昨日、TwitterのリーカーであるGreymon55氏が、AMD Rembrandt APU(Ryzen 6000シリーズ)がすでに量産されており、2022年第1四半期またはそれ以前に発売される可能性があるとのツイートを投稿しました。
AMD Rembrandt APU (Ryzen 6000シリーズ)が量産されているとの噂
上記の情報が事実であれば、AMDの次世代APUラインナップは、より早く登場すると推測されます。
Rembrandt is already in mass production.
— Greymon55 (@greymon55) September 3, 2021
翻訳
Rembrandtはすでに大量生産されている。
Rembrandtは、AMDの次世代APUのコードネームで、AMDのZen3+コア・アーキテクチャーを強化し、RDNA 2統合GPUを搭載しています。
TSMC社の6nmプロセスノードを用いて製造され、LPDDR5とDDR5の両方の能力を活用します。
Rembrandt APUのTDPは15~65W、最大コア数/スレッド数は8/16となります。ブランド名はRyzen 6000ファミリーとなる予定です。
AMD Rembrandt-H(Ryzen 6000H)APU
HシリーズはAMDのハイエンドノートPC向け、Uシリーズは超低消費電力ノートPC向けとなります。
Rembrandt-Hは、Zen3+テクノロジー、6nmプロセスノード、Navi 2X(RDNA2)GPUアーキテクチャ、TDP35~45ワット、最大コア/スレッド数8/16を搭載します。
AMD Rembrandt-U(Ryzen 6000U)APU
Rembrandt-Uは、同じくZen3+テクノロジーを利用し、6nmプロセスノード、Navi(RDNA2)GPUアーキテクチャ、TDPは15~25ワット、最大コア/スレッド数は8/16となっています。
Barcelo-Uは、Zen3テクノロジーをベースに、7nmプロセスノード、Vega第4世代GPUアーキテクチャ、TDP15~25ワット、最大コア/スレッド数8/16となっています。
AMD VanGoghは、Navi2 iGPUを内蔵した最初のAPUでした。
ここ数年の情報では、早ければ来年初頭にもレンブラントが登場すると予想されていましたが、今回の報道によれば、もっと早い時期に発表があるかもしれません。
TwitterのソースであるRogame(@_rogame)は、2020年の終わり頃にこのツイートを投稿し、今年中に発表されるであろうCezanneファミリー、 Lucienne-U、VanGogh、PollockのAPUを示しました。
https://twitter.com/_rogame/status/1340294195433660422?ref_src=twsrc%5Etfw
その後、このTwitterの情報源は、2022年のAMD APUラインについて、このようなツイートをしています:
https://twitter.com/_rogame/status/1340294511218585601?ref_src=twsrc%5Etfw
DragonCrestファミリーとPollockファミリーは、2022年に発売が予定されている超低TDPノートブックに該当することになります。
AMDのウェブサイトに掲載されている現在のAMD Ryzenラインは、AMD Ryzen 9 5980HXであり、LPDDR5/DDR5メモリ機能の更新と最新のRyzen 6000シリーズプロセッサの活用を除いて、我々が見ている後継機種と多くの特徴を共有しています。
Rembrandtシリーズの正確な時期はわかりませんが、今後も情報が入り次第、追いかけていきたいと思います。
AMD Zen CPU / APU ロードマップ:
Zen アーキテクチャー | Zen 1 | Zen+ | Zen 2 | Zen 3 | Zen 3+ | Zen 4 | Zen 5 |
製造プロセス | 14nm | 12nm | 7nm | 7nm | 6nm? | 5nm | 3nm? |
サーバー | EPYC Naples (第一世代) | 無し | EPYC Rome (第二世代) | EPYC Milan (第三世代) | 無し | EPYC Genoa (第四世代) EPYC Bergamo (第五世代?) | EPYC Turin (第六世代) |
ハイエンド デスクトップ | Ryzen Threadripper 1000 (White Haven) | Ryzen Threadripper 2000 (Coflax) | Ryzen Threadripper 3000 (Castle Peak) | Ryzen Threadripper 5000 (Chagal) | 無し | Ryzen Threadripper 6000 (未確認) | 未確認 |
メインストリーム デスクトップ | Ryzen 1000 (Summit Ridge) | Ryzen 2000 (Pinnacle Ridge) | Ryzen 3000 (Matisse) | Ryzen 5000 (Vermeer) | Ryzen 6000 (Warhol / キャンセル) | Ryzen 7000 (Raphael) | Ryzen 8000 (Granite Ridge) |
メインストリーム デスクトップ ノートPCAPU | Ryzen 2000 (Raven Ridge) | Ryzen 3000 (Picasso) | Ryzen 4000 (Renoir) Ryzen 5000 (Lucienne) | Ryzen 5000 (Cezanne) Ryzen 6000 (Barcelo) | Ryzen 6000 (Rembrandt) | Ryzen 7000 (Phoenix) | Ryzen 8000 (Strix Point) |
低電圧 モバイル | 無し | 無し | Ryzen 5000 (Van Gogh) Ryzen 6000 (Dragon Crest) | 未確認 | 未確認 | 未確認 | 未確認 |
ソース:wccftech - AMD’s Next-Gen Rembrandt ‘Ryzen 6000’ APUs Currently In Mass Production, Alleges Rumor
解説:
Ryzen6000シリーズはRembrandtのみになるのか?
