AMDは、Radeon RX 7600とRX 7600 XTの間のギャップを埋めるRX 7650 Golden Rabbit Editionを中国市場向けに発売した。
8GBのGDDR6 VRAMを搭載したRadeon RX 7650 GREが中国で発売、RX 7600よりクロックがやや高いのが特徴
AMDは、中国市場専用の全く新しいRDNA 3 GPUを発表した。
AMDは通常、Radeonシリーズで中国居住者向けにGRE(Golden Rabbit Edition)を提供しており、RX 7900 GREがあったように、RX 7650 GREも市場に登場した。
予想通り、RX 7650 GREはRX 7600より速いが、RX 7600 XTより遅い。
RX 7900 GREの場合も同様で、RX 7800 XTとRX 7900 XTの中間に位置する。
しかし、このGPUは2枚のカードのうち遅い方に近い。
AMDのボード・パートナーであるASRockやPowerColorは、RX 7650 GRE用のカスタム・デザイン、すなわちASRock ChallengerとPowerColor Hellhoundを発表した。
それぞれデュアルファン設計を採用しており、RX 7600エディションと比較して、いずれも若干高いクロック速度が期待できる。
RX 7650 GREは、RX 7600およびRX 7600 XTと同じNavi 33ダイを使用し、32個のCompute Unitを誇る。
RX 7600 XTが16GB VRAMを使用するのに対し、7650 GREはRX 7600版から8GB GDDR6メモリを継承している。メモリバス幅とメモリ帯域幅も同じだ。
RX 7650 GREのクロックは2695MHzで、RX 7600の2655MHzより少し高い。
しかし、RX 7600 XTのブーストクロック2755 MHzより645 MHzほど低い。
シングル8ピン電源コネクタを装備するRX 7650 GREの消費電力は、RX 7600とほぼ同等だが、TDPは165Wから170Wにわずかに増加している。
これでもRX 7600 XTより20W低いため、8ピン・コネクターで十分だろう。
AMDは、Radeon RX 7650 GREの価格を2,099元(約289ドル)に設定した。
これはRX 7600の発売価格より20ドル高く、RX 7600 XTより40ドル安い。
AMD Radeon RX 7000 RDNA 3 GPUラインナップ(更新):
グラフィックス カード | AMD Radeon RX 7900 XTX | AMD Radeon RX 7900 XT | AMD Radeon RX 7900 GRE | AMD Radeon RX 7800 XT | AMD Radeon RX 7700 XT | AMD Radeon RX 7600 XT | AMD Radeon RX 7600 | AMD Radeon RX 7600 XT |
GPU | Navi 31 XTX | Navi 31 XT | Navi 31 LE | Navi 32 | Navi 32 | Navi 32 | Navi 33 XL | Navi 33 |
製造プロセス | 5nm+6nm | 5nm+6nm | 5nm+6nm | 5nm+6nm | 5nm+6nm | 5nm+6nm | 6nm | 6nm |
ダイサイズ | 300mm2 (GCDのみ) 522mm2 (MCD込み) | 300mm2 (GCDのみ) 522mm2 (MCD込み) | 300mm2 (GCDのみ) 522mm2 (MCD込み) | ~200mm2 (GCDのみ) 150mm2 (MCD込み) | ~200mm2 (GCDのみ) 150mm2 (MCD込み) | 204mm2 | 204mm2 | 204mm2 |
トランジスタ数 | 580億 | 580億 | 580億 | 281億 | 281億 | 133億 | 133億 | 133億 |
GPU WGP数 | 48 | 42 | 40 | 30 | 27 | 16 | 16 | 16 |
ストリーム プロセッサ数 | 6,144 | 5,376 | 5,120 | 3,840 | 3,456 | 2,048 | 2,048 | 2,048 |
TMU数/ ROP数 | 384 / 192 | 384 / 192 | 320 / 160 | 240 / 96 | 216 / 96 | 128 / 32 | 128 / 32 | 128 / 32 |
ゲームクロック | 2.3 GHz | 2.0 GHz | 1.9 GHz | 2.2 GHz | 2.1 GHz | 2.47 | 2.2 GHz | 未定 |
解説:
RX7650GRE発進
中国市場向けのRX7650GREが発売されるようです。
中国限定なのは、ミドルロー、ローエンド需要が大きいこと、市場が成熟しきってないことが要因なのでしょう。
MCMの上位モデルの廉価版が出てこないのはTSMCのAMD社CoWoS割り当て分はすべてMI300シリーズにつぎ込まれているのでしょう。
モノリシックのNavi33だけが辛うじて廉価版として発売されるという子になります。
価格は290ドルとのことですが、1ドル150円と少し円高で計算しても43,500円とあまり安くありません。
円安が続く限りはこれがどうにかなることはなさそうです。
先日DeepseekショックでNVIDIAの株価が暴落した後、円高になりましたが、基本的に円キャリーして米国株に投資されているようですので、AI銘柄が暴落したり、日米の金利差が縮まると円高に戻っていくようですね。
この円安は何とかしてほしいものです。