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リーク情報の用語解説

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当サイトのリーク情報にはいろいろな用語が出てきます。

難しく感じるかもしれませんが、いくつかの用語を覚えてしまえば理解できますので、頑張って覚えましょう。

 

Fab(ファブ)、ファウンドリ

半導体を製造する工場のこと、PCパーツの世界においてはCPU、メモリ、GPUなどを生産する工場のことだと覚えておいて差し支えありません。

半導体の生産工場には莫大な投資が必要であり、中でもCPU、GPU、SoC(CPU+GPU+チップセット。主にスマホに使われる)の生産が可能な最先端のFabは限られる。

  • Intel
  • TSMC
  • Samsung

最先端の7nm以上の製造プロセス(製造技術)を持っていて、PCパーツのCPU、GPUの生産に使われているのは主にこの三つです。

ちなみに同じ7nmEUVの製造プロセスでも工場が違えば設計が変わるために一度設計してしまうと簡単に工場は変更できない。

その他の半導体ファウンドリ

  • UMC(聯華電子)
  • Powerchip(力晶半導体)
  • GLOBALFOUNDRIES(グローバルファウンドリーズ)
  • テキサス・インスツルメンツ(Texas Instruments)
  • SMIC(中芯国際集成電路製造)
  • GSMC(宏力半導体)
  • CSMC(華潤上華技科)
  • Hua Hong Semi(華虹半導体)
  • World Leader In Specialty Foundry, DB HiTek(Dongbu HiTek)
  • Vanguard(VIS)
  • TowerJazz
  • SSMC
  • X-Fab
  • Ruselectronics
  • Mikron

最近では中国のSMICが躍進目覚ましいです。2019年に14nmの生産に入っています。

 

製造プロセス

製造技術のこと。

半導体内部に使われる最小の配線幅を指して7nmなどと呼ばれる。

n(ナノ)は10億分の1で1nmは10億分の1メートル

参考:大きさの比較

水分子一個 約0.38nm

タバコの煙の粒子一個 約1μm=1,000nm

人間の髪の毛 平均約0.08mm=80,000nm

※ 上記のようなスケール感になります。

基本的に数字が小さくなるほど密度が高くなり、性能が向上します。

最先端の7nmEUVの最小配線幅は水分子数十個分のサイズしかないということになります。

以前は数字が大きければほぼ同じと言われていましたが、現在では同じ数字でもIntelとその他のFabで密度が大きく異なります。

上がintel14nmとその他の20nm、16nm、14nmのトランジスタ密度の比較です。

intelの製造プロセスの方が密度が高いのが理解していただけると思います。

14nmまでははIntelが世界1の技術を誇っていた製造プロセスですが、

最新の製造プロセスでは上のようになっており、立ち上げが遅れたIntelの10nmとTSMCの7nmがほぼ同じトランジスタ密度となっており、TSMCに追い抜かされてしまっています。

Samsungは7nmでは受注を受けることが出来ませんでした。GF(Global Foundries)は7nm製造プロセスの開発を諦めてしまいました。

 

最新の製造技術の問題点

最近の製造技術では製造方法がモバイル用とデスクトップ用で特性が異なるため、両方を生産できるような製造プロセスにするのは難しいと言われています。

モバイル用をデスクトップ用として使おうとしても低消費電力になりますがクロックが上がりません。

TSMCの20nmはモバイル専用です。

また、出始めIntelの14nmもクロックが上がらず、苦労していたようです。

Intelの10nmもモバイルCPUしか生産していませんので、この問題に直面しているものと思われます。

また、リーク電流といい、半導体内部の配線パターンが細すぎて、何も考えずに普通に配線パターンを作ると本来絶縁されているはずのところで電子が隣の配線に移ってしまいます。

このリーク電流は90nmプロセスあたりから発生するようになっており、これを如何に解決していくかが最先端の半導体を作るうえでのカギになっており、莫大な費用が掛かっているところです。

リーク電流が発生すると省電力性が失われ、エネルギー効率が悪くなります。要するに爆熱なCPUになります。

 

ウェハー

半導体素子製造の材料である。高度に組成を管理した単結晶シリコンのような素材で作られた円柱状のインゴットを、薄くスライスした円盤状の板である。呼称は洋菓子のウェハースに由来する。

