Intelは、東京で開催されたIntel Developer Conference 'IDC' 2019で、モバイル版Xe GPUのパフォーマンス予測を明らかにしました。
これは、Gen 11アーキテクチャで現在の消費者向けUHD620グラフィックスに取って代わります。
同社は、前世代に比べて最大2倍のパフォーマンスの向上を達成できるという意見を表明していますが、それは経験則ではなく、特定のシナリオでのみ発生する可能性があります。
Intel独自のパフォーマンス比較グラフィックを見ると、人気のeSportsタイトルのパフォーマンスの50%から70%の改善がほとんど見られていることがわかります。
これは、今日のゲーム市場のほとんどを代表しています。
目的は、最も人気のあるeSportsタイトルで60 FPSを超えることです。
これは、Gen 11 GPUではIPCと専用のダイ領域全体では管理できませんでした。
IntelのXe(指数関数など)アーキテクチャはハードウェアベースのレイトレーシングを特徴とし、このアーキテクチャはiGPUからHPCプラットフォームに至るまで拡張性を高めるために開発されていることが以前から言われていました。
ソース:techpowreup - Intel Mobility Xe GPUs to Feature Up to Twice the Performance of Previous iGPUs
解説:
Intel 内臓のGen12グラフィックスの性能が明らかになりました。
多くのGPUがそうであるように、同じ回路の集合体であるGPUのコアはスケーラビリティを前提に設計されています。
例えば、GTX1650は896CUDAコア、RTX2080Tiは4352CUDAコアですが、これは同世代であれば同じ性能を持つCUDAコアになります。
この小さな回路をRTX2080Tiは4352個並列に動かすことが出来ます。
スケーラビリティとはこれらの回路が増えていってもきちんと性能が出る形で動かせるようにできることを言います。
スケール(規模)を自在に変更できるようになっているのでスケーラビリティです。
intel内臓のGen12グラフィックスもこの仕組みを持っていて、内臓GPUは72EU(EUとはnVidiaで言うCUDAコアのようなもの)ですが、Xeはリーク情報では512EUと言われています。
価格は5万円-7万円ほど($500程度)という話が出ていましたので、恐らくはRTX2070からRTX2080程度の性能になるのではないかと思います。
まだ仕様が公開されていませんので、断言はできませんが、Gen12グラフィックスの性能を見ればおおよその見当はつけられるのではないかと思います。
IntelのリファレンスモデルがCPUと同じ流通形式で代理店のチャージを削減できる仕組みがあれば面白いかもしれませんね。
Intelは昔、自社でマザーボードを生産して、その後OEMでFoxconnあたりが生産するようになりましたが、最終的にはすべてASUSやGigabyteなど皆さんおなじみのボードパートナーが生産することになり、Intelブランドのマザーボードは消滅しました。
よってGPUも現実的に考えるとAIBパートナーが生産することになると思いますのでこのような仕組みにすることは難しいでしょうが、規模が大きいIntelが代理店のチャージを削る仕組みを提供できれば価格的には面白いことになるのではないかとひそかに期待しています。
他のメーカーにはできない芸当でしょうからね。