz |
メモリ容量 ・種類 | 16 GB G6 | 8 GB G6 | 8 GB G6 |
メモリ クロック | 18 Gbps | 18 Gbps | 17 Gbps |
メモリバス幅 | 128-bit | 128-bit | 128-bit |
メモリ帯域幅 | 288 GB/s | 288 GB/s | 272 GB/s |
TDP | 160W | 160W | 115W |
インター フェイス | PCIe Gen4 x8 | PCIe Gen4 x8 | PCIe Gen4 x8 |
希望小売価格 | $499/€549 | $399/€439 | $299/€349 |
発売時期 | 2023/7 | 2023/05/24 | 2023/6末-7月初め |
ソース:Videocardz.com - NVIDIA GeForce RTX 4060 non-Ti graphics cards might launch sooner (end of June)
解説:
RTX4060無印の発売が早まる
あまりにも高くて性能が悪いRTX4060Tiが不人気だったため、RTX4060無印の発売が早まる可能性があるようです。
新しい発売日は6月末で今まではこんなことが無かっただけに如何にRTX4060Tiが不人気だったのかがよくわかるエピソードです。
nVidiaの判断ではRTX4060Tiの価格が高すぎたから売れなかったと判断したようです。
本質的な問題は別にある
しかし、私はRTX4060も思ったほど人気が出ないのではないかと考えています。
理由はAmpereから移行するだけの動機が薄いからです。
ユーザーが求めているのはコスパであり、価格だけが安くてもスペックだけが高くても今ある製品を使い続けるという選択をしてもおかしくないからです。
TuringやAmpereを持っている人にとってはまさにそうでしょう。
70無印モデル
- RTX4070・・・5888CUDA
- RTX3070・・・5888CUDA
60Tiモデル
- RTX4060Ti・・・4352CUDA
- RTX3060Ti・・・4864CUDA
60無印モデル
- RTX4060・・・3072CUDA
- RTX3060・・・3584CUDA
となっています。
xx70モデルはCUDAコア数が同じで、xx60Ti以下のモデルは旧モデルより512CUDA少なくなっており、1CUDA当たりのウェイトが大きくなる下位モデルでは、これがボディブローのように効いて旧モデルからの性能の上昇を妨げています。
確かにクロックは1.5倍になっていますが、TuringやAmpereから買い替えを促すほどの強力な材料にはなりえません。
ヒタヒタと迫るFullHDの壁
私にはゲーミングPCにはFullHDの壁と言うものがあると考えています。
それは何かと言うと、FullHDで60FPSを出せるかどうかということです。
FullHDはテレビでパネルが使われているため、量産効果が効いて、コスパが非常に高いです。
また、Windowsはモニターが決め打ちされているスマホやタブレットと違ってマルチDPIの設定が弱く、4Kモニター以上だと快適に使えるとは限りません。
そのため、4Kを使えても普段は敢えて設定でFullHDを使っている人と言うのはそれなりの数いると思います。
FullHDの壁と言うのはモニターが割高になるWQHDやモニターの使い勝手が悪くなる4Kに移行するを敢えてやめている人も含めて、コスパが極端に良いFullHDに意識的にとどまる現象のことです。
あまり大きく取り上げられてはいませんが、コスパ重視の人たちは恐らくFullHDにとどまっている人が結構いるのではないかと思っています。
このFullHDの壁のもう一つの要素が、内蔵GPUの性能強化ですね。
既にゲームの描画オプションが「中」程度で60FPSが出せる性能になってきていますが、これが100FPS以上、もしくは下位の「GPUがカットオフされたモデル」・・・例えばRyzen 5 5600Gのような・・・で60FPSが出せるようになってくると、猛烈にコスパが悪くなる単体GPUの下位モデルを買っていた層が内蔵GPUで満足してしまうのではないかと言う私の推論です。
GPUが段々と売れなくなってくる背景と言うのはこうやって進んでいくと私は考えています。
ゲーミング市場は年々拡大していますので、正確には市場での単体GPUの割合が段々低くなっていくというイメージでしょうか。
今でもコスパが極端に悪いAda Lovelaceは需要の減退と言う背景とのダブルパンチで売れ行きが鈍いですが、IntelやAMDが内蔵GPUを強化していけば遠からず下位の単体GPUに求められる役割は変わってくる(既に変わっているかもしれません。)と思います。
RTX4060Tiの売れ行きが不振である背景にはこういったことも関係しているのではないでしょうか。
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