ウェハーの直径は50mm - 300mmまでいくつかあり、この径が大きいと1枚のウェハーから多くの集積回路チップを切り出せるため、年と共に大径化している。2000年ごろから直径300mmのシリコンウェハーが実用化され、2004年にはシリコンウェハ生産数量の20%程を占めた。

ウェハーの厚さは、製造工程での取り扱いの簡便さから0.5mm - 1mm程度に作られており、一般のシリコンウェハーの場合、外寸は SEMI(英語版) などの業界団体で標準化されており、直径150mm(6インチ)の場合は厚さ0.625mm、200mm(8インチ)では厚さ0.725mm、300mm(12インチ)では厚さ0.775mmとされている。厚み公差は±0.025mmである。

工程中でウェハーの向きを合わせるため、周上にオリエンテーション・フラット[8]と呼ばれる直線部、またはノッチとよばれる切り欠きが設けられている。また、結晶構造が製造する半導体素子の動作に最も適した方向となるよう、ウェハーは特定の結晶方位に沿ってスライスされており、導電型と結晶方位によってオリエンテーション・フラットの切り欠き位置が決まっている。

wiki - ウェハー

Wikiより引用

半導体製造に使われるウェハーの画像

ウェハー

1枚のウェハーからとれるCPUやGPUの数はCPUやGPUのチップの面積とウェハーの面積から決まっており、さらに同じウェハーからとれるものの中でも良品や動作不能な不良品、またはクロックが上がらない出来のよくない個体も存在する。

材料から動作可能な良品が取れる割合を歩留まり(ぶどまり)といい、歩留まりが良いほどコストが低くなる。

大きな面積のCPU、GPUの方が、1枚のウェハーからとれる個数が少なくなり、一つでも不良品が出ると大きく不良品率が上がるのでコストがかさむ。

これらウェハーからとれる出来の良い個体のことを選別品と呼ぶ。

 

チップの型番と選別品、カットダウンモデルの関係

ここでは種類の多い、TU106についてみてみましょう。

TU106(CUDAコア数2304)

チップの型番有効なCUDAコア数
RTX2060TU106-200A-KA-A11920
RTX2060SUPERTU106-410-A12160
RTX2070TU106-4002304
RTX2070(OC)TU106-400A-A12304

TU106はCUDAコア数が2304でRTX2060はそのうち1920しか有効になっていません。

こういったモデルをカットダウンモデルといいます。

逆にTU-106-400/A(=RTX2070)は2304すべてが有効になっていますが、こういったチップのことをフルシリコンと言います。

基本的にはカットダウンモデルは選別落ち品(ウェハーの中からとれたものの中でも出来が良くない個体)が使われますが、カットダウンモデルでも後から出たRTX2060SUPERは動作クロックが引き上げられ、RTX2070とほぼ同じ性能を持つなど、当てはまらないモデルも存在する。

 

AIBパートナー

これもよく使われる言葉ですが、nVidia、AMD、Intelなどの企業は直接自社でGPUなどの最終製品を生産しているわけではありません。

チップを生産して、それをASUS、Gigabyte、Zotac、Asrockなどのメーカーが生産することになります。

これらのメーカーをボードパトナーやAIBパートナーと呼びます。

ちなみに初期に出るモデルはチップのメーカーが設計したリファレンスモデルですが、発売から2-3か月後にはAIBパートナーが設計したカスタムモデルが出回ります。

これらのカスタムモデルはメーカーが保証しているスペック以上にOC出来たり、定格のモデルでもファンの音が静かだったり、ボード長が短かったりなどの恩恵があるのが特徴です。

どの程度の性能・恩恵があるかはメーカーの手腕によります。

個人によって好みのメーカーがあると思いますが、各メーカーの技術力や考え方が反映されているのはカスタムモデルなので、自分の好きなメーカーならではのモデルが欲しい場合は発売から少し待ってカスタムモデルを購入するのが良いでしょう。

 

 

最近だとRX5700がわかりやすかったので、例として挙げてみると

リファレンスモデル

MSI

 

ASUS

リファレンスモデルはメーカーが違ってもほとんど同じ形状になります。(nVidiaのRTX2080Tiなどプレミア性の高いモデルの場合はヒートシンクとファンがメーカーによって違っている場合があります。しかし、中のボードは同じです。)

