AGIって聞いたことのないメーカーだと思いますが、中国のメーカーで日本では株式会社アーキサイトが国内の正規代理店になっています。
割と評判がいい上に激安だったので買ってみました。
NVMe SSDとしては破格で256GBで3000円台でした。
大躍進を続ける中国メーカーを象徴するような話です。
日本もかつては電子立国と呼ばれた時代がありましたが、今はすっかり韓国と台湾にお株を奪われてしまいました。
これから韓国や台湾もそのようになっていくのかもしれません。
AGIというのは私も初めて聞くメーカーですので、詳しくは知りませんでした。
MicronなどのFlashメモリのデータが化けるレベルの選別落ち品を使っているZh〇inoなどと違ってHPもしっかりしていますので大丈夫なのではないかと思います。
HPは機械翻訳っぽいですが、一応日本語もあります。
Rapidly 極速シリーズ NVMe ソリッドステートドライブ仕様
型番 | AGI256 G16AI198 | AGI512 G16AI198 | 型番不明 | 型番不明 |
容量 | 256GB | 512GB | 1TB | 2TB |
発売時期 | 2019年4月 | 不明 | 不明 | 不明 |
フラッシュメモリ セルの種類 | Intel製 Flashメモリ | Intel製 Flashメモリ | Intel製 Flashメモリ | Intel製 Flashメモリ |
シーケンシャル リード | 1246MB/s | 1285MB/s | 2149MB/s | 3497MB/s |
シーケンシャル ライト | 1067MB/s | 1167MB/s | 1720MB/s | 3100MB/s |
ランダムリード | 未公開 | 未公開 | 未公開 | 未公開 |
ランダムライト | 未公開 | 未公開 | 未公開 | 未公開 |
最大消費電力 | 未公開 | 未公開 | 未公開 | 未公開 |
MTBF | 未公開 | 未公開 | 未公開 | 未公開 |
TBW | 未公開 | 未公開 | 未公開 | 未公開 |
保証年数 | 3 | 3 | 3 |
コントローラーはLexarのNM610と同じSM2263XTです。
よくある中華激安NVMe SSDですが、あまりに安かったので衝動買いしました。
Flashメモリはなんとインテル製を使っているようです。
後述しますが、ある目的のために使っています。
256GBモデル(現在在庫無し)
ラインナップは256GBから2TBまでですが、2TBに関しては「Rapeadly極速シリーズPRO」という別ブランドになっており、256GB、512GB、1TBはRapeadly極速シリーズ」となっています。
このシリーズ名はパッケージのどこにも記載されておらず、シールすらも貼られていないので、この辺はいかにも販売慣れしていない中国業者という感じです。
私も公式HPを見るまでそういう製品シリーズだと知りませんでした。
現在256GBモデルもamazonでは入手不可となっており、512GBモデルはamazonでは販売すらされていません。
1TB、2TBに至っては国内販売されているのかどうかすら不明です。
入荷した時のために検索リンクは置いておきますが、この記事を書いている現在では在庫はありませんのでご注意ください。
販売ページそのものを見かけませんので、型番もわかりませんでしたがおそらく、AGI1TBG16AI198(1TB)、AGI2TBG16AI198(2TB)もしくはAGI1000GBG16AI198(1TB)、AGI2000GBG16AI198(2TB)だと思われます。
ネット検索するのに活用してください。
性能の公称値に関しては公開されているのはシーケンシャルリード・ライトのみですが、2TB版は一線級の性能となっています。
写真:
チップは片面実装でした。
※ クリックすると別Window・タブで開きます
付属品は紙のパッケージと、ブリスターの緩衝材、多言語の説明書が一枚でした。
静電気防止の中袋には入っていませんでした。
パッケージの封印は残念ながら丸いテープ止めです。
普通のセロハンテープっぽいテープ止めよりもかなりマシですが、やはり開けたらわかる封印をしていただきたいところです。
他の製品のレビューでも書いていますが、とても重要なことだと思うのでそっくりそのまま同じ文章を書きます。
それなりに高価なSSD製品だと中身がすり替えられる恐れがありますので、封を開けたら文字が浮き出るシールやせめて中身の静電気防止袋を破らないと取り出せない仕様にしていただきたいところです。
現在では転売屋のような信頼性の低い小売業者が販売するのが当たり前になっていますのでメーカー側でこうした業者の対策をきちんとしていただきたいです。
販売には様々な人種・様々な国がかかわるようになり、これまでの日本社会で通ってきたような性善説は通用しません。
グローバル化、グローバル化と言いながらこの点は全く改善されていません。
