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Intel Core Ultra 7 155H、リークテストでは複雑な性能:内蔵GPUは高速に、CPUは低速に

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何か問題があったのだろうか?

12月14日の正式発表に先立ち、インテルのCore Ultra 7 155Hのレビューが発表された。

BilibiliのユーザーCorbcasによってテストされた彼らの155H搭載ラップトップは、3DMark Time Spyで印象的な統合GPU性能を示したが、Cinebench R23ではCPU性能が低かった。

我々が知る限り、155Hはインテルが開発中の、より高速でハイパワーなMeteor Lakeチップのひとつだ。

Core Ultra 9 185Hがこれまでにリークされた唯一のハイエンドCPUであることを考えると、155Hは少なくとも今のところ、インテルがこの世代で2番目に速いHクラスCPUとさえ言えるかもしれない。

というわけで、CPU側ではやや意外な性能結果となっている。

Intel Core Ultra 7 155H パフォーマンス

Core Ultra 7 155HRyzen 7 7840HSCore i7-1360P
Cinebench R23
シングルコア
1483~1,800*~1,800*
Cinebench R23
マルチコア
12085~16,000*10095
Time Spy GPU30772749~1,800*

これらのベンチマークを、独自のテストによるデータ、公式の3DMarkランキング、および公開データに基づく概算値と比較すると、155Hの全体像はあまりよくありません。

Dell XPS 13 Plusに搭載されているCore i7-1360Pよりもマルチスレッドのスコアは約20%高いが、シングルスレッド・テストでは負けている。

どちらの指標でも、AMDの競合するPhoenixベースのRyzen 7 7840HSにかなりの差で負けた。

しかし、Time Spyではもっとポジティブに見える。155Hは、7840HSに搭載されている780Mグラフィックスさえも凌駕し、3つのチップの中で最も高速な統合グラフィックスを搭載している。

このiGPUは、ROG Allyのようなトップエンドのゲーミング・ハンドヘルドを駆動するものなので、155Hがより高速であることはかなり大きなことだ。

しかし、155Hには4つのメモリ・チャネルがあり、780Mには2つのチャネルしかありません。

しかし、消費電力は、Cinebench R23とTime Spyの両方で約40ワットを消費し、155Hのもう1つの不利な点だった。

7840HSと1360Pの消費電力は、少なくともピーク時でほぼ同じであり、155Hはインテルの前世代チップよりも効率が悪いことになる。

もちろん、この発売前レビューに重大な注意点がないわけではない。

まず、ノートパソコンのモデルなど、テスト条件についてほとんどわかっていない。

消費電力の数値が平均値なのか最大値なのかもわからない。

しかし、Time Spyの結果で興味深いものが1つある。

155Hの4.5GHzのピークはわずか3回で、テスト期間中、クロックスピードは非常に安定せず、3GHz程度まで低下したこともあったようだ。

そのため、CPU性能が中途半端な結果になっている可能性があるが、グラフの半分しか見ることができないため、断言するのは難しい。

現実的には、Meteor LakeがRaptor LakeよりもCPUの性能と効率が悪いとは考えにくく、特に新しいマイクロアーキテクチャと最新のインテル4プロセス(旧7nm)を採用していることを考えればなおさらだ。

この結果は明らかにおかしい。

ここにあるデータがMeteor Lakeの実際のパフォーマンスを代表しているとすれば、それはTime SpyのGPUスコアだけかもしれない。

ソース:Tom's Hardare - Intel Core Ultra 7 155H delivers mixed performance in leaked tests: fast integrated graphics, slow CPU results

 

 

 

 

解説:

MeteorLakeは内蔵GPUの速度が上がりCPUの速度が下がるという結果に。

現時点でリークする情報なのですから、製品版に極めて近い状態であると判断してもよいのではないかと思います。

CPUの速度が下がって、内蔵GPUの速度が上がる微妙な結果になったようですが、私はこれを前向きに評価したいです。

CPUの性能は既に現時点、モバイルでも十分なレベルに到達しています。

今後はGPUを強化していったほうが受けられる恩恵は大きいでしょう。

ベンチマークの数字の為だけにCPUの速度にこだわって省電力性や内蔵GPUの進化を妨げるのはあまり賢い行動とは言えないと私は思います。

APUの躍進を見ていればどちらを強化するのに力を入れていくべきかははっきりしているでしょう。

AMDがStrix Haloを準備しているようにIntelも同程度の性能の製品を準備しておくべきと思います。

携帯ゲーミングPCの躍進でAMDの内蔵GPUのシェアは一気に上がりましたが、これを完全放置してAMDのやりたい放題にさせておくとまたシェアが下がっていくということになります。

折角サーバーには何の役にも立たないハイブリッドをわざわざ作ったのですから、その恩恵はクライアントレベルの端末に出来るだけ下ろしていくべきではないでしょうか。

今までSoCの進化でローエンドGPUと言う分類はほぼ絶滅しましたが、これからはミドルローからミドルレンジのGPUの分野を侵食していくことになると思います。

 

 

 

第14世代intelCore i5/7/9シリーズ

 

※ 末尾にFがついているモデルはGPUがありませんのでご注意ください。

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