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NVIDIAのARMに特化したPCチップは2026年までに商業デビューの見込み、チーム・グリーンは重要なリリースを「釘付け」にすることに注力

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NVIDIAのARMベースの「AI PC」チップは、2025年9月までに市場に登場し、2026年には商業生産が開始される見込みである。

NVIDIAのAI PCチップの野望はまだ非常に活発で、PC市場を破壊する可能性のあるMediaTekと協力している。

NVIDIAの自社開発PCチップにまつわる噂は、かなり以前から業界に流れており、このSoCへの期待はかなり高い。

というのも、現代のPCチップ市場にはイノベーションが求められており、主に既存のソリューションでは消費者の注目を集めることができなかったため、NVIDIAはそこをターゲットにしている可能性が高いからだ。

現在、DigiTimesの報道によると、NVIDIAのAI PCチップは、2025年から2026年にかけての市場投入を視野に入れており、CPUとGPUの専用プラットフォームがデビューする予定だという。

以前の業界の噂では、NVIDIAはPCの野望のためにメディアテック(MediaTek)と提携すると言われており、メディアテックはモバイル「Dimensity」プラットフォームを通じてチップ設計の経験を持っている。

このレポートでは、Team GreenがARMに特化した 「スタンドアロン 」のCPUおよびGPUソリューションを導入する計画であり、おそらくそれらをコンシューマーやクライアント・セグメントなどの異なるビジネス・アプリケーションに活用することになるだろうと言及しているが、今のところNVIDIAの計画は不透明である。

NVIDIAがかなり以前からカスタムチップ事業への参入を模索していたことは明らかで、同社の「Tegra」ソリューションがかなりうまくいっていることを考えると、NVIDIAに適切な経験がないと言うのは間違いだろう。

Tegra」SoCは、AIビジネスでの評判とともに、間違いなく同社のPCチップ・ソリューションを盛り上げるだろうし、現代のCPUメーカーがこの業界でいかに製品を怠っているかを考えると、NVIDIAには最適な機会があり、これ以上ないタイミングだ。

噂されている仕様の面では、NVIDIA x MediaTek PC SoCはTSMCの3nmプロセスを採用すると言われており、チーム・グリーンの次世代iGPUソリューションとMediaTekのチップ設計に関する専門知識を搭載していることから、パフォーマンスに関しては画期的なものになることは必至で、クアルコムのSnapdragon X Elite SoC、あるいはAMDやIntelの次世代ソリューションと真っ向から競合するような高品質の最終製品を目の当たりにすることができるだろう。

2025年後半という発売時期が明らかになった今、NVIDIAのチップが既存の競合にどのような影響を与えるのか、あるいは消費者の注目を集めることができるのか、興味深いところだ。

ほとんどの場合、発売は控えめに言っても破壊的なものになるだろう。

ソース:wccftech - NVIDIA’s ARM-Focused PC Chip Expected To Debut Commercially By 2026 As Team Green Focuses On “Nailing” A Pivotal Release

 

 

 

 

解説:

かつてNVIDIAがチップセットを発売していたことを知っている方も多いでしょう。

参考:wiki - Comparison of Nvidia nForce chipsets

英語ですが、上の記事に一覧表があります。

これが一番わかりやすいでしょう。

nforceがそれで、かつてIntelやAMDのプラットフォーム向けにチップセットを出していたと言ったら驚く人もいると思います。

AMDがATiを買収した時、NVIDIAは終わったとみんな思いましたし、わたくしも思いました。

しかし、今AIがブームになり、ちっぽけなGPUの製造会社だったNVIDIAがIntelやAMDをはるかに超える時価総額になるとは当時誰も想像だにしていなかったと思います。

前にも書きましたが、x86はライセンスでガチガチに固められています。

ライセンスを持っているのは世界でもAMDとVIAの関連企業セントールテクノロジーだけです。

中国製のx86互換プロセッサを発売しているの兆芯はセントールのライセンスを利用していますので、あれは合法です。

参考:wiki - セントールテクノロジー

Intelはこのライセンスを広げるつもりがありませんので、世界でも3社だけしかx86を作れないということになります。

AMDは今のところIntelが勝手に不具合問題を出してオウンゴールしてしまったので売れていますが、本来であればIntelの製品に対抗するのは非常に難しいということです。

NVIDIAはライセンスさえあればCPUとチップセット事業に楽に参入できるだけの技術力があるということです。

実際、ARMではGrace-Hopperのようにサーバー市場ではCPU付きのシステムを販売しています。

そのNVIDIAが2004年以来、実に20年以上ぶりにCPU込みのSoCでWindows市場に再参入するということです。

今AIで絶好調のNVIDIAですから、その注目度がいかほどかよくわかるのではないかと思います。

2025年発表、2026年発売というタイムラインのようですので、まったく知らない人はここで予習をしておきましょう。

知っている方はノスタルジーに浸ってください。(苦笑。

元記事の後段にもあります。

ほとんどの場合、発売は控えめに言っても破壊的なものになるだろう。

業界がこの出来事をどのように見ているのかがこれでわかると思います。

実際にこの流れを作ったのはAppleシリコンであるMシリーズプロセッサなので、わたくしはAppleがあまり好きではないですが、Windowsの世界にARMを持ち込むきっかけになったのは非常に大きな功績だと思います。

LunarLakeはx86としては効率の面で非常に優秀なCPUたと思いますが、それでもベンチマークで比較するとARMに一歩及んでいないのは事実です。

さて、NVIDIAのARM SoCはx86に最後の審判を下すのか、時代のあだ花になるのかはこれからわかると思います。

 

 

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