真のグローバル化を目指すならこうしたセキュリティ面もきちんと強化していただきたいです。
コスト的にもきちんと封印されたパッケージとそうでないパッケージの間に差があるとは思えず、きちんと封がされていないとメーカーそのものの信頼性にも疑問符が付くことになりかねないと思います。
どんな社会にもよい人・悪い人はいますが、社会の通念上、日本ほど性善説が通っている社会は無いと思いますので、無用の混乱を招かないためにもきちんと対策していただきたいです。
テスト環境
CPU | AMD Ryzen 9 3950X |
メモリ | DDR4 32GB 16GBX2 |
SSD | CFD販売 CSSD-M2B1TPG3VNF , AGI256G16AI198 |
HDD | Seagate ST4000LM024 |
マザーボード | ROG STRIX X570-I Gaming |
電源 | SFX電源750W Corsair SF750 |
CPUクーラー(水冷) | 280mm簡易水冷 Thermaltake Floe Riing 280 |
ケース | Sliger SM580 |
Crystal Disk Mark 7.0.0fの結果
------------------------------------------------------------------------------
CrystalDiskMark 7.0.0 x64 (C) 2007-2019 hiyohiyo
Crystal Dew World: https://crystalmark.info/
------------------------------------------------------------------------------
* MB/s = 1,000,000 bytes/s [SATA/600 = 600,000,000 bytes/s]
* KB = 1000 bytes, KiB = 1024 bytes
[Read]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 2059.027 MB/s [ 1963.6 IOPS] < 4071.35 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 1878.888 MB/s [ 1791.8 IOPS] < 557.75 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 582.884 MB/s [ 142305.7 IOPS] < 3568.13 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 64.728 MB/s [ 15802.7 IOPS] < 63.13 us>
[Write]
Sequential 1MiB (Q= 8, T= 1): 1254.588 MB/s [ 1196.5 IOPS] < 6673.74 us>
Sequential 1MiB (Q= 1, T= 1): 1244.945 MB/s [ 1187.3 IOPS] < 841.60 us>
Random 4KiB (Q= 32, T=16): 822.054 MB/s [ 200696.8 IOPS] < 2544.39 us>
Random 4KiB (Q= 1, T= 1): 191.336 MB/s [ 46712.9 IOPS] < 21.25 us>
Profile: Default
Test: 1 GiB (x5) [Interval: 5 sec] <DefaultAffinity=DISABLED>
Date: 2020/01/12 3:58:09
OS: Windows 10 Professional [10.0 Build 18363] (x64)
Crystal Disk Mark 6.0.1の結果
-----------------------------------------------------------------------
CrystalDiskMark 6.0.1 x64 (C) 2007-2018 hiyohiyo
Crystal Dew World : https://crystalmark.info/
-----------------------------------------------------------------------
* MB/s = 1,000,000 bytes/s [SATA/600 = 600,000,000 bytes/s]
* KB = 1000 bytes, KiB = 1024 bytes
Sequential Read (Q= 32,T= 1) : 1972.164 MB/s
Sequential Write (Q= 32,T= 1) : 1246.160 MB/s
