当サイトではROCm5.5対応のPytorchのバイナリをビルドして配布している関係上ROCm周りの話が多くなりますので、ご了承ください。
丁度私がイラストAIをいじり始めた時期でもあり、Radeonが一番弱い分野だと思いますので、しばらくはLinux用のROCmでStable diffusion WebUIが動作するようにお手伝いしたいと思います。
あくまでも1個人の行うことですので過剰な期待を抱かないようにお願いします。
今までの流れ
- ROCm5.5開発開始・・・4か月前
- ROCm5.6開発開始・・・2か月前
- ROCm5.5リリース・・・2023/5/2
- ROCm5.6開発完了・・・2023/6/2
現在/MIOpenのマイルストーンでROCm5.6が100%になりました。
近日中にリリースされるのではないかと思います。
ROCm5.5は実はRX7000シリーズには正式に対応していない暫定対応版ですから、ROCm5.6ではさらに性能が上がるのではないかと言われています。
RDNA3でStable diffusion WebUIが動かせないのは、とっくの昔にROCm5.5が公開されているにも関わらず、Pytorch公式の対応がROCm5.4.2にとどまっているからです。
それと関係あるのかどうかわかりませんが、Radeon Software for LinuxではROCm5.5公開後の2023/5/12に公開されたにも関わらず、amdgpu5.4.5が最新版として公開されています。
このあたりのAMDの最近の対応は、かなり鈍く、Windows版のドライバーにおいても大きな改善がみられていません。
何かにリソースを取られているのだと思いますが、その何かが「Windows版のROCm」だと私はうれしいかなと思います。
Windows版のROCmに関しては準備されているという噂が流れましたし、当サイトでも扱いましたが、githubで情報を集めていると、「過剰な期待はしない方がいい」と言う意見が大勢です。(苦笑。
ちなみにROCmのビルドはしません。(出来ません。)
githubのディスカッションではROCmのビルドは延べで58時間かかり、メモリは64GB以上必要と言う記述がありましたので私には無理です。
今後の予定
一応当サイトの最新版ROCm用のPytorchバイナリ配布は公式が対応するまでとして、公式が対応した後はクリーンインストール後のLinuxにROCmをインストールしてStable diffusion WebUIをセットアップするスクリプトを配布しようと思っています。
ディストリビューションはLubuntuを使う予定です。
当初はUbuntuを使う予定だったのですが、Pytorchのビルド時にメモリ不足で何度も止まりやむを得ずLubuntuでビルドしたため、そのまま使おうと思います。
ツイッターでUbuntuでも動くという報告をいただきましたので、Lubuntuが嫌いな人はUbuntuを使っても動くと思います。
当初はバイナリの配布は予定していませんでした。
あくまでも初心者さん向けの誰でも再現可能なセットアップスクリプトの配布を予定していました。
こちらは全てWindows版のROCmが公開されるまでとする予定です。
Windows版のROCmが出なかったとしても1年後を目途にLinux用のセットアップスクリプトの更新は止める予定です。
Linuxを使おうと思うような人はスクリプトのソースを見ると思いますので、そちらを見たらすぐに自力でセットアップ可能になると思うからです。
AMDのGPU Radeonシリーズ
Radeon 7000シリーズ
Radeon RX 6000シリーズ
※ SAPPHIREはAMD Radeon専業のメーカーであり、Radeonのリファレンス的なメーカーです。