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intelのサーバー向けプロセッサの2018年末からの予定について

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LGA2066向けには延期したCascadeLake-Xですが、サーバー向けのCascadeLakeは2018年末にちゃんと出るようです。

売上ベースでは5%程度のLGA2066はintelにとってはあまり重要ではないみたいですね。

intelの様に隙間なく用途に応じたラインナップがそろっていると、サーバー向けとは明確に差別化しないとサーバー向けのプロセッサやシステムに大きな影響が出ますので、致し方ないところなのかもしれません。

この辺はリソースが足りなくてラインナップの拡充が追い付かないAMDとは対照的なところです。

サーバー向けのプロセッサは

2018年末にCascadeLake

2019年にCooperLake

2020年にIceLake

とほぼ1年ごとに世代交代するようです。

この辺はサーバー向けのプロセッサはデスクトップ向けと比較して寿命が長いことを考えて一世代飛ばしたAMDとは対照的です。

IceLakeに関してはサーバー向けの前にコンシュマー向けのプロセッサを発売するということですので、図らずもサーバー向けのプロセッサの情報公開でデスクトップ向けプロセッサの発売スケジュールが裏付けられた形になります。

2019年末に10nmのデスクトップ版IceLakeが発売されるのはというのは今のところ大丈夫と見てよいでしょう。

CannonLakeをスキップできるあたり、やはりintelの体力は凄いなと改めて思います。

AMDなら倒産レベルの損失でしょう。

 

このサーバー用のCascadeLakeに関してはVNNIという機械学習向けの拡張命令セットを搭載しており、SkyLake-SPの11倍の深層学習推論性能があるそうです。

機械学習向けと言えば、LarrabeeからXeon Phiへの製品ラインは不遇に次ぐ不遇続きで、Xeon Phiの次世代製品Knights Hillは開発中止の憂き目に遭っていますが、どうやら命令セットもCascadeLakeに引き継ぎされてしまいました。今後、機械学雌雄向けに特化したマルチコアはGPUのArcticSoundが引き継ぐのかと思っていましたが、急速にマルチコア化が進んでいる通常のXeonがその役割を果たすのかもしれません。

どちらにしてもゲーミング向けにはあまり関係のない話ですが、intelがマルチコア化に特化したラインを止めて、通常のモデルのマルチコア化を進め、GPUにも力を入れていくというのは現在のAMDの持っているモデルに近い姿であり、遅れをとっていると言われていた機械学習向けプロセッサ・システムの拡充の準備が出来ているということだと思います。

 

intelのスキャンダル

ゴールドマンサックスがAMDの評価を「売り」から「中立」に、それと同時にintelの評価を「中立」から「売り」に変更したようです。

どうもintelは10nmの遅延のみならず、オッテリーニ氏の後任のCEOであるブライアン・クルザニッチ氏がセクハラで辞任するという騒ぎになっていたようです。

こうした不祥事で会社のイメージがダウンして、クラウド・サーバー関連企業がAMDの製品を検討するきっかけにになるのではないかと判断されたようですね。

日本の企業文化ではセクハラなんていくらでももみ消せる程度のものですが、どうもアメリカですっぱ抜かれると辞任一直線みたいですね。

最近のintelは10nmも遅延が続いて踏んだり蹴ったりという状況です。

まあ、2002年から社長を務め、2004年からはGoogleの取締役にもなっていたオッテリーニ氏ほどの人がintelのCEOを降りたのは「時代が変わった」と感じたからなのかもしれませんが、後任のCEOがすぐにセクハラ問題で吊し上げられるというのは最近のintelのぱっとしない状態を象徴するような出来事です。

一方でAMDのサーバー向けの第二世代EPYCは12nmをスキップして7nmの製造・出荷に向けて着々と進んでいるようです。

こちらもAMDの計画に合わせてかintelのXeonのロードマップがあわただしく動いており、上のような事情や、当サイトでお知らせしてきた情報にもある通り、デスクトップと比較するとかなり利益率の高いサーバー向けプロセッサの市場はデスクトップ向けよりもさらに熾烈な争いが繰り広げられそうです。

 

 

WindowsもARM版が出たこともあり、ここで昔のようにnVidiaがプラットフォームホルダーに戻ってくるとARM+nVidia、Ryzen+Radeon、Core i/X+ArcticSoundでなかなか面白い戦いが見られそうな気がするのですが、やはりこれはドリームすぎる想像(妄想)でしょうね。

PCの世界も群雄割拠の時代から、倒産・買収を繰り返して一極集中に向かっていますが、次に覇権を取るのはどの会社なのか気になるところです。

2006年にAMDがATIを買収したとき、「nVidiaは終わった」と思いました。

当時、互換チップセットなどを発売している会社がかなりあって、nVidiaやATiもそうだったからです。

SiSやVIAなどという会社もありました。

※現在は組み込み向けのチップを出しているようです。

しかし、intelのプラットフォームのチップセットから追い出されても、地道にゲーム企業のサポートを続け、そうしているうちにスマホや機械学習、仮想通貨のマイニングなどの新しい需要が出来て業績に大きな影響を与えるようになりました。

そうして、蓋を開けてみるとこの10年で一番伸びた会社はnVidiaです。

nVidiaの株価は直近2年で7倍になっており、ベンチャー企業並みの成長率と言われています。

株式市場の評価ではintelは機械学習向けのマルチコアシステムで後れを取ったと言われており、nVidiaの高い成長率にあやかりたいところでしょう。

その軌道修正にAMDのRyzenとのマルチコア競争や旧Radeonの開発チーム移籍が一役買っている印象があるのは皮肉な話です。

「一寸先は闇」とか「先のことは分からない」などと言いますが、半導体産業の行く末は本当に誰にもわかりません。

 

ソース:impress - 年末登場の「Cascade Lake」は深層学習推論性能がSkylake-SPの11倍に

wccftech - Goldman Downgrades Intel While Upgrading Outlook for AMD

 

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