Random Read 4KiB (Q= 8,T= 8) : 814.054 MB/s [ 198743.7 IOPS]
Random Write 4KiB (Q= 8,T= 8) : 895.527 MB/s [ 218634.5 IOPS]
Random Read 4KiB (Q= 32,T= 1) : 528.947 MB/s [ 129137.5 IOPS]
Random Write 4KiB (Q= 32,T= 1) : 470.723 MB/s [ 114922.6 IOPS]
Random Read 4KiB (Q= 1,T= 1) : 65.582 MB/s [ 16011.2 IOPS]
Random Write 4KiB (Q= 1,T= 1) : 210.784 MB/s [ 51460.9 IOPS]
Test : 1024 MiB [E: 0.0% (0.0/238.4 GiB)] (x5) [Interval=5 sec]
Date : 2020/01/12 9:28:32
OS : Windows 10 Professional [10.0 Build 18363] (x64)
参考:Lexar MN610 1TBの結果
公称値よりかなり高性能なSSD
CrystalDiskMark7と6の測定結果です。
シーケンシャル・リード・ライト共に公称値よりかなり良い数値が出ています。
Crystal Disk Markはデフォルトでは5回測定して最もよい値を表示するといういわば性能の瞬間最大風速を測るベンチマークですが、おそらく公称値は平均を表示しているのだと思います。
平均値と最大値の間にはこのくらいの隔たりがあると思ってもらって構いません。
シーケンシャルリード・ライトの値を見て驚かれた方もいるのではないかと思います。
一番SSDの地力が出るのは4KのRadomリードとライトですが、Q32T16でそれぞれリード140K IOPS、ライト200K IOPSと普通の遅めのNVMe SSDとして順当な値が出ています。
発熱
発熱に関して説明する前に、お断りしておきます。
今回ヒートシンクなどのパッシブ冷却は行っていません。
使っているケースのSM580は上下に280mmのFANを二つずつつけており、煙突効果もあって常に下から上の風の流れをがあります。
サイドパネルを開けた状態で、NVMe SSDの周辺にも普通に指を翳しても風の流れがわかるほどの状態となります。
テストはCrystal Disk Mark 7でデフォルトから読み書き量を16GiBに変更しています。
テスト前
テスト中
テスト前の温度は56度ですが、テスト中に80度になり、そこから下がって、また80度まで上がってを繰り返します。
明らかにサーマルスロットリングが発生していますが、Crystal Disk Mark7のデフォルト設定では5秒間のインターバルが設定されていますので、それで何とか性能を維持している印象を受けました。
そのままでは大きなファイルを頻繁にコピー・移動させる動画編集のような用途には向きません。
メーカーの公称スペックは最大値で表示されるのが普通ですが、この製品は平均値で表示してるようですので、カタログスペックでのイメージよりもかなり発熱するようです。
ヒートシンクは必須でしょう。
ヒートシンク
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何故このNVMe SSDを購入したのか?
私の構成では「いくらNVMeとはいえ、今更256GBのSSDなんて買ってどうするの?」と感じた方もいるかもしれません。
このNVMe SSDを購入した理由ですが、Ryzen Mini-ITX PCには3.5"HDDがつけられなかったため(ケースSM580の仕様上はできることになっていますが、配線スペースや排熱性を考えると難しいです。)2.5"HDDの4TBを付けました。
さすがに2.5"HDDのしかも4TB(厚さ15mm)では速度があまりに期待できないです。
そのため、実用上+話のタネとしてStoreMIを使ってみようと思い、キャッシュ用のSSDとして購入しました。
※ 現在はすでに使用中です。
256GBというのは安かったので適当に選んだのですが、実は結構よい選択でした。
後日レポートしますのでお楽しみに。
耐久性
耐久性については使ってみないとわかりません。
メーカーが公称値としても出していないので本当にわからないです。
何か問題が発生したら追記していきます。
結論
〇
NVMe SSDの中では価格が最安クラス
見かけよりかなり高性能。公称値より性能が高く出るのは中国メーカーとしては珍しい。
×
AGIは日本では発売されたばかりのメーカーで知名度が全くない。
耐久性が全くの未知数。最低でもTBWは表記してほしいところです。
256GBモデル(現在在庫無し)
AGIのNVMe SSDはヒートシンクを使うことを推奨します。
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