Chiphellフォーラムにて、AD106 GPUを搭載したNVIDIA GeForce RT 4000グラフィックスカードのパフォーマンスベンチマークとされるものがリークされています。
AD106 GPUを搭載したNVIDIA GeForce RTX 40 GPUは、26%低い消費電力で3070 Tiに近いパフォーマンスを提供する
Chiphellによると、この特定のGeForce RTX 4000 GPUの名前はまだ確定していませんが、4608 CUDAコアのAD106 GPUダイをフル搭載し、8GBメモリを搭載しているため、128-bitバスインターフェイスを提供するはずだということです。
また、32MBのL2キャッシュ、144のTMU、48のROPを搭載している。
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このカードは、AIDA64と各種3DMarkベンチマーク内でテストされました。FP64では、このカードはRTX 3070 Tiより13%高い最大26 TFLOPsの演算能力を発揮します。
これは、他のAdaカードで見られたものよりも高い約2.8GHzのブーストを実現します。
3DMarkでは、AD106は標準的なベンチマークでRTX 3070 Tiより10%遅いものから3%速いものまで、レイトレーシングの速度を示すDXR Feature Testでは25%増のスコアを記録しています。
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これは、RTX 3070 Tiよりも27%低く、旧式のTU104 GPUよりも23%低くなっています。
NVIDIA AD106 GPUは、RTX 4060グラフィックスカードに搭載されると予想されますが、噂を聞く限りでは、異なる仕様になっています。
興味深いのは、RTX 4070 Laptop GPUも同様の仕様だが、ここまで高いブーストクロックも、115Wを超えるボードパワーも搭載していないことである。
TGPが200WだったRTX 3060 Tiと比較すると、RTX 4060 Tiは20%低いTGPを採用しているようで、これはカード自体に関する情報と一致するようだ。GeForce RTX 4060 Tiは、AD106グラフィックスチップの縮小版であるAD106-350-A1 GPUコアを利用すると予想され、噂によれば、34 SMまたは4352 CUDAコア、128ビットバスインターフェイスで18 Gbpsで動作する8 GB GDDR6メモリ、カードに288 GB/sの帯域幅を提供するとされている。
また、GPUには32MBのL2キャッシュが搭載されており、GeForce RTX 3060 Tiの8倍となっています。
このNVIDIAのAD106 GPUは、高リフレッシュレートを求める1080pゲーマーをターゲットにする可能性が高いが、DLSS技術を使用すれば1440pゲームも可能である。
NVIDIAは、2023年の後半までに多くの新しいメインストリーム製品を発売する予定です。
NVIDIA GeForce RTX 4000シリーズ グラフィックスカードのラインナップ(噂):
グラフィック カード | GPU | PCBモデル | SMユニット 数 / コア数 | メモリ容量 / バス幅 | メモリクロック / 帯域幅 | TBP | 補助電源 コネクタ | 発売日 |
NVIDIA Titan A / GeForce RTX 4000? | AD102-450? | 不明 | 144 / 18432? | 48 GB / 384-bit | 24 Gbps / 1.15 TB/s | ~800W | 16-pin x2 | 不明 |
NVIDIA GeForce RTX 4090 Ti | AD102-350? | 不明 | 144 / 18432? | 24 GB / 384-bit | 24 Gbps / 1.15 TB/s | ~600W | 16-pin x1 | 不明 |
NVIDIA GeForce RTX 4090 | AD102-300 | PG136 | 128 / 16384 | 24 GB / 384-bit | 21 Gbps / 1.00 TB/s | 450W | 16-pin x1 | 2022Q4 |
NVIDIA GeForce RTX 4080 | AD103-301/300 | PG139 SKU 360 | 76 / 9728 | 16 GB / 256-bit | 23 Gbps / 716.8 GB/s | 320W | 16-pin x1 | 2022Q4 |
NVIDIA GeForce RTX 4070 Ti | AD104-400 | PG141 SKU 331 | 60 / 7680 | 12 GB / 192-bit | 21 Gbps / 504.0 GB/s | 285W | 16-pin x1 | 2023Q1 |