 

カスタムモデル

MSI Radeon RX 5700 MECH OC

 

MSI Radeon RX 5700 MECH OCはGPUのボードの形状からして違うのがわかるのではないかと思います。

 

 

発売や発表など時期を表す言葉

2020年Q1などと言いますが下のようになっていいます。

Q1=1-3月

Q2=4-6月

Q3=7-9月

Q4=10-12月

日本語ではQ1を第一四半期、Q2を第二四半期・・・などという呼び方をすることもあります。

外資系企業の営業成績は四半期ごとに出すのが普通であり、株主や投資家への説明会などを行うため、こういった3か月に一度の決算報告を行います。

そのため、新製品の発売などもこのような括りで行われることが多く、リーク情報でも多く使われます。

また、2020年H1/H2などの呼び方もあり

H1=1-6月

H2=7-12月

となります。

半導体業界は非常に競争が激しく、製品交代のサイクルが早いため先の予定が立てにくく、あまりに先の予定を説明するときは上半期、下半期などの半年ごとになることもよくあります。

 

アメリカのクリスマス商戦

欧米ではクリスマス時期は日本とは違って非常にウェイトが高くなります。

日本で言えばまさにお正月みたいなものです。

アメリカでのクリスマス時期は11月第4木曜日感謝祭明けの「ブラックフライデー」から始まります。

ここからクリスマスまでの期間中、米小売業界の年間売り上げの約2割が叩き出されるといわれています。

当然ですが、ゲーミングPCなどの売上もこの時期に大きな需要が発生しますので、PCパーツの場合、各社の新製品などが6月のComputex Taipeiなどで発表され、およそ9月くらいまでに発売されるのはクリスマス商戦をにらんでいるからです。

当然ですが、各メーカーの有力な製品はクリスマス商戦に合わせて企画・製造・販売されることが多いですので覚えておいた方が良いと思います。

最近では大きな需要を見込むソニーのPS5が1年以上先のすでに2020年のクリスマス商戦に向けて準備していると言われています。

これは巨大な需要を見込んでいる例外ですが、それほど大きな需要を見込まないPCパーツだと半年くらい前をめどに発表されます。

 

ロンチについて

ゲーム機の世界に詳しい方ならよくわかっていると思いますが、いつの間にか使われるようななった言葉。

英語で「Launch」のことで、打ち上げという意味です。

転じて、製品の発売とか発表のことを指します。

Launchというと発売なのか発表なのかどちらの意味もありますので、どちらかを指すのかは前後の文脈から判断するしかありません。

多くの場合、発表したときに発売日も公開されますが、発表だけして発売しない(できない)ことをペーパーロンチといいます。

例えば、Ryzen3000シリーズのロンチは発表という意味では2019年6月2日(Computex Ttaipei2019)で発売という意味では2019年7月7日になります。

これはどちらもロンチです。

メーカーが正式に発表する前に情報が流出することをリークといいます。

これが主に当サイトが扱っているものです。

各メーカーと取引先、関係企業にはNDA(秘密保持契約)があるため、製品の正式発表前に情報を公開すると契約違反となり、多くのリーク情報ではソースは明示されません。

そのため嘘情報(フェイク)が混じっていることがあり、情報の信ぴょう性はあまり高くありません。

これも是非覚えておいていだたきたいところです。(笑

 

 

OEM・リテール

OEM・リテールに関しては別に記事を書いて解説していますので、そちらを参照してください。

参考:OEMとかリテールとかってなんだ?

 

SKU

Stock Keeping Unit(ストック・キーピング・ユニット)の略で、受発注・在庫管理を行うときの、最小の管理単位のこと。

同じ製品でも複数個入りの場合はSKUが変わるのですが、そういったことがほとんどないPCパーツの場合は、製品の型番だと考えてもらって差し支えありません。

CPUの場合だとステッピング(製品の内部バージョンのようなもの)が変更になっても変わらないこともあり、変わることもあるため、ステッピングを見分ける用途には使えません。

 

以上、当サイトでよく使われている用語の解説でした。

私も専門家ではありませんので、補足、間違っている点などがありましたらコメントにてご指摘お願いします。

 

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