Igor's LabのIgor Wallossek氏により、Intelの第13世代Raptor Lake-SデスクトップCPUの電力要件が明らかになりました。
この情報は、インテルの第12世代Alder LakeデスクトップCPUの最初の電力数値を報告したちょうど1週間後に得られたもので、Raptor Lakeはマイナーながらもいくつかの変化をかき立てることになりそうだ。
インテルの第13世代Raptor Lakeと第12世代Alder LakeのデスクトップCPUは、必要とされる電力の面でかなり似通っていることが、リークされた文書からわかりました。
Intel Raptor Lake-S Desktop CPUのラインナップは、2022年にAlder Lake-S Desktop CPUのラインナップに取って代わることになる。
この製品は、5nmプロセスを採用した新しいZen 4コアをベースにしたインテルのRaphaelプロセッサーと直接競合するため、コンシューマーセグメントではかなり厳しい競争になると思われます。
また、同様のセグメント構成で、125Wの「K」、65Wの「Standard」、35Wの「Low-TDP」が発売される予定です。
Igor氏によると、Intel Raptor Lake-S CPUのマイナーチェンジは、PL4リミットがReactive動作に移行することだという。
Intel Alder Lake-SのCPUはプロアクティブ動作を採用しているが、新しいリアクティブモードにより、チップはパフォーマンスコアとエフィシェンシーコアの両方でより高い周波数を最適に叩くことができるようになる。
PL4は依然として日和見主義的な制限であり、Tauは10ms以下なので、特定のワークロードではほとんど常にスパイクとして表示されます。
PL4の制限は、プラットフォーム自体の最高ワット数とアンペア数に達すると、電源の過電流保護も作動させます。
Intel Alder Lake-S & Raptor Lake-S デスクトップCPUの消費電力要件(ソース: Igor's Lab)
インテル Raptor Lake-S 125Wモデルは、PL1定格が125W(性能モードでは125W)、PL2定格が188W(性能モードでは253W)、PL4定格が238W(性能モードでは314W)となっています。
PL4定格は新たに導入されたリアクティブ動作により低くなっていますが、PL2定格はIntel Alder Lakeと比較して若干上昇していることがわかります(253W vs 241W)。
65WのAlder Lakeチップも同様で、PL1定格が65W(性能モードで65W)、PL2定格が133W(性能モードで219W)、PL4定格が179W(Perfモードで277W)となっています。
最終的には、PL1定格が35W(性能モードで35W)、PL2定格が80W(性能モードで106W)、PL4定格が118W(性能モードで152W)のIntel Alder Lake-S 35Wバリエーションを用意しました。
インテルRaptor LakeデスクトップCPUのパワーレーティング
CPU TDP セグメント | 125W | 65W | 35W |
Alder Lake PL2 | 188W (241W 性能) | 126W (202W 性能) | 78W (106W 性能) |
Raptor Lake PL2 | 188W (253W 性能) | 133W (219W 性能) | 80W (106W 性能) |
Alder Lake PL4 | 283W (359W 性能) | 195W (311W 性能) | 131W (171W 性能) |
Raptor Lake PL4 | 238W (314W 性能) | 179W (277W 性能) | 118W (152W 性能) |
最大消費電力増分 (Alder Lake vs Raptor Lake PL2 性能) | 5% | 6% | 3% |
最大消費電力増分 (Alder Lake vs Raptor Lake PL4 性能) | -19% | -9% | -11% |
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このように、第13世代のRaptor Lake CPUでは、インテルのデスクトップCPUで最も動作可能な限界であるPL2定格のワット数が下がる一方で、必要な最大電力はわずかに増加することになります。
Intel Raptor Lake CPUは、2022年の発売が予定されており、既存のLGA 1700ソケットおよび600/700シリーズプラットフォームでのDDR5メモリのサポート、コア数の増加、および一般的なIPCの向上を特徴としています。
解説:
AlderLakeもRocket Lakeと比較すると消費電力が高くなるそうですが、Raptor Lakeも同様になるようです。
AMDを引き離すまでは回して回して性能を稼ぐという考え方になるのでしょう。
今回は高効率コアと高性能コアが分離されていますので、シングルスレッド性能とマルチスレッド性能は分離されています。
高効率コアが増えていけば、効率の悪い高性能コアのクロックを若干落としても性能が稼げると思いますので、コアが増えていけば消費電力は解決可能な問題なのかもしれません。
AMD64が登場した時も、AMDを引き離すまではTDPを落とすことは無かったですが、デスクトップにも省電力の波が来たのはようやくHaswell世代からだったと思います。
Zen2コアのRyzenはIntelにかなりのショックを与えたと思いますので、当面はガンガン回して性能を稼ぐという方向で行くと思います。
頑張っても全く及ばないサーバーやHEDT向けCPUはそれこそTSMC3nmで製造するつもりなのでしょうね。
Core Ultra 200Sシリーズ
ソケットLGA1851
Intel 第14世代Coreシリーズ
ソケットLGA1700
※ 末尾にFがついているモデルはGPUがありませんのでご注意ください。