NVIDIA GeForce RTX 4070 | AD104-251/250 | PG141-SKU 345/343 | 46 / 5888 | 12 GB / 192-bit | 21 Gbps / 504.0 GB/s | 200W | 16-pin x1 | 2023Q2? |
NVIDIA GeForce RTX 4060 Ti | AD106-350 | PG190 SKU *** | 34 / 4352 | 8 GB / 128-but | 18 Gbps / 288.0 GB/s | 160W | 16-pin x1 | 2023Q2? |
NVIDIA GeForce RTX 4060 | AD106-300 | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 | ~150W | 16-pin x1 | 2023Q3? |
NVIDIA GeForce RTX 4050 | AD107? | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 | ~100W | 不明 | 2023Q3? |
ソース:wccftech - Alleged NVIDIA GeForce RTX AD106 GPU Benchmarks Leak Out, On Par With RTX 3070 Ti
解説:
AD106のベンチマーク結果がリーク
AD106のベンチマーク結果がリークしました。
元記事の表のスクリーンショット画像では4608CUDAになっていますが、RTX4060Tiは4352CUDAと言われていますので、仕様が変更になったのか何か別の理由なのかはちょっとわかりません。
ただし、2.8GHz駆動と言うことなので、私が過去の記事で計算で出したスコア(4352CUDA、2.6GHz駆動を想定)よりもかなり高くなっています。
4608CUDAはモバイル版RTX4070と同じですが、あちらはブーストクロック1.6GHz強ですから、モバイル版の成績ではないと思います。
CUDA数 | TimeSpy | FireStrikeExtreme | |
RTX4070 | 5888 | 17399 | 20744 |
RTX4060Ti | 4352 | 12838 | 15363 |
RTX3080 | 8704 | 17848 | 20994 |
RTX3070 | 5888 | 13896 | 16440 |
RTX3060Ti | 4864 | 11887 | 14335 |
RTX3060 | 3584 | 8833 | 10252 |
これがこのままRTX4060Tiとして出るならば、そこそこの性能と言うことになります。
ただ、RTX3070TiとRTX3070無印は256CUDAしか差がありません。
性能もあまり大きく変わらないです。
ほんのちょっぴりだけパワーアップしたという風に解釈したほうが良いと思います。
このフリシリコン版AD106がどのような製品になるのかわかりませんが、当初想定していたよりもかなりマシにはなるのではないでしょうか。
出来ればこれがそのままRTX4060Tiとして出てくれるとありがたいですが、付加価値の高いRTX4070モバイルとして売った方が利益率が高そうなのが何とも微妙なところです。
RTX4060Tiはどうなるのか気になるところですね。
私がここで渋い渋いと書いたからでは間違いなくないでしょうが(苦笑、出来るだけ高性能な仕様で世に出てくれると嬉しいです。
このような噂が出てくる背景
このような噂が出てくる背景ですが、間違いなく、RTX4090以外のモデルの販売不振があると思います。(少なくとも日本では)
RTX4070Tiは当初RTX4080 12GBとして発売する予定でしたが、RTX4070Tiとして価格を100ドル下げて発売されました。
日本円でも値下がりしましたが、それでも売れていません。
発売日からずっと普通に買える状態が続いています。
10万を超えるとよっぽどコスパが良くない限りはRTX4090に行ってしまうということなのかなと思います。
ドイツの小売店Mindfactoryでも比較的コスパの良いRX7900XTがかなりの数売れています。
こうしたことから、nVidiaもDLSS3の性能を基準にして価格を付けるという戦略を変更せざるを得なくなってきたのではないかと思います。
日本の超有名PCパーツショップでは、独占輸入販売している某社のRTX4070Tiが遂に12万円台になっています。
これは1CUDAあたりに直すと16.7円で、既にRTX4090よりも1CUDAあたりの価格が落ちています。
nVidiaがどんな強気な価格を付けても「神の見えざる手」によって価格は調整されていくものだという事実が改めてはっきりした形になりました。
結論から言えば日本では最高性能モデルにはプレミア価格になり、それ以上コスパが良くなければ販売に苦戦するというのが事実のようです。
nVidia RTX4000SUPER
nVidia RTX4000
nVidia RTX3000シリーズGPU
RTX3060 12GB GDDR6
RTX3050 6GB