Ryzen6000シリーズはZen3コアの改良版になることがほぼ確定している状態ですが、キャッシュを増量したデスクトップ版Zen3の話は3D V-Cacheの技術紹介とともに出てはいるものの、現在どうなっているのかの音沙汰はありません。
それとは対照的に、APUはRembrandtが量産に入ったという情報が出てきました。
デスクトップ版CPUが発売されてからノート向けAPU発売と言う流れがで今まで来ましたが、今回はデスクトップ版がどうなるのかの話が下りてきていません。
このままだとAPUが先に出るということになると思うのですが、どうなるんでしょうか。
6000番台に上げずに5000XTになる可能性もありますが、それだとわざわざ6000番台のRembrandtを用意する意味があまりありません。
一応ネーミング戦略としては、RadeeonのRX6000番台とCPU/APUのRyzen6000番台の数字を合わせる意味もあったのかなと思っていましたが、思いのほかデスクトップ版Zen3+の情報が出てきません。
当初RembrandtはH系のみ情報が出て、低電圧のU系の話がなかったのでそうなるのかなと思っていましたが、今回の情報を見るとそんなことは無いようなので、デスクトップ版Zen3+の話もそろそろ出てきて欲しいところです。
何もなければ、スタッキング技術を用いて強化するZen3+はZen3と生産ラインがバッティングするはずなので、Zen3は廃盤になってZen3+に切り替えになると思うのですが、そこもはっきりしませんね。
ここまで音沙汰がなく、先にRembrandtの話が出てくるのは何か生産上の問題が上がっているのかなと邪推してしまいます。
AlderLakeの情報がバンバン上がってくるIntelとは対照的です。
VanGoghについて
VanGoghがまだ発表されてないというような書き方が元の記事ではされていますが、SteamDeckの発表イコールVanGoghの発表と言う解釈でよいのではないかと思います。
ゲーム機のSoCに何が使われているのかははっきり言わないというのはよくある話なので、Zen2+RDNA2と言うことはVanGoghで間違いないと思います。
よって、SteamDeckが既に発売時期まで確定している時点でVanGoghは生産に入っているという解釈でよいのではないかと思います。
そうしないと間に合いそうにないですし。
キャンセルと言う噂もありましたが、結局出ることになりましたね。
転売されている3300Xの運命は・・・
3300Xが出店料のかからないYahooショッピングで転売されまくってる件。
安いから売れるんであってこの値段では売れないでしょうね。
5600Xや5600Gより高い値段で売っても売れるわけがない。https://t.co/svUBjmrRmp— Lisaちゃん@PC自作 (@KotoriKanase) September 3, 2021
言わないとわからないみたいなのではっきり書いておきます。
PCパーツで人気が出るのは主に「安い」と言う理由です。
今のGPUのような事情ならまだしも、値段を上げたら見向きもされません。
自作erは性能と価格と言うものをかなり強く意識していますので、転売が入る余地はないです。— Lisaちゃん@PC自作 (@KotoriKanase) September 3, 2021
ツイッターでは上のように投稿していますが、Rembrandtが出ればますます3300Xのような下位モデルの価値は下がっていきます。
また、14nm版Zen3APUであるMONETも準備されていると言われていますので、どんどん下位モデルのは価値は下がり続けると思います。
PCパーツは寿命が短く、出た瞬間から次のモデルがいつ出るのかの予想が付くのでどんどん価値が下がり続けます。
今は半導体不足でそうなっていませんが、いずれ正常化するでしょう。
Ryzen 9000シリーズ
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Ryzen 8000GシリーズAPU(GPU内蔵)
Ryzen 5000/4000シリーズ